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EMフェスタ2003 専門分科会
■ EMクリーニングの意義について
東谷 孝義(ひがしたに たかよし) EMクリーニング研究会 事務会計
プロフィール:
 昭和24年1月生まれ 香川県丸亀市在住。
 香川県丸亀高等学校を卒業。現在(有)東洋舎(クリーニング業)を経営


東谷:
 こんにちは。EMクリーニング研究会の東谷です。よろしくお願い致します。私、前半お話をしまして、後半スライドを用意して頂いているそうですから、お手元にあります資料について画面の方で説明させていただきます。
 平成7年8月に、会長の喜田さんと私の二人で、実験的に始めたのがきっかけで、同年12月にEMクリーニング研究会を発足致しました。8年を経た現在、61社が会員になられておられます。微生物をお客様の衣服に使用するわけですから、絶対の確信が必要で、私はまずEM1号を、飲むことから始めました。一本を飲み終える頃には自信ができ、仕事への応用を考え始めました。
 その次に試みたのは、トイレの臭い消しです。EM1号を薄め、便器のまわりにスプレーし、20分ほどしてからトイレに入ってみると、見事に臭いが消えていました。以来トイレ掃除は私の仕事になってしまいました。
 喜田さんのアドバイスで、ドライクリーニングへの応用を始めました。ドライ用の洗剤に、EM1号を混ぜて使用したところ、わずか1日で変化が現れました。まず、風合いが良くなりソフターのべたつき感が減り、さらっとした感じに仕上がりました。
私の工場では、石油系のドライ溶剤を使用しております。ドライ機の蓋を開けた時や、乾燥機が使えない衣類を工場内で自然乾燥している時などには、石油独特のツーンとした臭いがするものですが、この石油臭が非常にマイルドになり、目や鼻への刺激が1日で少なくなり感激致しました。また、自然乾燥しても、以前より早く乾燥出来るようになりました。それから2〜3週間した頃に、ドライ機のポンプがしきりと目詰まりを起こしました。ひどい時には、1日に3度も4度もポンプをバラし、絡みついた糸くずを取り除いたこともありました。この目詰まりは1週間ほどで収まり、当初は原因がわかりませんでした。しかし、ドライの溶剤をきれいにするためのフィルターを交換するときに、びっしりと糸くずや細かい砂のようなものが、フィルターに付いているのを見て、この糸くずや砂はタンクの中に堆積していたものだと分かりました。ドライの液を溜めておくタンクには、洗いの時に衣服から出た糸くずや細かい砂のような固形物が少しずつ溜まり、ヘドロ状になります。このヘドロが、EMの働きによりドライの液の流れだけでフィルターのほうに移動したのです。この現象は、川などにEMを流したときに、一時的に水質が悪くなるのと同じ現象です。この後に川底を見ると、ヘドロが無くなっていることをよく報告されておりますが、ドライ機の中でも同じことが起こったわけです。
 次に、洗いあがった衣服は一様に色柄が冴え、特に白い衣服の冴えが向上しました。これはEMの持つ、非イオン化で説明が出来ると思います。ドライクリーニングでも、水洗いでも同じことが言えるのですが、ドライの液や水に繊維がつかると弱く電気を帯びます。また繊維から出た汚れも同様に電気を帯びます。繊維と汚れの電気が同符合、たとえばプラスとプラスであれば反発しあって問題はないのですが、異符号の場合には電気的にくっついてしまいます。せっかく落とした汚れが、またくっつくため、逆汚染とか再汚染と私達は呼んでおります。つまり、きれいに洗ってどんなにすすいでも、この電気的に吸着した汚れが残ってしまい、衣服にくすみを作ってしまうのです。
 特にドライクリーニングの場合には、衣類はドライ溶剤に濡れてはいますが、水に濡れているわけではなく乾燥した状態で衣服が擦れ合うため、激しく静電気が起きます。このためドライクリーニング用の洗剤の主な役目は、静電気が起きなくすることが第一で、汚れ落しは二の次になっています。ところが、EMが働き出すと非イオン化現象が起こり、プラスにもマイナスにも電気を帯びないためにすっきりと洗いあがるのです。特に、白い衣服には始めから蛍光剤がついておりますから、より一層冴えが出てきます。
 これらのEMの効果は、従来の界面活性剤にはない働きですから、EMと界面活性剤を併用しますと、最低でも界面活性剤の使用量が半分になります。特にドライクリーニングでの洗剤の役目は、先ほども申しましたように静電気が起こらなくすることですから、EMを使用すると当然のことながら使用量がぐんと減ります。
 これらのことは即、汚染物質の流出を半分に減らし、なおかつ、EMが流れていくことにより河川を浄化していくという、大変大事なことだと考えております。
 会員の中から、排水路に糸ミミズが復活したとの報告がありました。私のところでは、下水管に行くまでの所やグリストラップの中のヘドロや臭いがまったくありません。特に、臭いは導入初期からすぐに消えました。石鹸と合成洗剤の、どちらが環境に多大な悪影響を与えるかの議論が長年続いておりますが、現在のように競争原理で社会が動いているうちは、本当の情報が出にくいのではないでしょうか?一般の方々は、どちらの言い分が正しいのか判断しかね、使いやすい合成洗剤を使い続けているのだと思います。しかも、一般的に普及している全自動洗濯機で石鹸を使おうとすると、多くの手間が掛かり、二の足を踏んでいるのが現状だと思います。
 平成6年11月の、第8回東京ビジネスサミットでの、比嘉先生のお話の中に、抗酸化のレベルを上げた水の中だと、致死量の何十倍もの青酸カリを入れても、その中で金魚を生かすことが出来るとありました。このことは、毒は状態によって毒として働くということです。青酸カリそのものが毒なのではなく、イオン化して毒として働く、その状態を改善すれば、毒は毒ではなくなるということです。つまり、抗酸化のレベルを上げ、非イオン化の状態にすれば、青酸カリすらも人体に安全な物になるということです。ですから、たとえ、合成洗剤を使用していても、EMと併用することにより、使用量を減らし、なおかつその害を軽減したり、なくしたりすることが出来るはずです。しかし、石鹸よりは悪影響を与える分、たくさんのEMが必要となります。
 このようにEM技術は、誰でも簡単にすぐに取り組め、かつ安価な点が他の技術より優れていると思います。ご家庭でのお洗濯も、EMと重曹を併用しますと、洗剤を標準使用量の半分に減らすことが出来ます。また、ワイシャツなどで一番汚れているところは、襟と袖口ですから、この一番良く汚れているところをあらかじめブラッシングしておくと、洗剤も3分の1くらいに減らせ、洗いやすすぎの時間も半分以下に短縮できます。生地が傷まず、無駄な時間も必要としませんので、結果的には早くお洗濯を終わらせることが出来ます。また、非常に汚れている場合には、お風呂の残り湯にたっぷりと米のとぎ汁発酵液を入れ、その中に一晩つけ置きをしてから、翌日他のものと一緒に洗濯すると抗酸化の力が十二分に働き、楽にお洗濯が出来ます。また、この方法で寝たきりのご老人の寝具などの臭いもきれいに消せます。


 データ@,Aとありますが、どちらも喜田会長が、一般のクリーニング品に汚染布という試験布がありまして、それを付けて一緒に洗ったときのデータです。
 綿とポリエステルとありますが、これは両方とも繊維が違いますが、同じ一般的な汚れの落ち具合を見る試験布です。こちらタンパク汚染布というのは、馬の血を付けまして、なおかつ血液の成分のたんぱく質を凝固させまして、非常に取れにくくしております。テスト布は、全部一般の汚れより非常に取れにくくしております。そうしないとどれで洗っても同じように落ちたとなると比較できないからです。
 白度というのは、その汚染布がどれくらい白くなったかを見ます。同じような意味ですが、洗浄力というのもどれだけ汚れ成分が落ちたかというとこを見ています。
 これが逆汚染率です。これは真っ白な布を使いまして、どれくらいくすんだのかを見ています。
 @は先々月から私達がモニターを行っているEM石鹸ですが、粉石けんを使っています。次は重曹です。EMXセラミックス水というのは、エコピュアの第38号に紹介されていたEMXセラミックスパウダーテラの上澄み液です。そのセラミックス水を私達用に強化し、それで洗ったものです。
 Aはそれに更にとぎ汁発酵液をプラスした結果です。
 Bは通常私達が行っている洗い方です。EMの入っていない市販の粉石けんと、合成洗剤をほんの少し、米のとぎ汁EM発酵液、重曹、セラミックス水で洗った結果です。@、A、Bすべての洗いに酸素系の漂白剤で過炭化ソーダというものを使用しています。当初EMが入っているので、米のとぎ汁EM発酵液はなしでテストをしてみることになり、このような結果が出ております。次に米のとぎ汁EM発酵液を使用しております。一番下に一般的な洗浄時のデータが出ております。これからみますと、EMを使うと非常に洗浄力が上がっていることが分かっていただけると思います。特に、蛋白の汚染布ですが、とても取れにくいもので、タンパク質を分解する酵素がないと落とせない汚れですが、EMをたくさん使用するとそれすらも取れるということです。これは、データとしてこのような数字が出ておりますが、一般的な洗い方で40から43、洗浄力も37から38くらいでとれた状態で、出てきた品物は完璧に汚れが取れた状態なのです。
 非常に取れにくい汚れをつけた汚染布を使うと更に取れていることが良く分かります。また、逆汚染率はどれもゼロです。くすみはまったくないということです。
 それから、これは水洗いですから、特に木綿のような場合では、非常に生地が傷み、シワになります。しかし、試験布を検査した方の話を聞きますと、一般的な洗い方に比べると遥かに繊維が傷んでないという驚きの声を聞いています。ということは、EMを使うと傷みがとにかく少ない。クリーニングを出された時についてくる、紙製のネーム札などの傷みが少ないので経験的には分かっていたのですが、第三者の目にも明らかにそれらが傷んでいないという報告がありました。


 これは、ドライクリーニングの方です。データ的には古いものですので、今の洗い方でいくともっといい数字になると思いますが。何よりも私達が驚いた点は油脂溶解力です。これは油を溶かす力で、ドライクリーニングの溶剤でどれくらい油汚れが落ちるのか、というものをみるひとつの指標なのです。
 私達は、石油系のドライ系溶剤を使用していますから、石油系のドライ溶剤にアリニンという物を入れて温度をかけ、アリニンが溶け始める温度なのです。3年前の時は62.1度でアリニンが溶け始めたということです。これの新品が64度で溶けるということです。ここで大事なことは、石油の成分の一部を使用しておりますから、原油を変えない限りこのアリニン点というのは変わらないのです。むしろ、ドライクリーニングの場合には繰り返して使用するので、たくさんの成分の中でも、揮発性の高い成分ほど、どんどん飛んでいきます。その揮発性の高い成分が、どちらかというと油を溶かす力が強いのです。ということは、繰り返し新品の溶剤を使っていくと、段々アリニン点というものはあがって、溶けにくくなっていくのが普通なのですが、逆に下がっているということがデータとして、非常に私達も驚いた点です。
 これは、実際に洗濯したものが非常に良く落ちているということからも、現象的には確認しておりましたが、実際に数値が出たということは、何らかの形で溶剤の成分が変わったということを示していると思います。
 またドライクリーニングというのは、いろいろな溶剤がありますけれども、油の中にEMのような水溶液を混ぜるということはほとんど不可能です。洗剤にEMの水溶液を混ぜて、ドライの溶剤の中に溶かし込むという方法を取っているのですけれども、水洗いのようにジャブジャブと使えませんから、水洗いのように驚異的な数字は出ておりません。ただし、洗いあがりは目で見た感じでは遥かに通常の洗い方よりEMを添加したほうが良く落ちております。
 データ中には数字的にはあまり良くない部分もありますが、この時点で私達は、同じように良く落ちるので無駄なことは省くということで、洗浄時間を短縮しておりまして、たまたまこの時は一緒に洗ったものから色がでてしまい、試験布を汚染してしまったからです。ですが今までのようなEMを添加しない洗い方ですと、そのような場合、一度出来たくすみは完全に取れないのです。しかし、このような場合でも洗い直しをすると、またスキッと元に戻るのです。そのようなことを経験的に分かって参りました。
以上です。

西渕:
 ありがとうございます。
今ご説明頂きましたデータは1枚にプリントしまして、資料として皆様のお手元にいっているかと思いますので、後ほどゆっくりご覧いただきたいと思います。
 東谷さんは、EMクリーニング研究会ということでやられていますけれども会員の方々は、もともとどのような動機で集まっているのでしょうか?

東谷:
 私たちもそうでしたし、最近入られる方もそうですが、やはり環境というものに関心をもって入られております。私たちが取り組んだのも、大きな業者は排水の処理設備が法律的に決まっておりますから、そんなに汚れた水を放出しないのですが、ほとんどのクリーニング業者というのは、そのような設備を持っておりません。ということは、下水や用水路に直接流れているのが現状です。それで、私たちの年代ですと有吉佐和子さんの複合汚染で騒がれ出した時期をすごしておりますので、私たちも何とかできないものかと思いまして始めました。

西渕:
 もともと環境への配慮がきっかけで結果的には汚れ落ちや、繊維を傷めないという効果が次々と分かってきたということですね。
 ありがとうございます。
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