EMフェスタ99 > ミニセミナー


ミニセミナー No.06
1999.11.6/7
宮古EM実践研究会
講師:平良敏彦(宮古広域消防組合)
The Exhibition Event --------
Effectiv Microorganisms





 沖縄本島から南西へ約300kmの地点にある宮古島。美しい海でも知られているが、近年では地下水汚染が問題になっているという。さまざまな化学物質が水質を悪化させているというのだ。講師の平良 敏彦(たいら としひこ)さんは、水質改善の策として「EMが宮古島全体に普及すれば、問題は解決するんですけどね」と話す。


宮古空港ビルでもEM効果

 水質改善の試みとして、宮古空港ターミナルビルでは、97年7月に新設された浄化槽の浄化処理にEMを使っている。毎月16リットルのEM活性液を浄化槽に入れているのだ。設置当初は黄色く濁っていた水の色が、現在はかなりうすくなってきているという。水質も、保健所が定めている基準値10ppmをはるかに下回る4ppm前後の値を示している。大腸菌も、もちろん検出されていない。
「今では、水道水よりも安心して飲めます。腹いっぱい飲んでも、腹はくだしません。本当においしいです」
 平良さんが所属する宮古EM実践研究会(洲鎌善充会長)では、定期的に、アロエベラの加工法や食べ方、EMボカシ肥料や飼料の作り方などの講習会を開いている。そこで、EMの実践によって農作物の品質が向上したり、収穫が増えたなどの実例報告も行われる。毎回50名を越える参加者があるという。
 今回のセミナーで平良さんは、写真や新聞記事などを使いながら、研究会の実践例を紹介。30分の間に、なんと24例が紹介された。研究会の活動が、いかに活発かが分かる。


EMを使うと動物が仲良しに


 まずは、養豚にEMを活用したMさんの事例。市販の飼料を使っていた時には、経費が月に90万円かかり、赤字経営だった。そこで、MさんはEM活用を考え、レストランやホテルの残飯を回収。500キログラムの生ゴミを処理できる粉砕機で、その残飯を砕き、EM活性液を散布して半日ほど置いた。こうして出来たEM飼料を豚に与えると、豚どうしの争いが無くなり、豚舎の臭いも緩和されたという。
 講師の平良さんも牛を飼育しているそうで、「EMを飼料に使うと、牛が非常に仲良しになるんですよ」と体験を述べ、2頭の牛が並んで寝ている写真や、一緒に草を食べている写真を掲げた。また、糞に群がるハエの発生も抑えらるとコメントした。
 肥料にEMを使った収穫野菜の事例としては、1キログラムほどもある大きな人参や、5キログラムもある大根、さらに、500グラムが平均なのに1キログラムものマンゴー。このEM効果に、平良さんをはじめ会員たちは皆、大いに驚いたそうだ。
 EM実践研究会には、ユニークな試みを行っている会員がたくさんいる。例えば、会長の洲鎌さんは、会員の作った作物を市場に流通させるため、コーラル・ベジタブル社という会社を設立した。EM作物の付加価値の向上と、農家の所得向上を目指している。同社は、EM農産物や有機農産物の製造・加工・販売を行っており、将来は、EM・X入りアロエベラ・ジュースや、石鹸などの加工品を生産する計画もある。EMの応用実践を何よりも重視しているという。
 平良市議会議員の冨永さんも、EMの普及に熱心に取り組むひとり。現在、「EMハウス」を建築中だ。ミキサー車1台に、20リットルのEM活性液とEM・Xセラミックスを1キログラム入れ、建築資材にEMを活用している。屋内で喉が痛くなったり咳が出たり、ひどい場合には呼吸困難になる人がいる。いわゆる過敏症だ。そこで冨永さんは、モルタルにEM・Xセラミックスを混ぜたり、鉄筋へのサビ止め塗布剤にEM・Xセラミックスパウダーを混合する建築を試みている。EMの抗酸化作用を住宅建築に応用しているのだ。
 次は、食品加工にEMを取り入れている宮古農林高校の事例。
 宮古農林高校では、EMアロエベラや、乳酸菌飲料、ヨーグルト、ハムソーセージの加工などにEMを活用しているという。ユニークなのは、化学薬品を使用しない長期保存可能な食品加工の試みだ。「防腐剤を使わずに1年間置いておいたパンを、実際に食べてみましたが、とてもおいしかったです」と平良さん。また、学園祭の時には食品加工室の前に長蛇の列が出来るという。製品はすぐに売り切れ、リクエストが相次ぐ。農林高校の試みに、地元も注目しているのだ。


海水もEM活用に役立っている

 いうまでもなく、宮古島は四方を海に囲まれている。ふんだんにある海水が、EM活用に役立っているという。
 研究会でも中心的存在のNさんが、海水をEM活性液に応用しているそうだ。「海水はミネラルが豊富で、微生物の増殖にはすごくいいんです」と平良さん。そのとき、会場から「宮古の海はきれいだから、いいですよね」との声。「きれいな海それ自体が大事な環境資源なんですね」との別の声も。
 続いて、某福祉作業所での実践例。その所長が、EM実践研究会副会長の友利さんの指導を受け、EMボカシ作りのベテランになり、福祉作業所でEMボカシ作りを行った。すると、参加者に変化があらわれたという。これまで消極的だった人たちが、進んで参加するようになり、EMボカシ作りが楽しい作業の場になったというのだ。
 社会福祉施設などでのEMの活用は、今回のフェスタでも発表があったテーマ。広島県の「因島であいの家」では、EMによる生ゴミの肥料化に取り組んでおり、また宮城県の知的障害者更生施設第二高松園では、排水をEMを用いて浄化し、24時間風呂に使用しているという報告もある(有用微生物応用研究会第16回発表大会事例発表)。これらの生活環境の改善例とともに、EMボカシ作りの共同作業の中で得られる充実感や、仲間との親睦もまた、EMの大きな産物といえよう。