EMフェスタ97 > 比嘉照夫総括1
 
  比嘉照夫教授 総括[1]  
 
 いろいろと新しい成果を発表いただきましてありがとうございました。
 時間が限られておりますので、詳しいことは8日の総括の時間にいたしまして、今日はポイントだけコメントをさせていただきます。
 

 『ヒラメ養殖におけるEMの活用』
 
 西銘さんの発表は養殖業界にとっては本当に革命的なことなんです。
 魚が病気にならない、成長が早い、餌が少なくて済む、そして出荷先からも品質がとても良いという評判なんです。
 コストからみましても、従来の薬剤を多用する方法から比較しますと、7分の1以下になっているんです。
 
 あえて改善点を申し上げますと、EM処理した水をそのまま流しているんですね。
 しかしこれはとてももったいない話で、この10%近くをリターンさせ元へ戻す、そしてEMの密度を上げて行くことがこれからの課題になると思います。
 これから6万匹の規模へもっていくわけですが、そういったことをやっていければ、もっと完成度の高い内容になるだろうと思います。
 
 それから、もう一つは稚魚、これはもう全ての …養殖に限らず畜産も全てに言えることなんですが、稚魚のまだ小さい段階で全ての素質が決まってしまうんですね。
 全ての素質というのは遺伝子の健全度なんです。
 遺伝子の健全度を上げようと思いますと、やはりEM−Xのような抗酸化作用の強い水を使って、小さい規模でEM−Xを5,000 倍とか、1万倍ぐらい、EMを1,000 倍から2,000 倍ぐらいにした水の中でしばらくくの間養って、そして遺伝子をしっかり正常な状態に戻す。
 または家畜ですとそれを飲ませる、あるいは静脈注射をすると、こういうことによって素質を上げて、それから万全を期すという、こういう方法を取っていかれたら、例えば同じ水槽でも、あるいは今の20%あるいは30%、更に高密度で飼育することも可能ではないかと、この辺の可能性を探っていただきたいと思います。
 

『下水処理でのEM添加による
   発生汚泥量抑制効果について』


 有地さんからの素晴らしい報告がありました。
 なぜ素晴らしいかと言いますと、今この余剰汚泥というのは、産業廃棄物の中で非常に厳しい制限が加えられていて、もう受け入れる場所がないんです。
 建設省あたりは10%の余剰汚泥を減らすということは革命的なことという評価をしておられるんです。
 ですから補正値を見てですね、16.4%減ったということは最悪の場合でも16.4%減りますよという事なんです。
 
 水質が5ppm以下というのは、これはもう間違って飲んでも分からないというくらい綺麗な水なんです。
 それと同時に32%の汚泥が減ったというのは、これは運転の力量なんですね。
 彼は湯の浜に限ってというふうにわざわざ断られたのはですね、実はオキシデーションディッチシステムであれば,沢山の有機物を入れて動かす事ができるんです。
 
 EMがその中で増えると、汚泥を作るんじゃなくて、有機物をどんどん食べながら消化過程の有機物を分離するんです。
 これはあんまり長く置くと汚泥に変わりますので、そういうふうにならないうちにもう一回リターンさせるとか、それからその汚泥を抜いて濃縮槽に入れますが、そこの部門に思い切り入れるとかですね、それから濃縮槽やそういう所じゃなくて、逆に源水の方にもう一度回すとか、こういう工夫をすればだいたい60%くらいは汚泥を減らすことができるんです。
 もっと上手にすれば私は90%以上、あるいはほとんど0にできると思っているんです。
 というのは、沈殿物は全部EMが食べる消化過程のものですから、それを元に帰せば2回目回って来る時はすごいスピードで分解をするんですね。
 これは従来の水処理の考え方とまるで違いますので、この辺をもう少し工夫をしていけば、やはり下水処理についても革命的なことが起こるんじゃないかと考えています。
 
 茨城県の取手市、これもかなり成果を上げておりますし、近々全国で初めて下水の完全整備をしました茨城県の守谷町でも始まることになりました。
 鹿児島県の鹿屋市でも年間500万円以上の経費節減をして、もちろん汲み取りし尿やですね、そういう濃縮をした廃棄物を処理する場合でも数千万円の節約をしたという報告も出てきております。
 
 それから、これはまだ公式には発表できません。
 近いうち、来年にはできると思いますが、沖縄県の本部町の下水処理場で、大腸菌の基準が塩素殺菌しなくても良いレベルになって、この水を海へ流し始めたんです。
 そしたら珊瑚が急激に復活し、その周辺に魚が増えてきたという報告もあります。
 これもまだしっかりと統計的な調査をしておりませんので、来年度を楽しみにしていただきたい。
 もし本部町の方法がうまくいくと、あるいは汚泥がOになる可能性も無きにしも非ずということなんです。
 有地さんはそういう突破口を作っていただいたので、今建設省あたりが彼を出向させてこうやってみようかという、そういう意味でも今注目の人というところなんです。
 

『オランダにおけるEM普及展開』
 
 オランダでの普及につきましては、随分と素晴らしい成果が出ているわけですが、これは面積を思い切りやると、直ぐにダーッと結果がでるんです。
 1,000 軒と言いました。向こうの農家は小さい農家で数10ha、大きいのでは100ha ぐらいありますから、覚悟を決めて大きい規模でやると、そうとう成果が出てくる。
 
 明日北朝鮮の報告ビデオが出ると思いますが、60万ha以上を一挙にやったために、食糧問題は殆ど解決できる見通しになってきたんです。
 そういう意味と、それからこれはちょっと信じられんと思ったんですが、今年の収穫分ではあと2年分のサイレージがあるということは大変なことでしてね、通常2回刈りて1年分と言われているんですが、それがですね、今年を超えて、来年、昨来年分まであるということは、これはちょっと信じ難い話なんですけれども、しかし、これは全部事実であります。
 
 先ほどちょっと出ましたワーゲニンゲン農業大学というのは、ヨーロッパナンバーワンの農業大学でありまして、来年度からそこの大学を中心に国の普及員をトレーニングしながら、国家的な規模でこれを広げていく、もちろんまた明日デンマークの話もございますけれど、そういうことで今はEMは追い風と言いますか、ヨーロッパにつきましては、もう畜産と連動した大きなうねりになっております。
 

『バリ島でのEM技術による
   統合された農業モデルシステム』


 バリ島のインテグレートシステムといいますか、その全く無駄が無く1回使ったその餌と糞尿をまたEMで処理するということは、通常考えられません。
 しかし、EMで処理しますとこの糞はもう糞じゃなくて新しい資源に変っているんです。
 これを繰り返しやっていくと、通常ならこんなことをすると、もうすぐにいろんな病気や衛生問題が起こって全滅してしまうんです。
 しかし、今のようにグルグル回していきますと、どんどんこの農業の抗酸化力が上がる、有害微生物が減る、全てのものが蘇生的に生き生きしていくんです。
 
 ですからあの農場、収量的にはほぼ倍ぐらいの実績を上げておりますが、そのシステムの管理ですね、働く人が健康になり、そして手間ひまがとても楽になっていくということで、私の『地球を救う大変革3』の最後の方にバリ島のことが書いてあります。
 そこには電話番号とFAX番号が書いてありまして、そこへ連絡いたしますとバリ島のツアーをやってくれます。
 あの研究所だけじゃなくて、バリ島の東半分はもう、ゴミを含めた素晴らしいリサイクルシステムになっております。
 デンパサールはあの海水浴場のある都市地区は未だ都市の排水処理を中心にやっておりますが、これももう農業とリンクした形で動かそうということになっております。
 

『EM-Xの臨床経験』

 加藤先生からいろいろお話がございました。
 この後またパネルディスカッションで方法論、まあお医者さんによって素晴らしい成果を出した場合と、だいたい加藤先生が言われるような形でやってみて、こういう限界を感じたとか、いろんな事例がございますので、これはこの後他の先生方にもアドバイスをいただきながら、EMの効果を、有効な活用を考えていきたい。
 
 ただ結論的に申し上げますと、EM1号と同じでして、効くまで飲みなさいという、ただこれは経済的にいろんな問題があってですね、ただもう無理ならやけ飲み、がぶ飲みしたら治ったという話が山ほどありますが、これはデータとしてなかなか取れないという面もあります。
 それでこのことにつきましては、また制限、要するに量的な問題から検討しなきゃならんだろうと、そう考えております。
 これを次に小澤先生もそれから田中先生も、それから今エイズブロジェクトの担当でタイのDrテイピ−もこちらへ来ておりますので、彼女の意見も聞いていきたいと思います。
-1999.11.8