EMフェスタ2004
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国際EM事例発表
2004.11.14
■コスタリカの農業発展に貢献するEM技術
ヘンリー・ゲレロ・ロドリゲズ/Henry Guerrero Rodriguez
アルファロ・ルイス地区有機農業協会
プロフィール: コスタリカの有機農業先駆者。アルファロ・ルイス地区農業協会(APODAR)のリーダー。米州開発銀行(IDB)の有機農業コンサルタント。2004年、コスタリカの農業発展に貢献した功績が認められ、最年少ながらもコスタリカ大統領からメダルを授与される。
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1988年に始まったコスタリカの有機農業。その発展に、EM技術がいかに貢献しているかを発表いたします。
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私の国、コスタリカは中央アメリカに位置します。人口は400万人で日本の人口の約3%、国土は51,100Iと四国と九州を合わせたぐらいの小さな国です。また、軍隊のない永世中立国として知られています。
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世界の生物種の5%を有し、国土の24%が国立公園という自然環境保護にも大変力を入れている国です。一方、外貨獲得のための主要輸出農産物であるバナナ、パイナップル、コーヒー、サトウキビは、大規模慣行農法の典型であり土壌や河川を汚染することから、生態系を破壊すると危惧されています。
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私の住んでいるアルファロ・ルイス地区は、首都サンホセから北に80キロに位置します。標高が1,800から2,200m、平均気温が14から22℃、年間降水量が2,000mmで酪農と高原野菜の産地となっております。
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有機農業が盛んになる前は、農薬の過剰使用から土壌が荒廃し、黒腐病、根瘤病、リゾクトニア菌による病気と様々な病害虫が発生し、農薬を撒いても効かないという状況でした。
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このような状況の中、1988年、コスタリカ北部にあるコーペブリーサス(Coopbrisas)農協で活動していた青年海外協力隊の佐々木正吾氏の協力の下、私を含めた数件の農家が有機野菜栽培を開始しました。立ち上げ当初数年間は、病害虫対策に悩まされましたが、ボカシ肥、薬草液、ハウスでの野菜苗の生産等によって、徐々に健全な野菜を栽培できるようになりました。しかし、この時期まだまだ他の人たちの嘲笑の対象でしかありませんでした。
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その後、少しずつ共鳴する農家仲間も増え、APODAR、アルファロ・ルイス地区有機農業アソシエーションを結成し、組織的活動を開始しました。我々APODARの理念は、有機農業の普及に努め、コスタリカ国民の健康を守り、環境との調和を図る。ビジョンは、有機農業により土壌を改善し、健康で安全な野菜を生産することです。小さな農家が組織化することにより、様々な困難に対処することができるようになります。また、プロジェクトの発展に繋がる機会を得やすくなります。
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2000年には、米州開発銀行、IDBの融資を得たコーペブリーサス農協が、地域の有機農業促進のための、ボカシ肥料生産工場と、野菜苗生産販売プロジェクトを開始しました。同プロジェクトに私も技術指導のため参加いたしました。この際、アース大学の奥本秀一教授より指導を受け、EM技術を導入いたしました。これにより、ボカシ肥や野菜苗の品質が向上すると共に、地域の農家への有機農業技術の普及も、急速に進みました。
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この写真は、ボカシ肥製造工場の全景とその内部です。面積は900Fあり、月に84t、約2,500袋の生産能力があります。EMを十分に散布し、嫌気・好気発酵プロセスで製造を行っています。基本材料として、鶏糞を使用していますが、非常に良い発酵臭がします。蝿の問題もありません。
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これは、育苗用の発酵床土を製造しているところです。材料には、現地で入手しやすい椰子殻残渣や、籾殻等を使用し、EMを用いて発酵させることで、微生物層が豊かになり、病気の発生を抑えます。また、播種後、EMを表面に散布することにより、発芽率を向上させると共に、発芽後の生育を促進します。
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品質の良い育苗用土のお陰で、素晴らしい品質の苗が生産できています。ここでは、農家の要望に合わせて苗を出荷できるよう、野菜の播種、生産管理をしています。現在月に3,300育苗箱分の苗、つまり79万2,000植物体を生産、販売しています。これは当初の計画の2倍以上にあたり、近郊の農家からも非常に喜ばれています。また、写真をご覧になってもわかるとおり、非常に根の成長のいい苗になっています。こういう苗を常に育成できるよう、研究を怠りません。
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ボカシ肥と、野菜苗の品質の向上から、近郊農家への普及に拍車がかかり、2002年に25件だったボカシ肥使用農家は、2年後の2004年には200軒以上に上り、実にこの地域の45%近くの野菜栽培農家が使用するに至りました。これは、ボカシの品質が、農家の期待する効果に十分に応えているからです。
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多くの農家が苗の移植時に、十分なボカシ肥を施すことにより、植物の成長を促進させ、病気に対する抵抗性が高まることを知っています。また、輪作や混植を導入することにより、土地を有効利用し、病害虫の発生を防いでいきます。生産コストも、全ての野菜栽培において、30%以上削減しております。
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この写真は、セロリの苗の移植をしているところです。この農家は、ご主人と奥さんと子供3人で仕事をしています。EMとボカシ肥を十分に土壌に与えていることから、土壌表面にうっすらと微生物の生育が観察されます。土壌の管理を大切にすることで、ここではセロリの10連作も可能となっています。また、収穫時の新鮮重も2kg以上と、通常のセロリ、1.2kgと比べて非常に大きいのがわかります。
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ピーマンのハウス栽培では、EMによる土壌改良を進めると同時に、サトウキビの残渣をマルチ材料として使用しています。水分の蒸発が抑えられると同時に、水を探すため、根が深く成長することから、以前は1週間に2回潅水を行っていたところが、これ以降、20日間に1回となっています。ハウス内も、湿気が充満することがなくなったため、病気の発生がなくなりました。雑草の管理も楽になりました。また、EMの散布は安全であり、マスク等をつける必要がありません。農薬中毒の心配もなく、子供を傍に置き、仕事をすることができます。
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このリストにある野菜を我々のグループで栽培出荷しています。市場に野菜を供給できるよう常に播種出荷計画を調整しています。この出荷場は、様々な人達、及び機関から、信頼の下、低利子融資を受けて、今年の初め建設しました。ここでは、コンクリートにEMを混ぜて建築しました。また、野菜洗浄用の水タンクには、EMセラミックスが常時設置されています。
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現在、朝市や有機農産物青空市場の他、大手スーパーマーケット2系列、合計12店舗にて、APODARの商標と有機認証をつけて出荷されています。
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我々の農場では、多くの農家、農業を志す学生を受け入れ、講習会や視察を通じて有機農業の普及に努めています。少なくとも月に10回ほどの視察があります。
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新聞や雑誌等にも、コスタリカ有機農業のリーダーとして、グループの活動が取り上げられたりしています。また、今年の5月14日、農業を祝う日において、農業の持続開発に貢献した功績が認められ、APODARの代表として、コスタリカ大統領よりメダルをいただきました。さらに、コスタリカ農業に果す役割と責任を再認識しております。
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APODARのメンバーも1988年に活動を開始した時には、6人、2農場だったのが、今日では18人を数え、11農場が有機認証を取得しています。我々の活動が、新たな雇用を生み、120人以上が直接受益者となっています。有機農業の推進は、我々の地域の持続開発の基本であり、有機農業技術の向上と普及の促進に大きく貢献しているEM技術は、その核となっています。今後も、我々の子孫と、コスタリカの農業の未来のために、助力する所存です。
最後に、私の好きなこの詩をもって、発表を終わらせていただきます。
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本日は、このような素晴らしい機会をいただきましたこと、比嘉教授とEMROの皆様に感謝いたします。また、コスタリカ農家代表として、EMという素晴らしい技術を届けていただいたことに対して、感謝いたします。どうもありがとうございました。
The Theater Event --------
Effective Microorganisms