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■ 福祉施設から地域へ EM発信!
三好 達也(みよし たつや) 社会福祉法人和泉蓮華会・常務理事

プロフィール:
社会福祉法人和泉蓮華会・常務理事
昭和38年8月28日生まれ、愛媛県伊予郡砥部町出身。NPO法人アクティブボランティア21・常務理事、学校法人松山学園・常務理事、愛媛EM普及協会・副会長。

続きまして、愛媛県からお越しいただいています社会福祉法人和泉蓮華会常務理事、三好達也さんお願い致します。


三好:
 皆さんこんにちは。愛媛県の社会福祉法人和泉蓮華会の三好と申します。
私どもの法人は愛媛県内で希望ヶ丘という知的障害者更生施設といきいきプチファームという知的障害者授産施設を運営させていただいております。この2施設では全面的にEMをあらゆる場面で活用し、日常作業等を行っていますので、その様子を報告させていただきたいと思います。


 社会福祉法人和泉蓮華会は、母体にアトムグループという企業グループがありまして、先程もこの会の開会前に介護のビデオを流していただいておりましたが、医療法人順風会と社会福祉法人白寿会は高齢者の施設を運営しており、医療・福祉の施設サービスと在宅サービスを中心に事業を行っています。
そのほか学校法人として幼稚園、社会貢献事業に取り組むNPO、一般のサービス事業部といった分野に分かれておりまして、和泉蓮華会はこの位置付けになります。ちなみにアトムグループ全体で約1,500名の従業員がいます。


 これから発表させていただきます和泉蓮華会は、3施設を運営しています。松山市内で昭和54年開設の和泉保育園、松山市の南隣、砥部町にある希望ヶ丘では、知的障害者更生施設とデイサービスを実施しています。そして、八幡浜市の施設を受託運営しているいきいきプチファームは、平成14年4月開設の知的障害者通所授産と身体障害者デイサービスを実施しております。今日はこのうち障害者2施設の発表をします。


 まず希望ヶ丘では、このような内容でEMを全面的に活用しております。アトムグループ全体でも、EMを導入したきっかけは希望ヶ丘でした。希望ヶ丘でEM活用を始めて5年余りになります。


 これは希望ヶ丘の建物です。平成15年8月開設で、まだ5年余りの比較的新しい施設です。


 希望ヶ丘農園では、農作業を中心とした更生訓練、自立訓練を行っています。この農園で栽培された野菜は、アトムグループ各施設の給食の食材に使用することもあるので、できるだけ健康的な野菜を作りたいというのが当初からの目標でした。そして、できるだけ無農薬栽培を目指す中で、どうすればいい作物ができるかということをいろいろ勉強していくうちにEMと出会いました。


 これは農園で作物を栽培している直近の写真です。手前がキャベツで奥が白菜、このような季節野菜を中心に栽培しております。


 EMは土作りの段階から活用しています。施設から出る給食の残飯、食材の切り残し等を機械で発酵させたものを入れるのですが、この写真は完成した発酵後の肥料です。


 このような様子で、作付け前の土作りの段階でEM生ごみ発酵肥料をどんどん投入しまして、それから2週間ぐらい寝かし、畝を作るというやり方を行っています。


 育成段階では葉面散布として、EM活性液を希釈して散布します。約500倍から1000倍で、2週間に1回程度の頻度でこのように噴霧をしています。


 これはEMで栽培したジャンボ大根ですが、大きいもので重さが約20キログラムにもなります。よく「これは特殊な種とか品種ですか」と尋ねられますが、普通の青首大根の種でこれだけ大きく育てることができます。もちろん畝をかなり高くしたり、管理を小まめにするといった工夫はしています。しかし、結果としてこれほどりっぱなものができるというのはEMの効果によるものだと実感しています。


 これはジャンボカボチャです。愛媛県では20年ほど前から、地元では「どてカボチャ」といいますが、『どてカボチャカーニバル』というイベントが行われておりまして、それにぜひ優勝できるようなカボチャを作ってみようということで挑戦を続けており、この5年間のうち2回優勝をすることができました。これは、昨年180キロのジャンボカボチャを作って優勝し、みんなで写した写真です。


 タマネギも右側は市販の、恐らく皆さんが普段買われているぐらいの大きさだと思うのですが、左側のタマネギは直径が16センチメートルで約2倍、重量は1個が1キログラムほどで重さが約4倍あります。先程の大根にしてもタマネギにしても、大きいだけではなくて味がいい。そのままでもばりばり食べられるというぐらい甘くておいしい作物ができます。


 スイカも、これは30キロ以上あったと思うのですが、このくらいりっぱなスイカができます。


 収穫できた作物は先程も説明いたしましたとおり、施設の給食にも活用はしますが、基本的には地域に開放していまして、この写真は地域の保育園の園児が芋掘りの収穫体験に来てくれた時のものです。大変大きなサツマイモが取れたという、うれしい表情が表れています。


 これも保育園の親子体験ということで、子供と親が大根の収穫時期に収穫を希望ヶ丘農園に来てくれました。


 地域一般の方も収穫体験に来ます。地域にもEMをどんどん普及しようということでEM講習会を随時行っています。その流れで野菜の収穫時期にはEMの効果を皆さんに実感してもらおうと、講習会の一環として収穫、家庭に持って帰って料理して食べていただいています。


 これは大変ユニークな写真ですが、希望ヶ丘と同じ和泉蓮華会の和泉保育園で子供たちがカボチャ風呂に入りたいということで、上部をカットし中をくりぬいて、お湯をためてお風呂に入りました。下が不安定なので最初怖がっていた子供達も、慣れてくると面白い、めずらしいということで、多くの子供が順番に入って楽しみました。


 希望ヶ丘の施設内では、日常作業の一つとしてEMボカシ作りを行っております。皆さん楽しみながら作業を行っており、リハビリ効果も期待できます。


 百倍利器も導入してEMの活性液の製造も行っています。これは愛媛の地方銀行の福祉助成の適用を受けて導入しました。


 これは生ごみ処理機です。蘇生利器ですが、こちらも日本自転車振興会という中央団体の助成を受けて導入しました。希望ヶ丘や隣接病院の給食残飯等を肥料化しています。


 アトムグループには緑化部門の会社がありまして、街路樹等の剪定などを行っています。そこで出た剪定残渣を引き取り、粉砕機を使って粉砕します。
これも堆肥化して畑に投入するのが狙いです。


 これが粉砕した剪定屑をEM生ごみ発酵肥料と混ぜ、ビニールシートを掛けて2カ月ほど発酵させたものです。これを畑に投入します。


 投入の仕方は最初のほうの写真にありました、土作りの段階で入れるという方法に加えて、作物が成長する段階の畝間にどんどん入れます。そうすることによって、次の作物に対して土作りが容易にできる。間を空けずにすぐ次の作物の植付けに取り掛かることができます。


 施設内でのEM活用ですが、厨房からは毎日大量のお米のとぎ汁が出ますので、米のとぎ汁EM発酵液を作っています。量が多いためこのような大きなポリバケツで作ります。


 厨房内は大変衛生に注意を要する場所です。特に清掃面ではこのような方法で米のとぎ汁EM発酵液をどんどん流して、もちろん排水の浄化にもなりますし、施設内、厨房内の衛生効果もあります。


 お風呂です。浴槽にも米のとぎ汁EM発酵液を入れています。こういった作業は利用者本人が自主的に取り組んでくれています。


 トイレの掃除も同じです。日課の中に清掃がありますが、利用者が率先して清掃にも使用してくれます。

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 EM土団子を作っています。2週間で大体500個ぐらい作ります。


 このように白い菌糸が張れば完成です。


 完成した土団子は、松山のNPOが中心になって現在取り組んでいる松山城の堀水の浄化に参加し投入しています。この写真は利用者の方も参加して団子を投げている様子です。堀水の浄化活動は毎週行われていますが、希望ヶ丘は2週間に1回参加しています。


 希望ヶ丘では、自主的に地域の方を対象に講習をしています。年間30回ぐらい、婦人会とか町内会、ボランティアグループ、最近は小・中・高の学校からもよく訪問してくれますので、そのときに講習を行なうようにしています。


 培養したEM活性液は地域の方に無料配布をしています。できるだけ多くの方にEMを使っていただきたいということで、これも社会貢献の一つだろうと考えています。施設の玄関には「ご自由にお取りください」とコーナーを設けています。


 最後に農園で写した利用者の写真を紹介します。希望ヶ丘農園は、松山平野を見渡せる大変見晴らしのいい場所にあります。そのような場所で開放感にあふれて作業ができるということで、精神的にも良い効果があると思います。本当に皆さん毎日楽しみながら作業を行っています。


 次は「いきいきプチファーム」の取り組みをご紹介します。先程もご説明しましたように、八幡浜市が設置をして、民間委託という形で社会福祉法人和泉蓮華会が運営をさせていただいております。


 敷地の手前に50坪ぐらいのミニ農園がありまして、その奥に2階建ての施設があります。平成14年4月開園ですので、まだ1年半余りです。


 先ほどの反対側から写した写真で、手前が農園、その奥に作業棟があります。名前の通りプチファームです。


 いきいきプチファームは授産施設ということで、いわゆる生産作業にかなり重点を置いて日課を組んでいます。メイン作業は精米です。玄米で仕入れた米を、機械で精米して配達をしています。一般家庭にも販売していますが、アトムグループの全施設の給食米はすべてプチファームから購入していただいていますし、職員の協力もいただいています。大体月に30キロ袋で120袋から130袋販売しています。


 これは、健康茶の製造の様子です。オリジナル茶で「茶々姫」という商品で、中国の漢方医の処方によります7種類の生薬を使った調合で独自の健康茶を作っています。これも一般販売とアトムグループの施設に購入いただいています。


 EMブレスレットの組み立て。これも材料を仕入れ、利用者の皆さんが組み立て作業を行っています。この製品も一般販売をしたり、EM販売店に卸したりしており、作業の一環として重要な位置付けになっています。


 EMの作業ではまずボカシ作り。作業で精米を行っていますので、たくさんの米ぬかが出ます。米ぬかという原料が無料でたくさんあるため、大量のボカシ作りができます。製造したボカシは、一般販売と生ごみ処理に活用しております。


 農園の作業風景です。希望ヶ丘は、中重度の利用者が多いため「草引いてください」とお願いしたら作物まで引いてしまうことも多々ありますが、プチファームの場合は軽度の利用者が多いので、皆さん頑張ってきちんと管理をしていただいています。


 プチファームもEM活性液を製造しておりまして、開設時に導入した百倍利器と、最近もう1台培養装置を増設し、現在は2台で培養を行っています。培養作業も基本的には利用者中心で、できる範囲で管理をお願いしています。


 生ごみ処理機(蘇生利器)です。ただ、プチファームの場合は通所施設ですから給食は昼食だけですので、生ごみの量も少ないということで、八幡浜市内の老人施設2カ所からの残飯も引き取って肥料化をしています。大体1日60キロから80キロぐらいの残飯を処理しております。


 このような容器に入れて2ヶ月間二次発酵をさせます。


 これが完成した、EM生ごみ発酵肥料です。


 これは園内の農園に完成した発酵肥料を投入している様子です。土作りも皆さん一緒にやっています。


 これはプチファーム農園で栽培された作物ですが、プチファームでは開園当初から一切農薬や化学肥料は使っていません。完全無農薬で栽培しておりますので、本当に健康的な野菜が収穫できます。


 これは白菜です。プチファームの収穫物はどうしているかといいますと、あまりたくさんの量は栽培できないので、基本的には施設の昼食の食材で十分賄えます。ただ、通りすがりの人から「あら、立派な大根、白菜ができとるね」という声がかかったときは、「よかったら持って帰られますか」ということで、地域の方にお渡しするケースも結構あります。


 厨房から出るお米のとぎ汁を使って米のとぎ汁EM発酵液を作っています。こちらのほうも利用者の方で基本的には作ってもらっています。


 施設内の掃除に米のとぎ汁EM発酵液を使用しています。


 授産施設ですので、できるだけ商品を販売していこうと、EMボカシ、EM生ごみ堆肥を袋詰めしまして、地域一般の方に販売をしております。特にEM生ごみ堆肥は大変好評で、生産のほうが追い付かないということもよくあります。活性液は無料配布しています。


 プチファームでも頑張ってEM土団子を作っています。こちらは山から取ってきた赤土を材料にしています。


 このようにして約1週間発酵させます。


 八幡浜市に、中心部を流れる新川があります。この川には製紙工場の排水が流れている関係でかなり異臭が出るということで、市民からの苦情が行政のほうに入りました。そして八幡浜市からプチファームに「EMで実験してみませんか」という話がありました。さっそく活動を始めましたが、当初はEM活性液を1週間に500〜600リットル入れていました。


 EM土団子は、作ったものすべて新川の浄化のために活用しています。


 そして、今年の4月からは企業の理解を得て、新川に工業排水を流している製紙工場内から、EM活性液を投入することになりました。


EMを広く一般に普及をしたいということで地域の方を対象にしたEM講習を実施しています。


 利用者の方が本当に楽しみながら作業をしている様子が、この写真を見ても解かっていただけると思います。

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 最後になります。私達は、福祉施設は地域によって支えられていると考えています。しかし、いつまでも援助ばかりしてもらうのではなくて、特に障害者施設では作業を通じて自立を目指しながら、できる限り社会にも還元をしていくべきだと考えています。「希望ヶ丘」と「いきいきプチファーム」では、EMを全面的に活用することにより、資源循環型社会の構築を目指し、障害者施設こそがリーダーシップを取って地域や行政、企業とも協働して、まちづくりや地域おこしを目指していきたい。そのように考えております。

永田:
 三好さんありがとうございました。EM野菜栽培について教えられたような気がしました。地域を活性化する施設ということで、地域が今一番必要としている情報が福祉施設から発信できているという本当に素晴らしい事例、ありがとうございました。
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