EMフェスタ99
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ポスターセッション No.05
1999.11.7
あしたへの夢づくり
足利EM普及探偵団 中庭三夫
The Exhibition Event --------
Effectiv Microorganisms
足利EM普及探偵団の中庭 三夫(なかにわ みつお)さんのポスターセッションは、足利市の主婦の皆さんがEM栽培したケナフで作った和紙やケナフを混ぜたクッキーを参加者にふるまうなど、和やかなムードで始まった。
栃木県足利市は、足利尊氏ゆかりの重要文化財が数多く残る。この文化の街でEMが活用され始めたのは1994年。「市長さん、EMで渡良瀬川をきれいにしましょう」という市民と市長との懇話会がきっかけだったと中庭さんは振り返る。
「1994年に市民の声で始まったEMによる環境浄化運動がきっかけで、商工会議所のメンバーを中心とした『足利EM普及探偵団』が1995年に発足しました。この運動をまず最初に支持してくれたのは、主婦の皆さんや家庭菜園愛好家の方々です。家庭から出る生ゴミの有効利用を訴え、これに応えて足利市も生ゴミバケツに助成金を出すなどバックアップ体制が生まれてきたのです」
1997年には商工会議所内に「リサイクル研」も発足し、「環境・リサイクル都市づくり」が同会議所の重点事業となった。EM探偵団は生ゴミのEMボカシ和えの講習会を定着させ、市民への環境浄化意識の啓蒙活動を継続。その成果 が徐々に目に見えるようになってきたという。
広がるEM普及活動
EMボカシネットワークの活動は全国の授産施設に広がっているが、足利市の授産施設「きたざと学園」も例外ではない。良質なEMボカシを安定供給することで、市民のEMによる環境浄化に大きく貢献しているのだ。
「人のために役立ちたいと思う人、企業、団体はたくさんいます。その方たちの気持ちが一つになれる場所がきたざと学園。EMボカシを楽しく作り続けている仲間たちが集まり、足利市のEM普及基地として『まちづくりの元気の源』になっているのです」
また、未来を担う子どもたちに、環境・リサイクル問題を理解してもらう活動も展開している。地元に愛着を持ち、地域の環境問題に関心を持たせるために、まず足利市の小学校大久保分校でEMによるケナフ栽培が始まった。生育が早く、紙の材料にもなるケナフを育てることで子どもたちが資源問題を考えるきっかけを作ろうという試みだ。分校では、教師と子どもたち、そして父兄が一緒になって栽培に取り組み、紙すき学習を行った。楽しみながら環境問題を考える子どもたちの生き生きとした表情を見てその成果を確信した教育関係者は、この活動を徐々に広げている。99年度から市内の全38小中学校でEMを用いたケナフ栽培への取り組みが始まった。
EMを活用する企業も出始めている。「EM普及探偵団」のメンバーとしていち早くEM活用に乗り出した松下外装建材(株)は、自社の浄化槽にEMを投入することで悪臭を取り除き、排水の浄化を行った。最初の段階で汚水槽の悪臭が明らかに消えたことに驚き、その後も定期的に使用し続けるようになったという。EM効果を目の当たりにした同社では、現在中水利用に向けて新たなEM活用を展開している。
大量に水を使う足利東都給食(株)でも、川に排出される自社の汚水をEM活性液で浄化。放流先の矢場川の環境を昔のようにきれいにしようと努力している。
中庭さんは言う。
「行政や専門家の力に頼らなくても、EMを使えばだれでも環境浄化に参加できます。足利東都給食の活動は、矢場川の生態系を復活し、身近な自然の回復をサポートしているのです。目標にしているドジョウの復活まで、もうすぐでしょう」
これらの企業に触発される形で、他の会社や団体で自主的なEM活用が始まっているという。
まちづくりEM大作戦
EM普及探偵団では、足利市を環境・リサイクル都市にするために、EM技術でのネットワークづくりに取り組んでいる。
「EMに代表される本物の技術と市民の知恵や活動によって、きっと明るく希望のある未来を構築できます。そのためには、ハードよりソフトのコミュニティーづくり、市民・行政・事業者の三位一体の協力、リサイクル・リユース・リプロデュースの3R意識の啓蒙が不可欠。私たちは、これらのアイディアを広く呼びかけています」
EM処理された生ゴミ堆肥を使用する環境保全型農業の普及、授産施設や学校との連携を充実させての市民参加型EMボカシネットワーク、身近な自然をどんどん回復させていく市民運動など、取り組むべき課題はたくさんある。しかし、これらの目標をひとつひとつ実行していくことが、必ず明るい未来、環境にやさしい都市づくりにつながっていくと中庭さんは語る。
「たいへんなようですが、活動そのものが明るい未来に向かって歩いているようなもので非常に楽しいこと。EMを活用することはぜんぜん難しくなく、子どもでもできます。みんなが簡単に参加でき、楽しく未来を語れることが大切なのです」
EM普及探偵団では、これらの活動をさらに機能させていくために、「エコ・プラザ」の設立を提案している。活動の拠点を設けることで、探偵団の町内会への出前講座、企業による環境ビジネスの振興、大学などの研究機関との連携、マスコミとの連携などをより広げていこうという計画だ。
「エコ・プラザでは、市民・産業・農業・教育福祉とそれぞれにゾーンを設置します。私たち探偵団の団長である中村衛一は、これからの活動を『一握りの変わり者たちの運動ではなく、地域に幅広く根付く息の長い市民運動にしていきたい』と話しております。エコ・プラザの設立で、団長の願いもきっと実現するはずです」と、中庭さんは夢を語った。