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EMフェスタ2003
専門分科会
点から面へと広がる環境学習

コーディネーター
瀬古 和彦(せこ かずひこ)  EM研究機構
パネリスト
曽川 和則(そがわ かずのり) 長崎県平戸市立中津良小学校教諭(研究主任)
村田 則之(むらた のりゆき) 福島県 郡山市立 緑ヶ丘中学校 教諭
野藤 等(のとう ひとし) 香川県 丸亀市立 城南小学校 校長


2003.11.15

瀬古
 皆さん、お忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。これより有用微生物応用研究会第20回記念発表大会「EMフェスタ2003」教育分科会を始めさせていただきます。今回コーディネーターを務めさせていただきますEM研究機構の瀬古と申します。よろしくお願いします。
 まず、分科会に先立ちましてパネリストの先生のご紹介をさせていただきます。舞台に向かって左側より、長崎県平戸市立中津良小学校の曽川和則先生です。(拍手)そして真ん中、福島県郡山市立緑が丘中学校の村田則之先生です。(拍手)そして向かって右側、香川県丸亀市立城南小学校の野藤等先生です。(拍手)
 現在、学校教育においては平成14年度より総合的な学習の時間が制度化されました。そして、今までにも環境学習の中でEMを使った活動が数多く行われています。EM技術を利用した環境プログラムはどういう利点があるかDと申しますと、そのプロセスや効果、そういったものが完結できる完結型の学習プログラムではないかということで今非常に注目されています。本分科会では環境学習の活動の中でEMを活用し、学校を中心として地域を巻き込んだ身近な環境問題に取り組む各地の優良事例を、担当された先生のほうから直接発表させていただきます。よろしくお願いします。
 この分科会の流れとしましては、前半は各パネリストの先生に各学校で行われているEMを活用した環境学習の活動の事例を発表していただきます。後半はパネルディスカッション及び客席からの質問に答えたいと思いますので、ぜひご質問のほうをいただけますでしょうか。よろしくお願いします。なお、分科会は1時間30分を予定しております。最後までよろしくお願いします。(拍手)
 まず最初にパネルの発表をしていただきますが、長崎県平戸市立中津良小学校の曽川和則先生よりパネルを紹介していただきます。よろしくお願いします。
 



EMフェスタ2003 専門分科会
曽川 和則(そがわ かずのり) 長崎県平戸市立中津良小学校教諭(研究主任)

プロフィール:
昭和40年7月18日生まれ、長崎県平戸市出身。
広島大学大学院学校教育研究科社会科教育専攻修士課程修了。平成2年長崎県公立小学校教員となる。平成11年より3年間,香港日本人学校に勤務し,現在に至る。


曽川
 座らせて発表させていただきます。よろしくお願いします。

 
 (ビデオ上映中)
 
 −− 昔の中津良川はこぎゃあ太かウナギがようけ捕れとったとばい。
 
 −− 私たちが子供んころは、この中津良川に足からどぼーんて飛び込んで泳ぎよったとよ。

曽川
 地域の高齢者との触れ合い集会の中で伺ったお話が、今の私たちの活動の始まりでした。高齢者の語る昔話に目を輝かせ、耳を傾ける子供たち。
 
 −− おじいちゃん、おばあちゃんのごと、僕たちもこの中津良川で遊びたか。
 
 (ビデオ終了)

曽川
 近くて遠い存在であった中津良川に子供たちの素朴な思いが注がれ始めた瞬間です。子供たちの願い、夢が、ふるさとの輝く川を呼び戻す本校中津良川プロジェクトとなって動き出した瞬間です。


 会場の皆様、こんにちは。私は長崎県平戸市立中津良小学校の曽川和則と申します。



 本日はこの中津良川に込められた子供たちの思いが一つの点となり、地域住民との交流や地域、他校との連携となって膨らんだ本校中津良川プロジェクトについてご報告致します。



 私たちの住む中津良の町は長崎県の西端平戸市にあり、国道383号線沿いに広がる田園の里です。春には町を眺望する山あいからヨモギやカカラの葉が柔らかな春風に乗ってその香りを漂わせ、秋には山深く分け入ると薄紫色の花を付けたイトラッキョウが見られる自然豊かな町です。国道と競り合うかのように町の中央を平戸三大名峰慈眼岳を水源とした中津良川が流れ、昔からこの川は中津良地区住民の生活の基盤でした。



 かつてはこの川の水は飲み水や風呂の水に使われ、川にはいつも子供たちの声がはじけていたそうです。川は子供たちの遊びの場であり、学びの場であったのです。



 しかし、この川も時代と共にその様相を変え、やがて川から子供たちの声が消え、エビやカニ、メダカまでもがその姿を消してしまったのです。高齢者が語る中津良川はもうそこにはありません。生活の源だった川が今や生活排水の受け皿となり、多量のごみを抱えながら寂しく海に流れ込むベルトコンベヤーとなってしまっていたのです。



 中津良小学校ではこの中津良川がどうしてこんなに姿を変えてしまったのか、その原因を調査し、昔の遊び場、学びの場を取り戻すための取り組み、中津良川プロジェクトを発進させました。



 本校ではこれまで中津良の町の環境美化活動に取り組み、ごみ拾いや空き缶拾いなどの活動を進めてきました。しかし、美化活動だけでは問題の根本的な解決にはなりません。そこで、子供たちは国土交通省河川局が示す水生生物指標により、中津良川の汚染度判定に着手しました。この調査によると、中津良川の上流はカゲロウやカワゲラ、トビケラなどのきれいな水を表す生物群が多く、下流ではスジエビ、カワニナやヒル、ミズムシなど、少し汚い川あるいは汚い川を表す生物群が多く見られることが分かったのです。



 この違いはどこから来るのか。子供たちは何度も川へ足を運び、ついにその原因が川へと注ぎ込む排水口、すなわち家庭排水にあることを探り出しました。



 家庭から毎日流れ出すお米のとぎ汁やお風呂の残り湯、排水口が川へとつながるその先端はヘドロが蓄積し、悪臭を漂わせています。「どうにかならないかな」という子供たちのつぶやき。インターネットを駆使した情報収集、書籍の検索、中津良川上流に位置する平戸高校との情報交換、いろいろなことに取り組みました。そして出会ったのがEMです。EMで有明海がよみがえったという情報や、熊本県河内川の再生、愛知県六斗目川の再生活動を知り、環境浄化にまで視野を広げる必要性を実感した子供たちは、EMを中津良川プロジェクトの手段として活用していく取り組みを始めたのです。



 まず、EMの実態と活用事例を学ぶために本校に研究者をお招きし、EM学習会を開催しました。河川や海洋汚染の原因であるお米のとぎ汁がEMにより環境を浄化する資材に変身することを知った子供たちは、次の日からペットボトルに入れたお米のとぎ汁を大事そうに抱え、登校するようになりました。その真っ白い液が帰る時にはEM発酵液となってチョコレート色に変わっていることに地域の人たちもたくさんの関心を寄せてくださいました。



 更に、学校では高齢者との触れ合い集会、あるいは、授業参観の折におうちの方へお米のとぎ汁EM発酵液の効果を伝え、講習会を開催し、家庭や地域でも使っていただくようにお土産として配布してきました。また、学校の日課の中に位置付けたEMタイムの中でEM発酵液を製造し、川へ投入する活動にも取り組みました。子供たちが自主的に発行するEM通信も中津良地区の全家庭に届けられました。



 徐々に子供たちの地道な活動が地域の人々の心に、中津良の町に浸透し、学校を訪れ、EMや中津良川の話をされる方々が増えてきました。学校がEM活動の発信基地となって地域にその輪を広げていったのです。この動きが子供たちと家庭、地域とを結び付け、地区の行事までも変える力となりました。



 平戸市南部地区では年4回地区住民を挙げてクリーンリサイクル活動に取り組んでいます。これまで新聞紙や段ボールの回収で終わっていたこの活動を、中津良地区では区長さんをリーダーとする中津良川クリーン作戦実行日としました。子供たちと地区住民が力を合わせて中津良川をよみがえらせる活動です。本校中津良川プロジェクトが地域拡大を遂げたこの活動では、川の清掃活動を行ったあと、中津良川にEM発酵液をじゃぶじゃぶ流します。



 第2回目の中津良川クリーン作戦では、福岡県柳川で行われた有明海環境サミットでその効果と作り方を学んできたEM泥団子を子供たちが試作し、中津良川に投入しました。



 第3回目のクリーン作戦では、中津良川上流でEMによる環境浄化活動に取り組んでいる平戸高校とのタイアップが実現し、点が線となる学校間連携が築かれました。



 クリーン作戦実行の1週間前に本校児童と平戸高校の生徒で作り上げたEM泥団子3千個と、発酵液を中津良川の三つのポイントで投入しました。



 3回目のクリーン作戦を実行しながら「おや?」と思ったことがありました。それは、中津良川に少しずつ変化が見られているということです。川から濁りやよどみが消え、川面にコイの姿がはっきりと見られるようになったことです。川底にこれまで見られなかった川のりを見つけ、「あっ、すごい」とみんなで声を上げたほどです。自分たちの取り組みに強い自信が生まれ、力を合わせてきた地域住民のきずなが深まった瞬間です。



 学校日課の中に設定されたEMタイムの中でEMの常時継続活動を続ける子供たちは、児童会主催の全校会議の中で「お米のとぎ汁千リットル作戦」を打ち立て、実行していました。



 第4回目のクリーン作戦は、そのような子供たちのアイデアによる「EM泥団子1万個大作戦」へのチャレンジです。本校と平戸高校との線がつながり、その線が中津良川流域住民やほかの地区の住民をも巻き込み、大きな面となっての作戦実行です。



 総勢120名が六つの班に分かれて、高齢者の方々が子供たちに中津良川の思い出を語りながら、また、老若男女が互いに声をかけ合いながら取り組みました。そして、各班から次々に聞こえる「万歳」の大合唱。見事に目標をクリアすることができました。



 翌週にはみんなで1万個の泥団子を中津良川に投入するという2週間にわたっての大作戦でした。



 子供たちの願いが地域の願いとなって膨らみ、地道な活動を続けてきたこの成果が「広報ひらど」2月号に大きな喜びとなって表れました。平戸各地区の河川における汚染度調査のデータが掲載され、中津良川だけが唯一遊泳可能な川として認定されるというニュースが飛び込んできたのです。
 



 そして今年の5月、清流復活を告げる使者がこの中津良川に輝きました。蛍です。子供たちの継続的なEM活動と、中津良地区住民との連携による中津良川クリーン作戦の成果がこの初夏の夕暮れにほんわかと姿を現したのです。


 これまで中津良川にも蛍はいましたが、今年の夏は地元の人たちも見たことがない無数の蛍が真夏のクリスマスツリーとなって中津良の町を、たくさんの人の心をともしました。この輝きはまさに子供たちの夢とふるさとの未来につながる光の帯です。



 地域の中に蛍保存会も発足し、中津良の町の輝く宝石を守ろうする取り組みが進められています。

 



 EMによる町興しが力強い一歩を踏み出しました。蛍鑑賞会に集まった子供たちも時の流れを忘れてしまったかのようにその場にたたずみ、無数の蛍星に心を奪われていました。自分たちが進めてきた中津良川プロジェクトにますます自信と誇りを持ちながら、本校の中津良川プロジェクト、とりわけその活動の手段として取り組んでいる子供たちのEM活動と、地域全体での取り組みについて、私は平戸市の公民館大会で発表し、各地区の公会堂で報告する機会をたくさん得ることができました。テレビや新聞の取材により本校の取り組みをいろいろな方々に知っていただきました。



 それではここでしばらくの間、今年6月にテレビ放映された本校中津良川プロジェクトの取り組みをご覧ください。

 
 (ビデオ上映中)
 
 −− 水曜日の特集「水が危ない」です。今日はこの言葉です。「EM液」。これはエフェクティブ・マイクロオーガニズムスの略なのですけれども、日本語で言うと「有用微生物群」というのがEM。その液であるということで80種類ほどの微生物を培養した液体のことを言うのです。以前このコーナーで諫早市の婦人会の皆さんや環境団体がこれを使って水をきれいにしようという取り組みを紹介しました。
 
 −− はい。そして、平戸市では小学生たちがEM液を使って川をきれいにしようという取り組みを続けていました。
 
 −− 平戸市の中津良小学校6年のオオイシマサノリくん。朝早くから米のとぎ汁を使って何やら茶色い液体を作っています。この液体を毎日作るというオオイシくん。ペットボトルをリュックに詰め込んで登校です。中津良小学校の児童は毎朝この液体を学校に持っていくのだそうです。
 
 オオイシ 行ってきます。
 
 −− 中津良小学校では毎週水曜日は「ごみゼロすいすい水曜日」を合言葉に登校時、児童たちがごみ拾いをします。中津良地区の美しい自然を守ろうというこの取り組み。集めたごみは児童たちが分別し、決められた場所に捨てられます。
 
 オオイシ 僕たちから大人の人たちにごみを捨てないようにもっと呼びかけをして、まず僕たちからごみを捨てないようにしようと思います。
 
 −− 学校の理科室をのぞいてみました。オオイシくんたちが作っていた液体が窓際に並んでいました。実はこの液体、米のとぎ汁にEM菌というバクテリアを混ぜ込み、EM菌が繁殖しやすいように糖蜜を加えたEM液と言うもので、水の浄化に効果があると言われています。
 
 −− 流れている有機物等をその菌が分解して無機物に変えて、その栄養、餌になるものを分解しているということです。
 
 −− 中津良小学校の近くを流れる中津良川は、かつては蛍が飛び交うほどの清流でした。しかし、いつしか川から蛍は消え、水面(みなも)には洗剤の泡やごみが目立つようになりました。そこで中津良小学校はおととしから毎週水曜日の総合的学習の時間を「EMタイム」と名付け、中津良川にEM液をまき、再び蛍が飛び交う清流を取り戻そうと立ち上がったのです。児童たちの取り組みは地域の人たちの共感を呼び、去年7月には地域ぐるみの大掃除も行われました。
 
 −− もう気が付いた時には汚れとったという感じでしょう。じゃあ、今のうちにストップ。いや、前の川に戻そう。遊べる川にしよう。蛍が飛ぶ川にしようという子供たちの夢を地域の人とみんなで一緒に追い求めたらいいと思います。
 
 −− 児童たちは掃除にもEM液を利用していました。EM液を入れた水を使って水ぶきをすると汚れがよく落ちるのだそうです。そして、理科室で不思議な泥団子を見つけました。EM泥団子と言って、泥にEM菌を混ぜ込んだぬかと糖蜜を加えて丸め、1週間乾かしたものです。表面にかびが生えているのはEM菌が発酵しているからなのです。児童たちはこれも「川にまく」と言うのですが・・・。
 2日後、児童たちがEM液を手に中津良川にやってきました。浄化作戦の開始です。かつての清流が戻るよう願いを込めて、児童たちが一斉にEM液をまいていきます。そして、EM泥団子の登場です。EM液は川の流れが速いときはすぐに流されてしまいますが、EM泥団子は川底に沈み、少しずつ溶けていきます。有機物を分解するEM菌の川の中での滞留時間が長くなり、より効果的なのだそうです。2年間の活動を通して、児童たちは中津良川の変化を肌で感じているようでした。
 
 −− 何でみんなはEM活動をやるの?
 
 −− 川をきれいにするため。
 
 −− 前は川に泡がいっぱいあったけど、少なくなった。
 
 −− やっぱり魚が多くてよく手長エビが捕れました。
 
 −− そして、児童たちの取り組みを見ている地域の住民たちは、「環境に対する意識が変わってきた」と言います。
 
 −− やはり子供たちが一生懸命やれば、大人もごみを捨てられないということになってきますね。子供たちと一緒に川をきれいにしなければと思っております。
 
 −− 平戸市の調べによりますと、中津良川の水の汚れの度合いを示す目安となるBOD、生物化学的酸素要求量の値は99年には1.1でしたが、去年は0.4にまで減少しています。その日の夜、中津良川のほとりの雑木林に行ってみました。蛍です。ピークは過ぎていましたが、ライム色の光を放つ源氏蛍が時間を追うにつれ、その数を増していきました。
 
 −− 僕たちの子供が生まれたら、その子供たちにもここで遊んでもらいたいから今のうちにきれいにしておきたいのです。おばあちゃんたちとかも「昔の川がいい」と言っていたし、僕たちもそういう川で遊びたいので頑張っています。
 
 −− きれいな川で蛍が見たい。大事な自然を守りたい。そんな願いを込めた児童たちの地道な活動が川に蛍を呼び戻していました。児童たちの取り組みはこれからも続きます。
 
 (ビデオ終了)



 今年度、本市の行政機関も積極的に動き出しました。各地の公民館に大型のEM培養機を設置して、地区の住民へEMの提供とその活用についての学習会を行い、EM活動の輪を強力に推進しています。本校と平戸高校を軸とした学校間連携も広がり、平戸市南部地区の学校ネットワークが構成されました。その共通テーマは「環境美化から環境浄化へ」。まさにEM活動ネットワークです。



 そしてつい先日、本校の運動場に幼稚園児、小学生、中学生、高校生及び漁業関係者、地区住民が200名集結し、「みんなで作ろうEM泥団子作戦」を展開しました。本校の点が学校間の線となり、やがて各学校や諸団体からつながる面となって、活動の輪がますます広がることを願っています。この子供たちの取り組みは今年度1月の平戸市南部における「きらきらふるさとの集い」で発表され、そのネットワークはますます強くなることと期待されます。



 今、子供たちは手作りいかだに歓声を上げ、干潟に埋もれながら心行くまで中津良川と語り合っています。



 中津良川の水辺では来年の夏の輝きを夢見て蛍の幼虫たちが静かに呼吸をしています。中津良川はやがて広大な海へと注ぎ込みます。海は世界を結ぶ共有の財産です。子供たちにはこの中津良川プロジェクトを通して、その目を世界に広げていってほしいと思います。そして、輝く未来を見つめながら、自信を持ってたくましく生きていってほしいと願っています。
 



 5、6年生の子供たちが思いを込めてふるさと中津良川の絵を描きました。絵には次のような俳句が添えられています。「清流に秋の青空照らしてる」。



 「日が暮れて魚を追う声、はしゃぐ声」。これからもますます輝け中津良川。



 ご清聴ありがとうございました。(拍手)


瀬古
 素晴らしい発表をありがとうございました。曽川先生の発表でした。続けて、緑ケ丘中学校の村田先生から発表をしていただきます。



EMフェスタ2003 専門分科会
村田 則之(むらた のりゆき) 福島県 郡山市立 緑ヶ丘中学校 教諭

プロフィール:
昭和35年7月11日生まれ。
〜平成7年略、平成7〜9年 須賀川市立稲田中学校、平成9〜15年 郡山市立郡山第一中学校 平成15〜郡山市立緑ヶ丘中学校(現在)


村田
 はい。それでは、来年から千円札に登場する野口英世のふるさと福島県から来ました郡山市立緑が丘中学校の村田則之です。よろしくお願いします。それでは、私のEM実践活動について画像を見ながらお聞きください。



 私は豊かな自然の中で育ちましたが、自分の成長と共に池や川が汚れてきて遊べない場所となり、魚は変形し、数も少なくなるなど、とても残念な思いをしてきました。化学肥料や農薬、生活で使用する化学薬品が体にも環境にも悪いことが分かり、生ゴミ堆肥化のコンポストにも問題があることが分かりました。


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 学校では校務分掌に環境教育が位置付けられていますが、環境問題を何とかしようといった様子でもなく、私たち教師自身に差し迫った問題としての意識が感じられません。多忙が原因なのか、「いや、まだ大丈夫」という意識なのでしょうか。更に、最近の学校での最優先課題は学力の向上ですから、環境教育はおろそかにされがちです。



 9年前のある時、前々校になりますが、ある農家の方がEMボカシを持ってきました。それを使って給食の残飯を堆肥化し、日陰の庭に埋め、対照区を設定して野菜を栽培しました。その成長の違いは今でもはっきり覚えています。これがきっかけでEMを使った環境教育を始めました。
 



 郡山第一中学校に転勤し、即EM活動を始めました。EM1号を希釈して生徒用のげた箱やトイレに散布してにおいを軽減し、教職員、生徒にEMの効果を肌で感じてもらいました。



 保護者や地域の方には家庭教育学級や地域でのEM学習会を計画し、手作りの資料を使い、EMを知ってもらいました。
 いつだったか、倉庫にたくさん残っていた化学肥料を見つけました。金属のバケツに化学肥料を入れて1週間もたたないのに、バケツを持ち上げたら底が落ちてしまったのです。それは化学肥料による金属の腐食だったのです。この時初めて化学肥料の恐ろしさを感じました。その後、これがきっかけで化学肥料の土壌への影響、土壌生物への影響、農薬の影響などについて生徒に指導するようになりました。



 また、EMはどれだけの教材になり得るのかと思い、選択理科でEMを使った環境学習を計画してみました。EMを使って生ごみの再資源化と野菜の栽培学習を実践しました。EM生ごみ堆肥で野菜を栽培し、できた作物の味が良く、長期保存が可能であることを確認できました。



 この堆肥の有効性と生ごみのリサイクルでダイオキシン対策ができること、食と健康、土壌汚染などの学習につながり、自分たちの生活を見直すなど発展的な学習ができました。生徒も私も共にいい体験学習ができ、素晴らしい教材だと確信致しました。



 これをまとめて県中教研で発表し、選択理科においての新しい教材として好評を得ました。総合学習においては生徒が「EMを使った環境保全活動」という大テーマで探求し、文化祭や生徒研究発表会で発表したことにより、家庭や地域、他校に広げることができ、生徒の実践と努力している姿に関心を持つ地域の方も増えてきました。他校の生徒も興味を持ち、学校に見学に来たり、EMを始める学校も出てきました。
 民間の団体では最近始まったのですが、例えば会津若松市の鶴ヶ城のお堀、相馬市の中村城のお堀にEMを投入し、郡山市内の学校においては、緑が丘中学校、郡山一中、六中、七中、富田中学校、安積中学校、芳賀小学校、薫小学校、芳山小学校、日和田小学校、桜小学校、大成小学校。そのほか総合学習では、上伊豆島小学校、富田東小学校などで始まりました。


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 平成14年5月10日金曜日の福島民報新聞に記事が報道されました。保護者を含め、県内から問い合わせがありました。



 NPOの方々にも協力をいただき、対応しました。このメンバーはいつも支えてくれていますので助かります。市内で食堂を営むFさんからは、「当日の朝に新聞記事を見たのですが、毎日10リットルぐらいですけれども、米のとぎ汁を阿武隈川に流しています。川の浄化に協力したいので、その方法を教えてほしい」という連絡があり、その後「食堂から出る油もEMを使ってなくなった」とうれしい知らせを受けました。



 生徒会専門委員会活動でもEMを使った活動を計画しました。千人規模の学校では毎日多量の給食残飯が出ます。園芸委員会では給食の残飯を集め、EM生ごみ堆肥を作り、花壇やプランターに施肥し、化学肥料を使わずに栽培することができるようになりました。



 先生方も花の大きさに驚いていました。化学肥料を一切使わない分、経費節減になり、委員会活動も活発化しました。



 清掃委員会ではEM活性液や米のとぎ汁EM発酵液を定期的に作製して清掃に使用し、学校のトイレからにおいがなくなってきました。


 化学合成洗剤を使わない分経費節減になり、清掃委員会活動も活発化しました。これらの成果も文化祭や生徒会交換会などで生徒は自信を持って発表し、千名以上の生徒、郡山市の生徒会役員、教職員、保護者に発信し、環境問題への意識の向上とEMによる環境保全活動の有効性を伝えてきました。



 私は平成12年に郡山の科学館から、学校と科学館との連携による教材作成を依頼され、EMを中心とした内容の「水質浄化学習プログラム」を作成しました。これは県内外から好評です。



 また、郡山第一中学校でのEMの利用についての新聞やテレビでの紹介、生徒自作ビデオの配布、市民ボランティア学習会、郡山市生徒研究発表会などでの発表を通して校外に発信してきました。地域ではEM学習会を開き、広める活動を行っています。
 
 ここで県内に放映された一部と生徒自作のVTRをご覧ください。

 (ビデオ上映)
 
 −− 今日は最近よく耳にする機会もあると思うのですが、「EM菌」についてお伝えします。
 
 −− はい。このEMは有用微生物群と言われるものなのですけれども、このEM菌を使って川や生活環境をきれいにしようと取り組んでいる中学校を取材しました。そこには「EM先生」と言われる名物先生がいたのです。
 
 −− 郡山市にある郡山第一中学校で先週金曜日、文化祭が開かれました。日ごろの学習成果を発表する開桜祭です。生徒たちは自由な発想で学ぶ総合的な学習の成果を披露。そこには環境浄化に取り組むEM学習グループがいました。まるでスーパーの特売日のようなにぎわい。人気を集めているのが、そう、EMを使った商品です。さて、そのEMとは。
 実用品作りと実践。まずはEMの発酵液を作ります。微生物群の集まったEMの原液と糖蜜と言われる糖分を混ぜ、生徒たちが家庭から持ち寄った米のとぎ汁に入れていきます。本来、生活排水の6割を占めるとぎ汁は、そのまま排水口から流すと川の汚染の原因になると言われています。ただし、原液と糖蜜を入れることによって、とぎ汁と糖分がEMの餌となり、発酵が進むので、1週間も待てば米のとぎ汁は川を浄化させる発酵液へと変わるのです。
 さて、そのEM発酵液の効果は学校内のあらゆる所で生かされています。まずはトイレ。毎日洗剤の代わりにこの発酵液を使って掃除するとある効果が表れました。
 
 −− 前は臭かったのですけど、においがなくなった。
 
 −− つやが出ることと、あと、ちょっと落ちにくい汚れも落ちたことです。
 
 −− そのほか水道周りにもEMのスプレーが置いてあります。掃除のたびに使うことで鉄格子はさびにくくなり、その後流した水によって排水口のぬめりやにおいがなくなりました。窓ふきをしてもワックス効果があり、つやが出ることも証明されました。
 文化祭当日がやってきました。あいにくの雨模様となりましたが、EMグループの教室は大盛況。EMを練り込んで作った石けんや発酵液は大人気ですぐになくなり、実験コーナーはたくさんの人、人、人。そうそう、生徒たちが作ったVTRも注目を集めていました。
 
 −− EMを一中以外の他校に広めたいのでこのVTRを作りました。ご覧ください。
 
 −− EMを使ってどうですか。
 
 −− いや、以前よりにおいがなくなったような気がします。
 
 −− 以上のようにみんな喜んで使ってくれています。
 
 −− 私たち大人が汚してしまったことを子供たちがきれいにしていくというのは申し訳ないという気持ちもあるので、子供たちに負けないように大人もきれいにしていきたいと思っています。
 
 −− やはりEMについて新たに「わあ、すごいな」と思ったところは何かありましたか。
 
 −− 最初はEMに全然興味がなかったのですけど、いろいろやるうちにEMが好きになりました。
 
 (ビデオ終了)


 うれしいことに、子供たちの表情がとても生き生きしています。私はこれから学校で次のようなことを目標に進めていこうと思っています。EMを使って生徒会活動を活発化し、学校の活性化を図りたいです。
 



 そして、地域に広げ、地域住民との交流を図り、生徒に自信を付けさせたいです。PTAや地域のEM学習会で生徒を講師やサポーターとして活躍させたいです。また、EMの実践を他校にどんどん発信したいです。特に今の時期ならプール清掃にEMを投入するという情報を発信したいです。転勤先の緑が丘中学校で始めたことを具体的に説明させていただき、終わりにしたいと思います。



 



 私はこちらに転勤して7カ月ですが、本校の生徒たちはEMに対してかなりやる気になっています。子供たちがやる気になった理由は、3月まで勤務していた学校の生徒が作った自作ビデオや、私が登場したテレビ映像などを見せました。授業を脱線してEMの良さを熱く語りました。生徒を引き付けるような話を何度もしました。そのうち、その情熱に生徒も「やってみたい」という気持ちになってきたようです。
 そして、生徒が主役のEM劇やビデオを作成し、文化祭や生徒研究発表会で発表しました。今年の文化祭を見に来たおじいちゃんが「EMを使ってみたい。資料をもらってきて」と孫である生徒に頼んだそうです。これは家族を巻き込み、かかわる生徒にすれば興味深いものですし、うれしいと思います。
 ここで生徒自作ビデオの一部をご覧ください。プールにEMを投入する様子です。
 

 (ビデオ上映中)
 
 −− ・・・発酵液をプールに入れるところです。
 
 −− どのくらい入れるの?
 
 −− 米のとぎ汁EM発酵液かEM活性液を何回かに分けて200から300リットル入れます。
 
 −− 効果は藻が生えなくなり、ぬめりがないのでとても掃除が簡単で、滑らないので安全です。更に塩素を使わないのでトリハロメタンというがん物質が発生しないので皮膚にも良く、安心です。
 
 −− そして、塩素を使わないので河川の水生生物に影響がありません。それでは、実際に入れてみます。
 
 −− なるほど。すげーな。ありがとう。
 
 (ビデオ終了)

村田
 生徒らは喜んでビデオを作成していました(笑い)。子供たちは好きなんですね。
 生徒の感想を紹介します。「最初は本当に効果があるのか半信半疑だったが、いろいろEMを使っていくうちに驚くべき効果があり、とても役に立った。EMはこれからの環境問題を改善するために欠かせないものだと実感した。生徒研究発表会での発表により、EMの重要性をとても多くの人に広めることができ、環境問題の改善に役に立つことができ、良かった。これからの生徒会活動ではEMを地域の人だけではなく、もっともっと多くの人に広めていきたいと思う」。このような感想です。
 自分たちに役に立ち、驚くべき効果を知り、発表を通じて多くの人に伝える喜びを感じ、自分たちの頑張りが評価されて自信が付いたことがこれからの生徒会活動への意欲付けになったと思います。今、子供たちはやる気が高まっています。この高まりつつある空気を大切にし、EMで生徒が変わり、学校が変わり、地域が変わるように生徒と共に頑張りたいです。どうもありがとうございました。(拍手)

瀬古
 いかにこれから学校にEMを導入するかという辺りを詳しく説明していただきました村田先生でした。ありがとうございます。
 最後になりましたが、香川県丸亀市立城南小学校の野藤先生より発表いただきます。



EMフェスタ2003 専門分科会
野藤 等(のとう ひとし) 香川県 丸亀市立 城南小学校 校長

プロフィール:
昭和25年10月21日生まれ。
高知大学教育学部中学校課程を卒業後、公立中学校教員(英語・社会)、坂出市内の中学校教諭(15年間)、坂出市内の中学校教頭(9年間)、坂出市内の中学校校長(2年間)、現在に至る。



 野藤 皆さん、こんにちは。今、お二人の大変立派な発表を聞きまして私は自信を失いまして、このまま帰ろうかと思いますが、そういうわけにもいきません。本日のテーマが「EMによる環境教育」。「点」から「面」だと思いますが、私の場合は「点」から「線」と少し謙虚に発表させていただきます。



 四国は香川県の丸亀市からやってきました。沖縄は今から10年も前に1度観光で参りまして、青い海と青い空、それから、おいしいソーキそば、果物をたくさんいただきまして、そのころを思い出します。今回、第20回という記念すべきEMフェスタに呼んでいただきまして、人生の幸運を感じております。今、私は丸亀市立城南小学校の校長をしております。だから校長の立場で申し上げます。



 丸亀市は香川県の西部に位置しておりまして、平野が広がり、瀬戸内海に面して島も多くございます。人口は約8万人で、江戸時代、京極六万石の城下町として発展しました。香川県は今讃岐うどんの大ブームでございまして、毎日のように大勢の県外の方がうどん屋さんに押し掛けておりまして、おいしい、安いうどんを食べに来ております。皆さんも香川県においでいただいたら私が一番おいしいうどん屋さんをご紹介致しますので、ぜひ電話をいただいたらと思います。



 さて、最初にEMとの出会いとこれまでの経過について簡単に報告させていただきます。10年も前に「EM」という新語を知ったのは、船井幸雄先生の著書「これから10年、本物の発見」で、比嘉照夫教授の開発されたEMについて詳しく知ることができました。それからいろいろなEMの本を関心を持って読んでいました。そのうち、比嘉先生が高松市に講演においでになりまして、それを私の先輩の島本先生と言う方が聞きまして、その話を聞かせてもらいました。
 また、高松の南部農協がEMに取り組んだところでございますが、私も販売していたEM1号を購入しまして、当時勤めていました学校のトイレのにおい消しに使用を始めました。生徒にも「EMとはいったい何か」ということ、「有用微生物群である」ということを書いて掲示して説明しました。当時、高松には高松市役所産業部の次長である久保隆彦先生と言う比嘉先生の弟子に当たられる方がおられまして、農業や畜産の分野でEMの先進的な取り組みをされていました。
 更にEM野菜を販売するEMのお店「美土里の里」、これも船井先生が講演やテープでよく紹介されておりました。私も用があって高松に出掛けた時には美土里の里でEMXや1号、野菜などをよく買っておりました。健康のためにEMXもそれからずっと飲んでおりますし、人にもよく紹介しておりました。EMボカシによる生ごみ処理もしましたが、これは少し私のやり方が悪かったものですから途中で中止しました。しかし、今から4、5年前に米のとぎ汁EM発酵液のことを知りまして、これならうまくいきそうだということで今現在も継続して実践しております。



 平成13年度に香川県の三木町で「四国EMフェスタ」が開催されました。その時に愛媛県の上浦小学校の実践例に感動致しました。教頭先生の指導のもとに5人の小学生が発表しましたが、島を流れている川のヘドロを完全に消し去ったという事実を知りまして、「よし、私もやってみよう」ということで本格的に学校にEMを導入致しました。



 そして、平成14年度に丸亀市立城南小学校のほうに転任となりまして、EMを学校現場で本格的に始めることにしました。まず、私1人でこっそりとトイレに米のとぎ汁EM発酵液をまいて、におい消しの活動を開始しました。当時、城南小学校の校舎は老朽化しておりました。トイレのパイプのつまりもありまして大変臭くて、職員から「何とかならないですか」と言われておりましたので、トイレのにおい消しに効果がありました。
 次に技能員の方にも話をしまして、ウサギ・鳥小屋にもEMを散布しまして、そのひどいにおい消しを行いました。まず、このように既成事実を作りまして、それから職員のほうに「EMとは何か」と説明をして理解を求めました。



 次にPTAの役員の方々に話をしまして、まず母親10人の方にモニターとして米のとぎ汁EM発酵液を家庭で作ってもらって実験をしました。そしてその結果を持ち寄って、PTA便り「夢気球」の見開き面でEMについて情報提供しました。全家庭で実践するように呼びかけることになりました。EMとは何か、学校のトイレとかウサギ・鳥小屋のにおい消しの事実、モニターによる実験の感想、家庭におけるEMの使用例をイラストで紹介しました。そして、高松にあります春日保育園の「あじさい」と言う作業所からPTA会費で購入したEM活性液を全家庭に配布して実戦を開始しました。



 このようにして全保護者の理解を得て、学校でも児童による、ボランティアによるEM隊を募集しまして、毎日児童が家から持ってくる米のとぎ汁をEM活性液で発酵させる活動を開始しました。EM隊が毎日お昼休みに職員室で、2リットルのペットボトルに活性液と砂糖と自然塩を入れまして日なたに置くという日常活動を行っております。



 発酵した米のとぎ汁をトイレやプールや学校の西側ににおいのする川がございますが、そこに投入しています。



 ある時、坂出の瀬居中学校、私の前任校でございましたが、毎日給食の牛乳の残りを洗ったものをEMで発酵させ、それを毎週40リットルずつ学校近く小川に投入して、3カ月でヘドロが少なくなってきたという事実の報告を受けました。そこで本校も約380名おりますけれども、給食の牛乳の残り瓶を洗いましてそれを集めまして、それに活性液を混ぜました。各学級にEM係がおりまして、毎日クラスの牛乳瓶を洗って職員室のほうに持ってくるようになりました。それをお昼休みにEM隊が先程の作業をします。毎日約10本程度の発酵液ができている勘定になります。



 私も毎日学校の周りのごみ拾いをしながらポリタンクに入ったEM発酵液を水路にまいております。現在、学校に子供たちが通っている恵まれない児童の支援施設がございますが、毎週月曜日に米のとぎ汁をポリタンク2本分いただきまして、それを発酵させて金曜日の放課後にトイレにまいております。このようにして施設と学校との連携を図りながら、その施設の豊富な米のとぎ汁をEM発酵液に役立てるように行っております。



 城南小学校ではこれまで4年生、5年生の総合的な学習の時間、私もEMのゲストティーチャーとしまして数回呼ばれましてEMや発酵液の作り方について授業を致しました。比嘉先生は「瀬戸内海の浄化もEMを使えば5年間でできる」と断言されておりますが、私もその夢を熱く熱く語っております。「今の子供たちに夢がないと言うのですが、私自身はこういう夢を持っている」ということを語りました。
 私がタンクを持って運動場を歩いていますと、体育をしている子供たちの中に「あっ、校長先生や」、「EMや」と言われております。実は私は歩くEM広告塔なのです。(笑い)



 地域の子供会でも夏休みにEMについての講師として2回呼ばれて、子供会にもEMが広がりました。丸亀市の子供ミニ議会にも2人の代表者が出て、市長さんに「学校ではEMによる環境浄化を行っているのですが、市の当局ではどうなっておりますか」と質問をする児童も育ってきました。夏休みの自由研究にEMを採り上げ、鳥の子用紙にまとめた児童が4人います。その研究は校内のEM掲示板に掲示しております。また、県で開催された環境学習フォーラムにも掲示していただきました。



 最近、校区にあるため池が野鳥の宝庫となっているということで、その水質保護のために土地改良の関係者や地域住民の会合が重ねられております。市・県の環境関係の方もおられます。私も総合学習を取り扱っている関係で、メンバーの一員としてそこで意見を述べさせていただきました。「なぜ行政はEMで水質浄化に取り組まないのですか」と熱く熱く2回ほど語りました。そうすると、その中で理解者が出てきまして、「少し参考書を貸してください」ということで、先日あった会ではひょっとしたら費用の一部を出して、池の住民の方にEM活性液を配布してもよろしいという動きになってきたかと思います。今後、行政、地域住民、学校と三者が連携しながら水質浄化活動のモデルができあがるかも分からないと私は思っております。



 校区のある県会議員さんが「学校でEMによる環境活動をやっているんですね。頑張ってください」と言われましたので、私も「ぜひ県議会でも質問をしてください」と答えておきました。最近届いた県の環境教育に関する県教委が出している冊子ですが、それを読みますと、今年はEMを採り入れている小学校、中学校が5、6校あり、大きな動きになってきました。昨年は確か1校だけだったと思っております。



 次に、香川県でEMを採用している学校の状況についてお話を致します。これは私の知っている範囲のことで、調査したものではございません。まず、丸亀市内では城南小学校の子供たちが卒業したら通う南中学校があります。ここは昨年度よりEMを理科の授業に採り入れました。以前同僚であった森江絵夏先生が理科の先生ですが、研究授業にEMを扱って中学校にEMショックを起こしました。EMの久保先生がゲストで呼ばれて、私も参観してコメントを少し述べました。現在、南中学校では理科の選択授業でEMを学習しております。恐らく県下では初めての選択授業ではないかと思っております。この女性教師の名前のイニシャルがE・Mで、そのように運命付けられていると私は思っております。



 次に丸亀市立垂水小学校ですが、植物を育てるのに米のとぎ汁EM発酵液を使用しています。最近、給食の牛乳の残りを利用して発酵液作りが始まりました。垂水小学校の玉田先生は環境問題に大変関心があり、地球村の高木善之さんの運動に協力しておりますので、今後の環境学習が楽しみです。



 丸亀市の東のほうにあります坂出市では、先程も申しましたように、瀬居中学校が総合的な学習の時間にEMを採り入れて成果を上げています。この中学校はもともと島でありましたが、埋め立て地になっております。生徒数は約20名のごく小規模校ですが、毎日2人の生徒が給食の牛乳の残りを発酵させ、毎週40リットルずつ川に投入してヘドロを消しています。更に川に入って泥を取ってきてEM泥団子を作り、投入しております。この学校のカワウチ先生は大変積極的で、質問があれば直接比嘉教授に質問状を差し上げるほどの熱心な先生です。この島では地域でもEMが広がり、多くの家庭で米のとぎ汁EM発酵液を流して瀬戸内海の浄化作戦に協力しています。



 次に瀬戸大橋の架かった島の学校を紹介します。岩黒小・中学校は全校生10名程度のごく小規模の僻地校ですが、井上校長先生は大変熱心な方でございます。岩黒小・中学校では学校教育にEMを採り入れ、島ぐるみの実践を展開中です。人口100名弱ですが、家庭からの米のとぎ汁をいただき、学校で活性液で発酵させ、トイレや清掃に使用し、「環境よくし隊」という名前で全校生が港に発酵液を投入して瀬戸内海の浄化活動を展開しています。学校でEMの講師を呼んで地域の方々にEMについての学習会を開催して、学校との連携を図りました。その後EM新聞も発行して啓発活動を行っています。



 県の教育委員会の環境教育のグリーン活動の紹介事例に、岩黒小・中学校が「EMよくし隊」という海の浄化活動が写真で紹介されました。EM実践校としては県下で初めての紹介だったと思っています。ほかにも、岩黒の地域では畑にもEMボカシを使用して野菜作りに励む方々が増えてきました。まさにEMの島として県下では全家庭に普及している成功例です。今後他の地域のモデルとなる実践でございます。



 坂出の王越小学校では、自然が豊かでトンボが多く生息しています。以前からトンボ保護の環境教育が盛んで、これまで全国的にもトンボの保護活動の研究が有名で、全国環境教育研究会でも実践発表をしております。トンボの生息する池を「トンボランド」と名付け、昨年度から児童による水質浄化にEMを使用しております。三好先生が理科の専門で、この環境保護活動を指導しております。ゲストティーチャーに柏先生をお呼びしましてEM学習をしながら、トンボランドの水質や生態を調査して全国環境教育研究会でEM浄化について紙上発表することになっております。



 善通寺市では東中学校がEMによる河川浄化活動に取り組んでいます。昨年、学校の横の川に大勢の生徒が取り組んでいる様子が新聞で報じられました。まだまだ「EM」という言葉が地元の新聞に載ることが少ないのですが、そのPR効果は大きいものがあります。最近、香川県下でもEMに関する取り組みが数カ月ごとに新聞で報じられるようになってきました。大変喜んでいるところであります。ごく最近、綾歌郡の陶小学校や善通寺の竜川小学校でも「EMを試行したいのでぜひ教えてください」という問い合わせがあって、情報提供しております。その展開が楽しみです。



 なお、追加として少しお話をさせていただきます。完全学校週5日制が始まり教員も土日にボランティア活動ができるようになり、私もEMの普及のために仲間とボランティアグループを作りました。名付けて「讃岐龍馬会塩飽社中」。坂本龍馬の無私無欲の精神にあこがれ、世のため人のためになる活動を行っております。仲間は約50名おります。毎月香川県内外の歴史探訪を行いながら、そのついでに持参した米のとぎ汁EM発酵液を現地の川、海、排水路に投入して現地の人々と交流しながらEMのPRに努めております。これまで20回ぐらい実施しております。



 龍馬は日本の洗濯を志しましたが、私も日本の浄化活動を志しております。龍馬の生まれた故郷である高知の太平洋、大河の一滴でございますが、それから、暗殺された京都の墓のある所の泉水にEM発酵液を投入しまして、日本じゅうがEMで浄化されることを願っております。その活動の様子は毎回のように会報に載せております。われわれはこの浄化活動を「EMチョボラ活動」と呼んでおります。ちょっとしたボランティアでありまして、大ボラではございません。



 われわれの「会員心得6カ条」の「第2条」を見ていただきます。「龍馬の航海した瀬戸内海の浄化のために、毎日米のとぎ汁によるEM発酵液を作って風呂、トイレなどで流しましょう。地域ぐるみで実行すれば5年でヘドロが消えることは夢ではありません。有用微生物群が悪い微生物を抑えて環境を浄化する。まさに龍馬的な共生の考え方です」。



 先程紹介したEM実践校の多くはこの龍馬会の会員のいる学校です。これはこれを核として今後県下全域に広げていきたいと画策しております。そして、「EMによる環境教育県」と呼ばれるように努力したいと思っております。いや、行政を動かして「EM環境立県」と呼べることが大きな夢であります。豊島・直島問題で全国に悪名を売っておりますので、その逆を行きたいと考えております。これは知事さんがすべきことでございますが、私も何かできることがあればと思っております。
 差し当たって、来年香川県で全国豊かな海作り大会が開催されまして、天皇陛下がおいでになります。それに向けて瀬戸内海沿岸の人々がEMに目覚めるように龍馬会でも最善を尽くしたいと考えております。
 なお、今日、11月15日は龍馬が生まれた日でありまして、京都で暗殺された日、大変そういうくしき日でございます。私はそういう日にここに来て発表させていただいたということも何かの不思議な縁を感じております。もう私は龍馬の後を追って死んでも構わないと思っております。(笑い)
 以上で私の発表は終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)


瀬古
 楽しい野藤校長先生の発表でした(笑い)。ありがとうございます。



瀬古

 では、続いてパネルディスカッションを進めさせていただきます。パネルディスカッションと申しましても、会場の皆さんもいろいろとお知りになりたいことがたくさんあるかと思いますので、それらをざっくばらんにご質問いただき、情報交換というかたちで進めさせていただきたいと思います。
 まずは私、コーディネーターのほうからいくつかご質問をさせていただきたいと思います。村田先生は農家の方からボカシで、野藤先生は本のほうからEMを知ったということなのですが、曽川先生の場合はどうだったのでしょうか。EMを導入したきっかけ、あるいは、導入した際の苦労などはありましたか。

曽川
 はい、それでは。私は中津良小学校に勤務しておりますけど、EMとの出会いについて簡単にお話をさせていただきます。今日は本校の校長先生もフロアのほうに来ていただいているのですけれども、前任校のほうで給食の残渣などにEMボカシを活用して肥料作りをされておられた。併せてそれと同時に発表の中にありましたように、高齢者との触れ合い集会の中で川の魅力に取りつかれた子供たちが「どうにかしたい」という思いが相まった時に、実は中津良川の上流に位置しております平戸高校と言う高校があるのですが、そこでEMの講習会・講演会が行われるという情報がありまして、EMボカシの関係もありましたし、何かきっかけがつかめないものだろうかということで子供たちと参加しました。
 そうしたら、そのEMが川の浄化にも大変効果的な働きをしている。「これはいけるんじゃないか」ということで、実は本校にもEMの研究者の方を講師にお招き致しましてEMの学習会を実際に開き、子供たち、地域の方々、そして職員がお話を聞き、講習をして、「おっ、これはいけるぞ」ということでEMに取り組んでおります。
 苦労といいますか、やはりその資材となるお米のとぎ汁をどうやって集めていこうかということで、まずは子供たちがビデオにもありましたように、1人の力は小さいですが、みんなの力を合わせると大きくなるということで子供たちが発案した1,000リットル作戦。今現在は1,500リットル作戦に挑戦しておりますが、そういった子供たちの力の結集でお米のとぎ汁を集めて、毎日続けて蓄積していって、それを流していくような活動を続けております。もちろんそれは地域にも広まっております。以上です。

瀬古
 はい。ありがとうございます。先程村田先生は「農家の方からボカシを教えていただいてEMを始めた」ということで、発表からも非常に一生懸命がんばっておられる様子がひしひしと伝わってきます。でも、やはりEM活動するにおきまして何か苦労した点とかはありましたでしょうか。

村田
 そうですね。苦労したといえば、EMを購入する資金がないということです。

瀬古
 なるほど(笑い)。

村田
 ええ。それで、最初は理科の教材費。私は理科の教師なものですから、理科の教材費から出したのですけれども、今現在は生徒会予算とか、特色ある学校作り推進事業費があるものですから、そちらのほうから出させてもらっています。

瀬古
 確かに学校の場合はEMを教材として購入する資金が非常に重要な課題だと思います。野藤先生は校長先生ということである程度自由が利く部分もあるかと思うのですが(笑い)、その辺りで何か気を付けたことはございますか。
 
 野藤 はい。最初はもちろん私のポケットマネーでございます。

瀬古
 やっぱり(笑い)。
 
 野藤 はい。それは私も別に構いませんけど、PTAの方に理解していただきましたので、やはりPTAの会費ということで使わせてもらいました。それから、丸亀の場合は「丸亀教育」と言いまして、総合的な学習に予算が付いておりますので、その分を使わせていただいているのです。これは地域学習でございますので、これは認められております。

瀬古
 この予算というのは最初から付いていたものですか。
 
 野藤 EMそのものではなくて、丸亀教育ということで付いておりますが、それをじゅうぶんに利用することができました。それでも足らない分は私のポケットマネーを。

瀬古
 足らない部分は先生のポケットマネーで。(笑い)。曽川先生の学校については、今日、中津良小学校の前田校長先生がいらっしゃるので、この辺りは校長先生のほうから少しお話をいただいたほうがいいのかと思いますが、そういう資金面といったことではどういったかたちでご準備されて、活動されていたのでしょうか。
 
 前田 失礼致します。やはり本校も同じように初めはちょっとしたお金からしましたけれども、実は先程も申しましたように、平戸は北・中・南と分かれまして、私は南部の公民館に属するのですが、そこで段ボールとか古雑誌とかアルミ缶などを集めてという年4回のクリーン作戦が行われています。瓶などは子供会で、各地区でされるのですけど、段ボールとか雑誌などは公民館単位で集められるので、その資金が大体1年間に30万程度上がるのです。
 まず初めは各地区にごみステーションを置いてくださいというので4、5万のステーションをずっと置いて、ちょうどこれをしたころに大体ステーションが各地区に置き終わったところでしたので、今年もこのぐらい上がりましたという資金があるのを知っていました。それで、館長さんのほうに相談に行きましたら、「環境について使うのだからいいだろう」ということで、そこから援助をもらいました。結局それが最終的には2号液を作る大きなタンクを買うまでになりました。

瀬古
 ありがとうございます。やはり環境浄化ということでいろいろ活動をされますと、どこからか助けの手が伸びてくるのではないかと思います。ちょうど今日の会の始めにビデオでご紹介させていただきましたが、上浦小学校の村上教頭先生が会場にいらっしゃるので、先生のほうから活動に関して何か一言いただけますか。

村上
 失礼します。上浦小学校の村上です。野藤校長先生のスライドの中に本校のことを採り上げていただいて本当にありがとうございました。ポケットマネーで沖縄まで来たかいがありました。(笑い)ありがとうございます。
 それはさておき、米のとぎ汁1,000リットル作戦が1,500リットル作戦になるとか、村田先生の改訂プログラムはお電話したら送っていただけるのでしょうか。そうですかお送りいただけますか。ありがとうございます。楽しみにしています。それから、便りを出したり、VTRを作ったり、何かそのうち校長先生の坂本龍馬の会がEMの会に変わるのではないかと思って私はすごく勉強になりました。
 本校も子供たちの総合的な学習で始めたことが地域の人や役場の人の応援を得て、少しずつですけど町ぐるみの活動に広がってきて、近隣の、瀬戸内海の島の学校なのですけれども、私は「四国本土」と言っているのですが、四国本土の今治市の学校から問い合わせがあったり、広がったり。先日は愛知県の方から本校に「資料を送ってくれ」ということもあって、日本のあちこちから問い合わせがあることを本当にうれしく思っているのです。前を向いていいことはいいということでやっていったら、きっと分かってくれる人も増えていくのではないかと思います。
 ちなみに、お金のことを言うといけないかもしれませんけど、本校は役場が行政と学校を合わせて今年は200万円の予算を付けてくれました。

瀬古
 すごいですね。非常に活動がやりやすくなりますね。

村上
 ですから、今は学校で40万円でも50万円でも使ってくださいという、うはうはの感じです。(笑い)すみません。失礼しました。

瀬古
 ありがとうございます。実はもうひと方、四日市のほうでボランティア活動から学校に取り組んでいる小川さんがいらっしゃいますので、学校と一緒に活動するボランティアの立場から一言いただけますでしょうか。

小川
 今日は安心していたのに急に当てられました。ボランティアの立場とのことですが、僕の場合はPTAのほうからEMを使った活動に参加させていただいたのです。初め学校の先生に話をする時はけっこう難しかったですけど、先ほども積極的な先生方が発表されましたのを聞いて、ものすごくうれしく思っております。やはりお金のほうは僕らも最初は学校からはなかなか出していただけませんでした。無理は言えませんでしたので、EMは私たちのNPOからの寄付というかたちで出させていただきました。
 それで2年、3年と続いてきますと学校のほうも検討していただきまして、お金を出す方法として私たちのメンバーを非常勤講師として迎えていただきました。年間何時間という時間をいただきまして、講師代もいただきました。その流れで今はどんどんEMが出せるような状態になっております。そういう動き方もありますので、よろしくお願い致します(笑い)。どうもすみません。

瀬古
 ありがとうございます。前の方に昨年度の教育分科会で発表していただきました沖縄の当山小学校の先生方もいらっしゃるようなのですが、その後、どんな感じで活動されておられるのか、先生、簡単に報告お願いします(笑い)。あるいは、今日の発表を聞いての何かちょっと感想みたいなものでも結構です。
 
 当山小学校の先生方 去年ここにパネリストとしていたのですけれども、こんな大々的にはやっていないのですよ。校内で細々と。去年、5年生が始めて今年も5年生が続いてやっています。月1回ですけれども、地域の方と一緒に近くを流れる牧港川にEM発酵液を流す活動は去年からずっと続けています。学校でも2年目ということで子供たちにもかなり浸透しまして、学校全体の清掃、トイレの掃除とかはみんなEM発酵液を使っています。5年生が教室でたくさん作っているので、それを自由に使えるようにということで、ほかの学年もみんなそこからもらって清掃とかトイレの掃除とか教室の掃除とかそういうのに利用しています。
 それから、私は今理科の専科をしているのです。たまたま去年は専科ではなかったのですけど、今年は理科の専科をしていて、個人的にですけれども、家庭で生ごみ堆肥をバケツに作って学校にせっせと運んで、今4年生と5年生を持っているのですけれども、子供たちに理科の時間に生ごみを見せて、そのまま放って置いたらすごく臭いのだけど、こうやって発酵させるとお味噌みたいなにおいがしてとても環境にいいものに変わることを授業で見せて、掃除の時間にそれを土と混ぜて今、苗作りに利用しています。
 子供たちも最初は「臭い、臭い」していたけど、最初のころは私の作り方もすごく下手くそでちょっと悪臭を出して、バケツを開けると周りじゅうが騒ぐような状態だったのですけど、今はだいぶ作り方が上手になりまして、においがほとんどないのです。土に混ぜると4日ぐらいでにおいは完全に消えて、放線菌と言うのですか、それがばーっと生えて、かき混ぜると1週間でほとんどほろほろになって、2週間ではすぐ苗作りに使える状態で、今学校の苗作りにそれを利用しています。という状態です。

瀬古
 ありがとうございます。さまざまな学校でいろいろな活動がたくさんあると思いますが、あともうおひと方会場からお話をお聞きしましょうか。気仙沼の足利さん、いらっしゃいますか。(笑い)ボランティアから学校に指導にいらっしゃることが多いという、足利さんのほうから何か一言いただけますでしょうか。

足利
 ちょっと困りましたね。では、こっちを向いてしゃべります。気仙沼から来ました足利と申します。さっきパネルで入谷小学校ってありましたけど、前は名足小学校と言う、これもいろいろやっている学校なのです。ところで、時間は何分ですか。

瀬古
 2、3分でお願いします。

足利
 2分ですか。(笑い)いつも学校でやっているものですから。私はまず結論から言いますけれども、いろいろな話を聞いて、学校へ行く時にEMのお菓子を持っていきました。子供たちは楽しみにしているのです。4年生だけのクラスへやるのだけど、5年生、6年生もやっていますので、待っているのです。今日は、時間がないのでそのような導入のテクニックは別にして、簡単に言いますと、入谷小学校さんの場合は、私が子供たちに直接教えました。例えば廃油石けんなら廃油石けん。先生も一緒にはまります。その次は行政が主催になりまして、公民館に各地域の人たちが集まりました。講師は子供たちがやります。ですから、子供たちは1回作ると次は自分たちが先生役になるものですから1回で覚えますね。先生はなかなか覚えきれないですが。
 実は先日も子供たちと一緒に廃油石けんを作りました。子供が先生役になりまして廃油石けんをやったら、父兄の人たちが非常に喜んだ。実は地域の方が、例えばおばあちゃんが来て、孫に「どうもありがとうございました」と感謝して、その地域が非常にEMを通して(コミュニケーションを)やっている。私どもはすべての子供たちに、「海を通して何をなすべきか」と言っているのです。そのたびに米のとぎ汁とか、農業とかいろいろなことをやっています。時間がちょうど2分ですから、これで終わらせていただきます。どうもありがとうございました。失礼します。(拍手)

瀬古
 ありがとうございました。何か客席の皆様も巻き込んだ事例発表みたいなかたちになってしまいました(笑い)。これ以外にもいろいろとお聞きしたいこと、お話したいことがありますでしょうが、私のほうからもあと2点ほど、お聞きしたいことがあります。どうでしょう。取り組み前と取り組んだあとで子供たちに何か変化のようなものは現れましたでしょうか。曽川先生、いかがでしょうか。

曽川
 はい。私たちは中津良川を取り組んでいるのですけれども、まずはっきり言って、子供たちが中津良川の様子をよく見るようになりました。やはり自分たちがなしていることがすごく気になる。それを見るようになり、私たちにも伝えるようになりました。そして、何よりもこの活動を通して自分たちでやろうという積極的な姿勢が見られています。
 また、併せて申し上げたいことは、私たちは中津良川の環境浄化活動を通して実は子供たちの心の浄化活動を目指しております。それで、中津良川がきれいになるように子供たちの心もきれいにしたいということで、並行してあいさつ運動に取り組んでおりますが、子供たちが元気のいいあいさつで登校するようになりました。朝、子供たちが中津良川を見て、「よし、今日も頑張るぞ」という気持ちで学校にやってきて、元気良くあいさつをして1日が始まる素晴らしい学校生活が送られていると思います。以上です。

瀬古
 ありがとうございます。なるほど。やはり子供たちにも変化が顕著に現れてきていましたか。ありがとうございます。そのほかにもまたちょっと、皆さん気になると思うのですが、この前にいらっしゃるパネラーの皆様は非常に熱心な先生です。このような熱心な先生が学校にいる間はEMの活動、あるいは浄化活動が非常に進むと思うのですが、この先生がもし転勤された場合はどうなるのか。今年学校を転勤されたという村田先生のほうから何かご意見はありますでしょうか。

村田
 実際その通りです。郡山第一中学校にいまして、そこでEM活動をじゅうぶんにやってきたつもりなのですけれども、今は緑が丘中学校にいるのですけれども、今前校の先生方に聞いてみると、「生徒会の清掃専門委員会活動ではやっている」ということで安心したのですけれども、やはり細々と消えていくような感じで、その辺はちょっと残念だなと。
 先生方に一生懸命伝えようと思っても、郡山第一中学校となるとやはり郡山市の中でも指折りの学校なものですから、伝統文化とか、学力向上とか、そちらのほうに目が行くものですから、どうしてもEMとかそういうものに関してはちょっと先生方が私の後を継いでくれるようなことが忙しくてできないのかなと感じております。
 それで、今緑が丘中学校のほうではとにかく生徒会活動にしっかり根付かせたい。そう思っております。すべての専門委員会活動においてEM活動を一つずつ、例えば保健委員会ではEM石けんを作ってそれを使う。それから、清掃委員会ではEMを作ってそれを清掃に使うとか、体育委員会ではプールに投入すると、そういうことで、それを今度は地域の方々にも広げて、地域と学校にしっかり根付かせていきたいと思っております。

瀬古
 ありがとうございます。確かに先生というのは転勤がございますので、地域のボランティア、そういった方のかかわりは非常に重要になってくるかと思います。地域のボランティアの方々は基本的にはその地区から移転しませんので、ずっとその地区で浄化活動、あるいはボランティア活動をされていくのではないかと思います。ボランティアと学校のつながり、あるいは、他の学校とのつながりについて野藤先生のほうから一言いただけますでしょうか。
 
 野藤 ボランティアですが、本校の場合はだんだんとPTAの方にEMが浸透していまして、皆さんEMという言葉はご存じですので、あとは学校がある程度の成果を出して、これが本当にいいものだということを納得していただこうと考えております。更に先程の池の浄化の問題がありますので、特に婦人会とか、老人会とか、その辺りに講師を派遣しましてEMの発酵液の作り方などを広げていって、その中から核を作ったら自然に広がっていくのではないかと思っております。また、子供たち自身もちょっとしたボランティアでこんなにすごいことができると。あまり手間なことは続かないと思いますので、毎日ちょっとしたことで、先生の手はもう要らないと。子供たちだけでやれるというシステムを作っておけば、ある程度いけるのではないかと思っています。
 その前に私はできるだけたくさんの先生方に「まだEMを知らないの?」。これを香川県の常識にしたいと思っておりますので、そのためには日夜走り回ります。

瀬古
 ありがとうございます(笑い)。確かにまさにEMの広告塔として活動されていますね。会場からもたくさんの質問があるかと思うのですが、ちょっと時間の関係で3名ほどご質問のほうを受けたいと思うのですが、何かご質問等はございますか。パネラーの方でも結構ですし、また、ボランティアの方も何名かいらっしゃいますのでボランティアについての質問というかたちでも結構です。どうぞ。はい。
 
 −− マイクは怖いです。(笑い)沖縄県の者です。実は今朝、沖縄県の琉球大学である学生に話をすることがあって、ちょうど何日か前に(テレビ放送で)稲嶺知事と比嘉先生の対談が大きくありましたので、これを学生に見せました。「今日、EMフェアがあるから必ず行くように」と。単位に入るかどうか分かりませんけれども、多分来ているのかなと思います。私は中学校の教員ですが、他府県でこんなにEMが盛んで、あるいは、また広告塔もいらっしゃるということとか。(笑い)私は具志川市の学校におりますが、もっとしっかりやらんといけないなと思って今尻をたたかれております。それで、来年は向こうに座りたいなと。(笑い)

瀬古
 ぜひ、来年は壇上からお願いします(笑い)。
 
 −− それぐらいの気持ちで今は待機しましたけど。実はここに3名おりますが、この3名とも今沖縄県の中学校文化連盟と言うのがございまして、その中でかなりたくさんの専門分野がありますが、やはり教育というのは環境から来るのかなと思っております。その一つのブースを設けて環境教育というかたちで、そこの入り口の一番最初にEMを採り入れたコーナーを設けてやろうかということで来ております。
 実は私がとても偉くて会長。(笑い)奥さん(比嘉節子環境学習ネットワーク代表)にまでえらい話をしてしまった。全国中学校文化連盟の副会長をしております。これもすごいですね。(笑い)こっちが理事長、隣が副理事長、3名で勉強しに来ました。具志川の人がEMを勉強しに来たとなると少し寂しいのですが。
 でも、今私は学校でそろそろ取り組んでおりまして、やはり自分のうちでは既にやっていたのですが、子供たちに根付かせていきたいということでやっております。環境というのはやはりEMでしかできないと感じておりまして、ぜひまた12月の13、14日に文化連盟の文化祭がありますけれども、そのときに発表して、この文化連盟を中心にして沖縄県にEMがどんどん広がっていけばという熱き思いで来ました。よろしくお願いします。ありがとうございました。(拍手)

瀬古
 ありがとうございました。熱い思いを本当にありがとうございます。実は今回、会場で使用されている教育関連のパネルは貸し出しもできますので是非のちほどご連絡下さい。その後ろの方、どうぞ。
 
 −− 私は三重県の伊勢市から参りました。

瀬古
 遠い所からありがとうございます。
 
 −− 今、着いたところです。

瀬古
 それはありがとうございます(笑い)。
 
 −− 20分に着いたのです。ここに飛び込ませていただいたので、内容等を把握することがちょっと難しいのですけど、私たちが今していることを少しだけ発表させていただきます(笑い)。
 伊勢市はプール、小中学校30もないと思いますか、公立全校、これで1年目は2、3校でした。2年目は2校を抜かして全部でした。今度、3年目です。「全部入れてくれ」という依頼。それで、プールに活性液を全部に入れてとてもいい結果が出て、それが今度総合教育とつながっております。
 そして、どうしてそうなっていたかと今考えてみますと、四つの柱を私たちはボランティアの婦人の人たちで作りました。それは米のとぎ汁、希釈液、EM石けん、簡単な生ごみ処理、この四つを柱にして、ずっとほかに迷わずにそれを柱にして小さなグループ、たとえ2人でも3人であっても、また何百人であっても、そこを崩さずにずっと通してきたことで意外にその柱が立っていった。
 そこにはたまたまPTAの人もおったり、先生もおったりというかたちで、今や子供たちが非常に力を出してくれつつありますので、とても喜んでおります。伊勢市全校のプールへ入って、また、全校EMに少し関心を持ってくれて、これからどのように展開していこうかという大きな夢を持ちながらさせていただいております。伊勢のボランティアEMグループ「いもっこ」でございます。ありがとうございました。(拍手)

瀬古
 ありがとうございます。ぜひ頑張ってください。実はその環境教育なのですが、今「環境学習ネットワーク」と言うネットワークを構築しております。今、事務局はEM研究機構東京事務所内にあるのですが、基本的にはボランティアと学校の活動をつなぐお手伝いをする活動、また、学校向けに資料や情報発信を行いたいと考えておりますので、ぜひご活用ください。ホームページのほうはEM研究機構よりリンクされておりますので、そちらをご覧ください。ぜひこちらのほうもご参考ください。よろしくお願いします。


 [コーディネーター

  瀬古 和彦(せこ かずひこ) EM研究機構
 プロフィール:
  昭和46年4月5日生まれ。三重県出身。琉球大学大学院農学研究科を終了。
  現在(株)EM研究機構 東京事務所にて、環境学習ネットワーク(EL−net)を担当、
  EMボカシネットワークの事務局も兼任。
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Effective Microorganisms