EMフェスタ2001
> 発表大会
事例発表No.08
2001.11.18
■牛糞スラリーのEM処理について
アグリトン社 代表(President,AGRITON)
Mr.Frits van dan Ham(フリッツ・ファン・デン・ハム
オランダ出身。農業関連製品一般を使うアグリトン社代表。1995年ごろより、EMを扱うようになり、現 在では、その幅広い人脈を通し、オランダを始めとして、オーストリア、イギリス、フランス、ドイツ、遠くはキプ ロスなどヨーロッパ各地にEM普及を行う。
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皆さん、おはようございます。
私たちの素晴らしい地球について、最初にお話します。私の発表のタイトルは「地球は生物である」というものです。今まで私たちは、地球は厚い表面の層と、その下の基底部分とから成り立っていると教えられてきました。表層では、風化作用によって、ミネラルが溶けだし、植物の養分になっているというのです。
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今日では多くの人は「土は生命のない物質である」と考えています。土を動的にではなく静的に捉えているのです。そのような土のイメージは、今日まで続いてきました。科学者は常に土の作用を測定できる要素を使って説明しようとしています。
しかし実際には私たちが目にする土は動的なものであり、ある意味では生物のように働いているのです。原子顕微鏡の開発により、細菌やカビなどの微生物の世界を覗き見ることが可能になりました。
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土の中の生命、今日では肥沃な土の中には、無数の微生物が存在していることが知られています。たった1グラムの土の中には、細菌やカビ、放線菌、藻類など、数百万以上の土壌微生物が棲んでいます。文献によれば、1グラムの肥沃な土の中には、次のような数の微生物がいます。少し訂正をします。細菌の数は25億です。放線菌が70万、カビが40万、藻類が5万、原生動物が3万です。これがたった1グラムの土の中に棲んでいます。
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次に生きている物質のサイクルについてお話します。
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生きている物質は次のようなステップを経て、循環しています。分解は、動植物の原形質への分解です。次に再構成、これは微生物の働きにより、この原形質が有機物質の構成要素に変換される過程です。次に吸収です。生きている物質が、根から植物に吸収される過程です。生命の始まりと終わりは、同時に永久に続く、自然のサイクルの始まり、かつ終わりでもあるんです。腐食とは何か、どうやって作られるのか。腐食は無機物の変換と、土の中の微生物や微小生物の生命活動の複雑な相互作用の結果、作りだされています。この過程で、ミミズは特に重要な働きをしています。腐食は二つのステップを通して生成されます。最初に有機物と土壌鉱物の分解がおきます。次に全く新しい再結合が行われ、腐食生成の最初の段階となります。腐食の生成は生物的なプロセスなのです。地球の表面層のうち、たった10センチから30センチの深さの腐食を含む土壌だけが、動植物が利用できるのです。この薄い層が養分の源を供給することによって、人間の生命を支えているのです。人間の運命は、この30センチの厚さにかかっているのです。今日死んだ植物はもっとも基本的な構成要素や原形質の残滓にまで分解されることが分かっています。全ての物質が炭素、窒素、カリウム、リン、マグネシウムなどの要素に分解されてから再構成が始まり、腐食と呼ばれているものは生成されるのです。
最近になって、植物はある程度の分子量までの原形質分解、最終形態、すなわちミネラルのレベルにまで分解されていない物質を吸収することが出来ることは分かっています。この物質が植物の体内のシステムに取り込まれるのです。これが先程お話した生きている物質のサイクルです。腐食は一つの物質としてではなく、絶えず変化する数多くの要素からなるプロセスなのです。
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ドイツの土壌学者のW・フランセは「腐食は生命から生命のために、生命によって作られる」と述べています。つまり生きている物質の永遠のサイクルになります。
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またゲーテは自然の法則をよく分かっていたようで、「死は新しい生命を作りだすための自然の策略である」と述べています。
腐食を定義するためには、生きている物質という要素を考慮に入れる必要があります。調和の法則、すなわちバランスの法則が全ての生物を支配しています。腐食の中では、通常、粘土腐食複合物と呼ばれる吸着作用によって、さまざまな栄養素と粘土鉱物とが結合しています。腐食だけでは有機物質とは呼べません。ミネラルなしには、本当の腐食の生成はできないのです。さらに粘土腐食複合物としての腐食。言いかえれば、土の中の生きている有機物としての腐食には緩衝作用があります。これは栄養素が植物に必要なときにだけ与えられ、過剰に与えられることはない、ということを意味しています。
ところが腐食が不足している土で育っている植物は化学肥料が使われると、必要以上に養分を吸収してしまいます。有機肥料はそのような過剰な養分消費を防いでくれますから、省エネの方法とも言えます。
調節剤としての腐食。微生物の体全体は月に2、3回入れ代わると計算されています。この驚くべき生物は、莫大な量の仕事を実行しています。微生物の学者のハンス・ペーター・ロッシは「腐食を含む土壌は、生物組織の原始的形であり、鉱物的、有機的な生きている物質の社会であると言える」と述べています。植物がそこから育つための組織なのです。汚染浄化も腐食含有量の土が持っている機能です。このため腐食は土の調節剤としてみなすことが出来ます。自然界に存在する最高の調節剤です。腐食の多い土やたい肥では、強力な病原菌も数日で消滅してしまいます。
微生物の役目。有機物は微生物によって分解され、新しい物質変換されます。これは土にとって、また液肥の生成にとって都合のよい作用です。微生物が土を生かし、その土によって、植物を通して、私たちは生かされているのです。土の生きているプロセスが土の中のミネラルを私たちに与えてくれるのです。生物的なバランスを乱すことが人間の病気や動物の病気を引き起こしていることは明らかで、アンドレ・ボワッソンはこのように言いました。「最初に土が癒されなければなりません。そうすれば動物や人間の病気を癒す必要はありません」。同じアンドレ・ボワッソンはこのようにも言っています。「動物と人間は、土の生物科学的なコピーなのです」。
酸化と抗酸化についての基本的な知識は、畜産の液肥の利用を適切に行うために必要です。二つのプロセスがあります。崩壊と組成、酸化と抗酸化です。農業で酸化過程と酸化によって起こるダメージは有機物やたい肥を不適切に処理していることによって起こされています。
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次に酸化と抗酸化について、より詳しく述べていきます。酸化されたたい肥による栽培の影響、酸化されたたい肥を使うことによって、家畜に大きな影響が起きます。通常の農場では、塩分や農薬、化学肥料の含有量の高い肥料が使われています。それぞれの家畜の再生産のシステム、生殖障害は、さまざまな隠れたかたちで起きてきます。この結果、経済的なダメージは非常に高いものとなります。畜産廃棄物の酸化によって、アンモニア、硫化水素、メルカプタ、さらに毒素を含むガスや植物に有害な物質が生産されます。
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抗酸化的な畜産排泄物ではビタミンや抗酸化物質、酵素、ホルモン、鉱物あるいはさらに生理活性物質などが生産されます。酸化はエネルギーの消費を意味し、抗酸化はエネルギーを得ることを意味しています。EMの光合成細菌は、このようなエネルギーを増加させるために重要なものとなります。健康な土、健康な草、さらに健康な牛がこのように生産されるのです。
最後に全ての酸化は生命の敵です。酸化された畜産排泄物は土の肥沃度を破壊してしまいます。植物の生長を阻害し、病害虫を増やします。病害虫は植物や土が不健康な状態であることを示しています。酸化された畜産排泄物を使うことによって、十分に発酵しない腐食が土に入ってしまいます。1945年に出された私の農業の聖書という本では、このように言われています。
ちょっと戻ってください。
たい肥は土の代わりをする方法として長く使われてきました。現在農業で使われている方法はみじめなものです。化学肥料を使うことは、西洋の国々では一般的になってしまいました。数世紀にもわたって、このような過ちが続けられているのです。不用意に使われた畜産排泄物が、さまざまな問題を引き起こしているのです。
さらに現在の畜産で出てくる液肥は、容易に酸化されやすいものです。このような状況を根本的に解決することは必要です。これにはたい肥が液肥、畜産排泄物の酸化を防ぐこと。有機物の酸化を防ぐこと。それから土と植物の酸化を除くことです。
EMにあって、これを修正する動きが始まりました。化学物質を使った毒素の多い時代から、EMを使った時代に移っていくのです。物質的な考え方から、自然の法則を理解する考え方に変わっていきます。
畜産排泄物をEMで有効に使うことは現実的な方法であり、容易に成功できる方法です。しかもコストもかかりません。この結果、動物が健康になり、牛乳の生産が上がり、牧草の成長が早くなります。また、臭いのないたい肥、排泄物による(より?)草焼けの防止、さらにたい肥に含まれる栄養を最大限に利用することが出来ます。
さまざまな分野における進歩にも係わらず、動物や人間や植物に大きく頼っています。全ての肉は植物です。抗酸化と免疫は同じものの二つの表面を表しています。健康、土、植物、動物、人間にとっての健康です。
ありがとうございました。
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Effective Microorganisms