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EMフェスタ2003
専門分科会
地域に支えられ、地域を活性化する

コーディネーター
永田 麻知子(ながた まちこ) EM研究機構

パネリスト
佐治 リエ子(さじ りえこ)
   社会福祉法人さっぽろひかり福祉会 精神障害者通所授産施設ひかり授産施設
泉谷 一郎(いずたに いちろう)
   社会福祉法人麦の会 身体障害者小規模授産施設 麦の会第二作業所
久保 宗一(くぼ そういち)
   麦の会第二作業所
鮎川 佳寿子(あゆかわ かずこ)
   アースウォッチング堺
三好 達也(みよし たつや)
   社会福祉法人和泉蓮華会・常務理事

2003.11.15

 福祉分科会は「地域に支えられ、地域を活性化する」をテーマに、EMボカシづくりを通して地域と深いかかわり合いを持つ三施設からの発表があった。
 佐治リエ子さんは、「EMボカシネットワークの人脈によって法人化の運動を展開し、夢を実現できた。」と報告。麦の会第二作業所泉谷一郎さんは、共に活動しているボランティアグループ「アースウォッチング堺」と助け合いながら生ごみリサイクル活動を地域に展開していると発表。三好達也さんは、援助を受ける福祉施設という枠を超え、障害者施設こそがリーダーシップをとって「地域づくり・街づくり」を実践していくことで障害者の社会参加や自立に繋がっていくと主張した。

EMネットワークがもたらしてくれたもの

 北海道札幌市「ひかり授産施設」施設長佐治リエ子さんからは、精神障害者の平成4年小規模作業所設立から、10年間で法人施設を立ち上げることができたのは、EMネットワークとの出会いと、地域との協力という2点についてお話しがあった。
EMネットワークの出会いは、近くでEMを普及している設計事務所の社長だったそうだ。平成10年に「ひかり小規模作業所将来構想」というEMで法人化を試みる素晴らしい計画書を提案してもらい、平成15年の4月1日にめでたく法人施設が立ち上がったとのこと。施設には、立派なボカシ用ミキサー室や発酵室や乾燥室が完備されていると紹介した。
地域とのつながりは、町内会に呼びかけて行った生ごみ処理講習会。町内会の協力のもと、ビニールハウスの設置や、土作りを手伝ってくれたことは大きな支えになったと当時を振り返った。
何故、町内会の方々が熱心に協力してくれたかという問いに対し、「施設開設後、町内会からイベントのお手伝い等の御願いがあり、それに応えていく中で信頼関係が生まれた。また施設内に併設されている、あさかげ生活支援センター施設長の高井が誠実で熱心であることが町内会に受け入れられ、恩返しとして多くの協力を得る事ができた。その他にも職員が町内会の役員にいれていただくという親密な関係を築いていることも大きい」とのコメントがあった。施設長高井さんも会場から「新しい施設を見た時に、床がぴかぴかだったが、そこにどれだけたくさんの足跡というか、出入りをしていただく施設でありたいとスタッフ一同考えている。これからも努力して、町内会といい関係を作っていきたいと」との抱負を述べた。

施設と市民グループの助け合い

続いて、麦の会第二作業所は「発見・体験・ほっとけん」というタイトルで、通所者の久保さんや環境浄化市民グループのアースウォッチング堺の成本さんも一緒に発表をした。
「麦の会第二作業所」は身体障害者の小規模授産施設で、脳血管障害や難病、交通事故などによる後遺症障害、などの障害を持った中途障害者が働く場。8年前に開所し通所者数が現在19名。主な作業にEMボカシ、お菓子の製造販売があり、夏期には自主製品であるケーキの売上が激減するが、EM ボカシの導入でその穴を埋めるだけの収入を得ることができたと紹介があった。
 アースウォッチング堺は1999年に発足し、現在は3つの農地と会員数30名で広がっており、嬉しいことにその農地では施設のボカシを定期的に月100袋買ってもらっているとのこと。
「アースウォッチング堺」と並んで高齢者中心のグループ「ザ・アース堺」が発足し、EM活性液の製造・販売を目的として活動を始め、助成金で購入した百倍利器を麦の会の敷地内に設置したことで、施設訪問者が増え地域に開かれた施設となった。泉谷さんが「生ごみリサイクル活動への参加により皆さんの意識も変わり、社会に貢献しているという実感が、勇気、生きる力になっている。」と話してくれた。
通所者の久保さんからは、「EMのにおいが脳に良いという話を聞いて、混ぜながらそのにおいを嗅ぐことを意識的に行っている。片手しか動かない人でも、右と左で2人が1人分となり、お互い励まし合って作業所をもり立てている。」とコメントした。成本さんは、「今は具体的に役所と提携してないが、もう間近だと思っている。」と今後の展開について語ってくれた。

福祉施設から地域へ EM発信!

最後に、母体にアトムグループという企業グループを持つ愛媛県の社会福祉法人和泉蓮華会常務理事の三好達也さんから知的障害者更生施設「希望ヶ丘」と知的障害者授産施設「いきいきプチファーム」のEM活用について発表があった。
 EM導入のきっかけとなった希望ヶ丘の農園では、農作業を中心とした更生訓練、自立訓練が中心で、野菜はアトムグループ各施設の給食の食材に使用するため、EMによる無農薬栽培を取り入れていると紹介した。
蘇生利器(生ごみ処理機)は助成を受け導入し、隣接病院の給食残飯等も発酵肥料にして土作りに利用。玉ねぎや大根はそのままでバリバリ食べられるぐらい甘くて美味しいと好評。『どてカボチャカーニバル』では、5年間のうち2回優勝するほど立派な出来で、地域の方に開放している農場での収穫体験は、障害者に対する理解の促進とEMの理解と普及効果があると感じているそうだ。
希望ヶ丘の施設内では、厨房の米のとぎ汁で発酵液を作り、浴槽やトイレの掃除、栽培にも利用し効果をあげている。福祉助成の適用を受けて導入した百倍利器でEM活性液の製造も行い、地域の方に無料配布。NPOが中心となって取り組んでいる松山市のシンボル松山城の堀水の浄化に、利用者も2週間で約500個のEM土団子を作り投入作業に参加していること等を紹介した。
「いきいきプチファーム」は、八幡浜市から和泉蓮華会が受託して運営管理している、50坪ぐらいのミニ農園。EM生ごみ発酵肥料による土作り、収穫作業を皆さんで一緒に行っている。行政が作った施設にEMが中心になった作業が含まれているという点は画期的であると述べ、八幡浜市内の川の浄化も環境課からの依頼で始め、消臭効果もかなり出ているとの報告があった。
三好さんは「福祉施設は地域によって支えられていると考えているが、いつまでも援助ばかりしてもらうのではなく、特に障害者施設では作業を通じて自立を目指し、できる限り社会にも還元をしていくべきだ」と主張し、「希望ヶ丘」と「いきいきプチファーム」では、EMを全面的に活用することにより、資源循環型社会の構築を目指し、障害者施設こそがリーダーシップを取って地域や行政、企業とも協働して、まちづくりや地域おこしを目指していきたいとしめくくった。

         
The Theater Event --------Effective Microorganisms