EMフェスタ99 > ポスターセッション


ポスターセッション No.03
1999.11.6/7
EMとダイオキシン抑制システム
EM研究機構 宮城誠
The Exhibition Event --------
Effectiv Microorganisms


 世界的に大きな問題となっているダイオキシン。EMにはそれを抑制する機能があるという。
 EM研究機構の宮城誠(みやぎまこと)さんのポスターセッションでは、まずダイオキシンとは何かを説明し、実際にダイオキシンを抑制するためにEMを活用している事例が発表された。
 宮城さんは、沖縄県内の日刊紙である琉球新報に掲載されたダイオキシン関連のニュースやダイジェスト版の解説を利用して、分かりやすく説明し始めた。
「まず、ダイオキシンの毒性ですが、一番の問題は発癌性。それから催奇形性、奇形児が生まれやすくなること。さらに生殖障害、流産や死産、子宮内膜症などを起こして赤ちゃんが生まれにくくなるんです。また、免疫力の低下などにも影響してくると言われています。ほかに、皮膚病や内臓障害の原因となる場合もあります」
 ひと口にダイオキシンといっても、実は210種類もあり、中には毒性の極めて弱いものもあるが、一般 的には一番毒性の強いダイオキシンの危険度を基準にしているという。その基準とされる単位 はng(ナノグラム)で、1ナノグラムは10億分の1グラム。もっとも毒性の強いダイオキシンは、わずか1グラムで1万人を殺傷する力があるらしい。また、水に溶けにくく脂肪に溶けやすい性質を持っているため、一度体内に入るとどんどん蓄積されていく。他の物質と反応しにくいので、酸やアルカリ物質をかけても分解しにくいというやっかいものなのだ。体内に入ったダイオキシンは、排出されるまでに5年から10年かかるという。
「ダイオキシンは、塩素を含むものを燃やしたときに一番発生すると言われます。身近なものではビニール袋とか、皆さんがよく使われるコピー用紙も塩素漂白されているものであれば、もちろん塩素が含まれます。我々の周りにはたくさんの塩素化合物があるわけなんですね」
 そして、それを燃やす施設の代表がゴミ焼却施設。世界と比べると、日本のゴミ焼却率は74パーセントで、ドイツやオランダが20パーセント台、アメリカやカナダが10パーセント台。他の先進国と比べても、日本がいかにたくさんのゴミを燃やしているかが分かる。
 最近のニュースでも全国各地のゴミ処理場で高濃度のダイオキシンが検出されたと報道されたが、「日本は焼却処理場の多さと対策の遅れから世界一のダイオキシン汚染国になってしまった」と、宮城さんはショッキングな報告を行った。







焼却処理施設へのEM散布

 ダイオキシンの大量産出国・日本は、今後大規模な対策と取らなければいけない。その一つがEMである、と宮城さんは語った。
「EMがダイオキシンの抑制に効果があるかどうかの実験が具志川市の中部北環境施設組合の工場で行われ、従来通りの運転を続けながら90パーセントのダイオキシンを抑制できることが分かりました」
 工場では、収集したゴミを一ヶ所にまとめているゴミピットや焼却炉、燃やした後の空気中に含まれる飛灰を集める電気集じん器、灰ピットなどに、EMやEM・Z、EM・Zセラミックスなどを混合して投入。管理しやすくするため、全自動のEM培養装置などは新たに必要となるが、焼却施設そのものは新設する必要が無く、既存の施設がそのまま使えるところが利点となる。焼却炉の中で発生したダイオキシンの80〜90パーセントは焼却灰の中に含まれるが、これを理論上は99パーセント以上抑制することができるという。
「ニュースなどでご存じでしょうが、ダイオキシンは、この焼却灰を捨てる場所が一番の高濃度となり、危険性が指摘されています。しかし、EM処理をすることで、この焼却灰も安全になるため、建築資材やセメントなどの原料として再利用が可能になります」
 さらに宮城さんは言葉を続けた。
「使用するEM・Zは金属錯体などの抗酸化物質が豊富に含まれるため、これらの作用によって焼却炉の酸化・劣化を防ぐメリットもあります。また、焼却する前の段階でゴミピットにもEMを散布しますので、臭気の抑制やハエ・ゴキブリ対策にも大きな効果があるのです」


一般市民のゴミ減量運動も不可欠

 EMによるゴミ焼却施設でのダイオキシン抑制の可能性は高いと説明した宮城さんだが、ダイオキシン問題を焼却施設にだけ押し付けるのでなく、市民もダイオキシンの抑制に力を入れようと訴える。
「ダイオキシンの抑制には、ゴミの減量が一番の対策です。ひとりひとりの市民ができることはきっとあるはず。たとえば、デパートやスーパーでの過剰包装は断る。家庭の生ゴミはEMを使って堆肥化し、家庭菜園や学校の花壇などで再利用するなど、皆さんもゴミの減量に協力してください。そのために、EMがさらに皆さんの身近な存在になれるよう、私たちも努力したいと思います」
 ダイオキシンについての参加者の関心は高く、宮城さんのポスターセッションが終了した後も、次々と質問が飛んだ。
「ダイオキシンが身体に悪いということはよく分かりましたが、なるべく身体に入れない方法はないんですか?」
 この問いに宮城さんはこう答えた。
「空気中に飛散しているダイオキシンは、全体の量からすればわずかです。人間の身体に入る一番の要因は食事なのです。ダイオキシンに汚染された食糧を食べるからです。ですから、とにかく地球上のダイオキシンを減らすことを考えなければなりません。そのためにも、ぜひ皆さんもゴミの減量化にご協力ください」
 また、次のようなユニークな質問も。
「日本はどうして今までダイオキシン対策を取らなかったのですか?」
 これには宮城さんも苦笑い。
「私に聞かれても難しい問題ですが、問題意識が欠けていたということは言えると思います。国の意識=国民の意識という気持ちで、ゴミ問題に取り組みたいものです」
 会場に残っていた多くの参加者は、宮城さんの答えに大きくうなずいた。