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EMフェスタ2003 専門分科会
村田 則之(むらた のりゆき) 福島県 郡山市立 緑ヶ丘中学校 教諭

プロフィール:
昭和35年7月11日生まれ。
〜平成7年略、平成7〜9年 須賀川市立稲田中学校、平成9〜15年 郡山市立郡山第一中学校 平成15〜郡山市立緑ヶ丘中学校(現在)


村田
 はい。それでは、来年から千円札に登場する野口英世のふるさと福島県から来ました郡山市立緑が丘中学校の村田則之です。よろしくお願いします。それでは、私のEM実践活動について画像を見ながらお聞きください。



 私は豊かな自然の中で育ちましたが、自分の成長と共に池や川が汚れてきて遊べない場所となり、魚は変形し、数も少なくなるなど、とても残念な思いをしてきました。化学肥料や農薬、生活で使用する化学薬品が体にも環境にも悪いことが分かり、生ゴミ堆肥化のコンポストにも問題があることが分かりました。


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 学校では校務分掌に環境教育が位置付けられていますが、環境問題を何とかしようといった様子でもなく、私たち教師自身に差し迫った問題としての意識が感じられません。多忙が原因なのか、「いや、まだ大丈夫」という意識なのでしょうか。更に、最近の学校での最優先課題は学力の向上ですから、環境教育はおろそかにされがちです。



 9年前のある時、前々校になりますが、ある農家の方がEMボカシを持ってきました。それを使って給食の残飯を堆肥化し、日陰の庭に埋め、対照区を設定して野菜を栽培しました。その成長の違いは今でもはっきり覚えています。これがきっかけでEMを使った環境教育を始めました。
 



 郡山第一中学校に転勤し、即EM活動を始めました。EM1号を希釈して生徒用のげた箱やトイレに散布してにおいを軽減し、教職員、生徒にEMの効果を肌で感じてもらいました。



 保護者や地域の方には家庭教育学級や地域でのEM学習会を計画し、手作りの資料を使い、EMを知ってもらいました。
 いつだったか、倉庫にたくさん残っていた化学肥料を見つけました。金属のバケツに化学肥料を入れて1週間もたたないのに、バケツを持ち上げたら底が落ちてしまったのです。それは化学肥料による金属の腐食だったのです。この時初めて化学肥料の恐ろしさを感じました。その後、これがきっかけで化学肥料の土壌への影響、土壌生物への影響、農薬の影響などについて生徒に指導するようになりました。



 また、EMはどれだけの教材になり得るのかと思い、選択理科でEMを使った環境学習を計画してみました。EMを使って生ごみの再資源化と野菜の栽培学習を実践しました。EM生ごみ堆肥で野菜を栽培し、できた作物の味が良く、長期保存が可能であることを確認できました。



 この堆肥の有効性と生ごみのリサイクルでダイオキシン対策ができること、食と健康、土壌汚染などの学習につながり、自分たちの生活を見直すなど発展的な学習ができました。生徒も私も共にいい体験学習ができ、素晴らしい教材だと確信致しました。



 これをまとめて県中教研で発表し、選択理科においての新しい教材として好評を得ました。総合学習においては生徒が「EMを使った環境保全活動」という大テーマで探求し、文化祭や生徒研究発表会で発表したことにより、家庭や地域、他校に広げることができ、生徒の実践と努力している姿に関心を持つ地域の方も増えてきました。他校の生徒も興味を持ち、学校に見学に来たり、EMを始める学校も出てきました。
 民間の団体では最近始まったのですが、例えば会津若松市の鶴ヶ城のお堀、相馬市の中村城のお堀にEMを投入し、郡山市内の学校においては、緑が丘中学校、郡山一中、六中、七中、富田中学校、安積中学校、芳賀小学校、薫小学校、芳山小学校、日和田小学校、桜小学校、大成小学校。そのほか総合学習では、上伊豆島小学校、富田東小学校などで始まりました。


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 平成14年5月10日金曜日の福島民報新聞に記事が報道されました。保護者を含め、県内から問い合わせがありました。



 NPOの方々にも協力をいただき、対応しました。このメンバーはいつも支えてくれていますので助かります。市内で食堂を営むFさんからは、「当日の朝に新聞記事を見たのですが、毎日10リットルぐらいですけれども、米のとぎ汁を阿武隈川に流しています。川の浄化に協力したいので、その方法を教えてほしい」という連絡があり、その後「食堂から出る油もEMを使ってなくなった」とうれしい知らせを受けました。



 生徒会専門委員会活動でもEMを使った活動を計画しました。千人規模の学校では毎日多量の給食残飯が出ます。園芸委員会では給食の残飯を集め、EM生ごみ堆肥を作り、花壇やプランターに施肥し、化学肥料を使わずに栽培することができるようになりました。



 先生方も花の大きさに驚いていました。化学肥料を一切使わない分、経費節減になり、委員会活動も活発化しました。



 清掃委員会ではEM活性液や米のとぎ汁EM発酵液を定期的に作製して清掃に使用し、学校のトイレからにおいがなくなってきました。


 化学合成洗剤を使わない分経費節減になり、清掃委員会活動も活発化しました。これらの成果も文化祭や生徒会交換会などで生徒は自信を持って発表し、千名以上の生徒、郡山市の生徒会役員、教職員、保護者に発信し、環境問題への意識の向上とEMによる環境保全活動の有効性を伝えてきました。



 私は平成12年に郡山の科学館から、学校と科学館との連携による教材作成を依頼され、EMを中心とした内容の「水質浄化学習プログラム」を作成しました。これは県内外から好評です。



 また、郡山第一中学校でのEMの利用についての新聞やテレビでの紹介、生徒自作ビデオの配布、市民ボランティア学習会、郡山市生徒研究発表会などでの発表を通して校外に発信してきました。地域ではEM学習会を開き、広める活動を行っています。
 
 ここで県内に放映された一部と生徒自作のVTRをご覧ください。

 (ビデオ上映)
 
 −− 今日は最近よく耳にする機会もあると思うのですが、「EM菌」についてお伝えします。
 
 −− はい。このEMは有用微生物群と言われるものなのですけれども、このEM菌を使って川や生活環境をきれいにしようと取り組んでいる中学校を取材しました。そこには「EM先生」と言われる名物先生がいたのです。
 
 −− 郡山市にある郡山第一中学校で先週金曜日、文化祭が開かれました。日ごろの学習成果を発表する開桜祭です。生徒たちは自由な発想で学ぶ総合的な学習の成果を披露。そこには環境浄化に取り組むEM学習グループがいました。まるでスーパーの特売日のようなにぎわい。人気を集めているのが、そう、EMを使った商品です。さて、そのEMとは。
 実用品作りと実践。まずはEMの発酵液を作ります。微生物群の集まったEMの原液と糖蜜と言われる糖分を混ぜ、生徒たちが家庭から持ち寄った米のとぎ汁に入れていきます。本来、生活排水の6割を占めるとぎ汁は、そのまま排水口から流すと川の汚染の原因になると言われています。ただし、原液と糖蜜を入れることによって、とぎ汁と糖分がEMの餌となり、発酵が進むので、1週間も待てば米のとぎ汁は川を浄化させる発酵液へと変わるのです。
 さて、そのEM発酵液の効果は学校内のあらゆる所で生かされています。まずはトイレ。毎日洗剤の代わりにこの発酵液を使って掃除するとある効果が表れました。
 
 −− 前は臭かったのですけど、においがなくなった。
 
 −− つやが出ることと、あと、ちょっと落ちにくい汚れも落ちたことです。
 
 −− そのほか水道周りにもEMのスプレーが置いてあります。掃除のたびに使うことで鉄格子はさびにくくなり、その後流した水によって排水口のぬめりやにおいがなくなりました。窓ふきをしてもワックス効果があり、つやが出ることも証明されました。
 文化祭当日がやってきました。あいにくの雨模様となりましたが、EMグループの教室は大盛況。EMを練り込んで作った石けんや発酵液は大人気ですぐになくなり、実験コーナーはたくさんの人、人、人。そうそう、生徒たちが作ったVTRも注目を集めていました。
 
 −− EMを一中以外の他校に広めたいのでこのVTRを作りました。ご覧ください。
 
 −− EMを使ってどうですか。
 
 −− いや、以前よりにおいがなくなったような気がします。
 
 −− 以上のようにみんな喜んで使ってくれています。
 
 −− 私たち大人が汚してしまったことを子供たちがきれいにしていくというのは申し訳ないという気持ちもあるので、子供たちに負けないように大人もきれいにしていきたいと思っています。
 
 −− やはりEMについて新たに「わあ、すごいな」と思ったところは何かありましたか。
 
 −− 最初はEMに全然興味がなかったのですけど、いろいろやるうちにEMが好きになりました。
 
 (ビデオ終了)


 うれしいことに、子供たちの表情がとても生き生きしています。私はこれから学校で次のようなことを目標に進めていこうと思っています。EMを使って生徒会活動を活発化し、学校の活性化を図りたいです。
 



 そして、地域に広げ、地域住民との交流を図り、生徒に自信を付けさせたいです。PTAや地域のEM学習会で生徒を講師やサポーターとして活躍させたいです。また、EMの実践を他校にどんどん発信したいです。特に今の時期ならプール清掃にEMを投入するという情報を発信したいです。転勤先の緑が丘中学校で始めたことを具体的に説明させていただき、終わりにしたいと思います。



 



 私はこちらに転勤して7カ月ですが、本校の生徒たちはEMに対してかなりやる気になっています。子供たちがやる気になった理由は、3月まで勤務していた学校の生徒が作った自作ビデオや、私が登場したテレビ映像などを見せました。授業を脱線してEMの良さを熱く語りました。生徒を引き付けるような話を何度もしました。そのうち、その情熱に生徒も「やってみたい」という気持ちになってきたようです。
 そして、生徒が主役のEM劇やビデオを作成し、文化祭や生徒研究発表会で発表しました。今年の文化祭を見に来たおじいちゃんが「EMを使ってみたい。資料をもらってきて」と孫である生徒に頼んだそうです。これは家族を巻き込み、かかわる生徒にすれば興味深いものですし、うれしいと思います。
 ここで生徒自作ビデオの一部をご覧ください。プールにEMを投入する様子です。
 

 (ビデオ上映中)
 
 −− ・・・発酵液をプールに入れるところです。
 
 −− どのくらい入れるの?
 
 −− 米のとぎ汁EM発酵液かEM活性液を何回かに分けて200から300リットル入れます。
 
 −− 効果は藻が生えなくなり、ぬめりがないのでとても掃除が簡単で、滑らないので安全です。更に塩素を使わないのでトリハロメタンというがん物質が発生しないので皮膚にも良く、安心です。
 
 −− そして、塩素を使わないので河川の水生生物に影響がありません。それでは、実際に入れてみます。
 
 −− なるほど。すげーな。ありがとう。
 
 (ビデオ終了)

村田
 生徒らは喜んでビデオを作成していました(笑い)。子供たちは好きなんですね。
 生徒の感想を紹介します。「最初は本当に効果があるのか半信半疑だったが、いろいろEMを使っていくうちに驚くべき効果があり、とても役に立った。EMはこれからの環境問題を改善するために欠かせないものだと実感した。生徒研究発表会での発表により、EMの重要性をとても多くの人に広めることができ、環境問題の改善に役に立つことができ、良かった。これからの生徒会活動ではEMを地域の人だけではなく、もっともっと多くの人に広めていきたいと思う」。このような感想です。
 自分たちに役に立ち、驚くべき効果を知り、発表を通じて多くの人に伝える喜びを感じ、自分たちの頑張りが評価されて自信が付いたことがこれからの生徒会活動への意欲付けになったと思います。今、子供たちはやる気が高まっています。この高まりつつある空気を大切にし、EMで生徒が変わり、学校が変わり、地域が変わるように生徒と共に頑張りたいです。どうもありがとうございました。(拍手)

瀬古
 いかにこれから学校にEMを導入するかという辺りを詳しく説明していただきました村田先生でした。ありがとうございます。
 最後になりましたが、香川県丸亀市立城南小学校の野藤先生より発表いただきます。

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