EMフェスタ2001
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事例発表No.07
2001.11.18
■アース大学の実践教育 EMを用いた事例
Dr.James French(ジェームズ・フレンチ博士)
アース大学副学長(Vice Chancellor,EARTH University)
1953年アメリカ合衆国に生まれる。ミズーリー大学にて農業経済学の博士号取得。
1989年のアース大学創設時から参画する。
おはようございます。ジェームズ・フレンチです。アース大学の副学長です。今日はアース大学での教育やEMの利用についてお話をします。
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中南米諸国の経済社会システムは絶え間なく変化の波にさらされています。発展途上にある、また時には不安定な政治体制が貧困層を増加させ、環境の悪化や森林破壊、環境汚染、不誠実な政治指導者、国際化などが増加する人口の生活の質に大きな影響を与えています。
中南米諸国は基本的に農業国です。最近の国際化や自然災害、政情不安、世界的不況などは地方社会や農業に大きな影響を与え、失業者の増加や貧困層の増加、土壌や環境の悪化、農家の転職や破産などが発生し、大都市への人口の流入が起きています。これらの問題の長期的な解決には、新しい視点で世界を見ることができ、世界全体、国全体の利益のために、国を変えていくことが出来る指導者の育成が必要です。明日の指導者には知識だけではなく、実践的技術や社会を改善していくための問題解決能力、ビジョンなどの総合的な教育が必要です。
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アース大学は1990年に設立された非営利の国際的私立大学で、永続性農業と資源の有効利用の教育を中心としています。学習課程に重点をおいた、学生のための高等教育機関として設立されました。中南米諸国の有望な青年が、将来有能な指導者となれるよう、知的、肉体的、感情的及び精神的などの多面的な学習環境を提供しています。
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このようにアース大学の中心目的は、明日の指導者の育成であると考えています。
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アース大学では、革新的、実践的な教育方法を通して、農業分野の指導者を育成することを目指しています。指導者に求められるものは、発展のかたちを変えることが出来ること。ラテンアメリカの永続的発展に係わる問題に対して、実際的、現実的な解決方法を見つけられること。地域住民や国民の生活の質を向上させるために、全力を傾けられること。中南米諸国のさまざまな需要を満たすために、革新的アイデアや方法を提供できることです。
アース大学での教育は、農業と資源の有効利用の分野の専門家の総合的育成と個人的、社会的知識と技術の習得を統合し、分野の枠を越えた専門家の育成を目指しています。
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教育プログラムは個々の学生に正しい倫理観と事業家精神、社会の福祉と環境法に対する強い関心を育てるよう考えられています。
専門的には科学技術及び事業運営の知識と技術を統合し、卒業生がビジネスの経済的、社会的、環境的側面を統合出来る能力を身につけられるようにしています。
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確固とした技術トレーニング、学生が将来立ち向かうであろう問題や困難に冷静に分析して対処し、実際的な解決策を見つけられるようにするための確固とした技術トレーニングです。学生が将来専門家として体験する問題に対する、さまざまな解決策について研究し、実験するための優れた科学トレーニング、高温多湿地域の農業システムと資源を永続的に運営利用するための方法を開発し、実行する能力を身につける。収益性があり、環境を保全し、世界的にも受け入れられる食糧生産事業を創造し、付加価値の高い農業ビジネスを開発できる能力と考え方を身につける。
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ただ技術教育は学生の人格形成と別個に行われるべきではありません。アース大学が目指すものは、個人および専門家としての優れたふるまいと誠実さに直結する高い人間的価値観と倫理原理を育成すること。地域住民の質の向上を実現するために、農業および社会の改善策を提示し、実現する指導力および能力を育成すること。チームワークで仕事をする技術と人格、さらに他人の考えを尊重し、受け入れる包容力を育成すること。
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アース大学の教育をまとめあげるものとして、地域社会開発のトレーニングがあります。これは技術および経済面だけでなく、環境および社会的側面を考慮しながら、人間の生活や生態系に関心を持ち、力を注ぐことが出来るようにすること。地方の家庭が抱えている問題の複雑さを深く理解し、地域住民とともに、永続性のある解決方法を見つけていく能力を身につけられるようにすることなどのトレーニングです。
その目的を実現するために、大学では学生が自発的に学ぶことができ、学生と教師に加えて、農家、地域社会、大学全体、会社経営者なども含めた、学生中心の学習コミュニティを作りました。大学の教育システムは、学生の自発的学習と教師による教育をうまくバランスさせることを目指しています。
学習の中心になるのは、学生自身です。私たちの教育システムは学習のプロセスを促進するための、もっとも効果的な手段は実践である、という信念から、積極的な学習活動や実体験に焦点を当てています。学生は理論とその実際への応用を統合した、実践的学習法によって学びます。
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実践的学習では、学生は実際状況の下で、効果的に活動するために、その状況を理解しようとする中で、実践と理論を交互に学ぶことが求められます。
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アース大学の実践的学習プログラムには次のようなものがあります。農場や地域での労働体験、実地作業は大学の学習体験の核になっています。学生は大学の農場および地域の農場で実施学習を体験します。彼らはあらゆるレベルでの農業の課題を、現場で体験し、そこから学ぶとともに、他の農業労働者や地域のリーダー、農家およびその家族との接触から直接学ぶ機会も持ちます。
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ビジネスの経済、社会および環境面を統合した農業事業の開発。これらの事業プロジェクトを通して学生は事業家精神や事業の運営技術を身につけ、自分で事業を始めたり、既存の組織の中でリーダーシップを取る能力を開発します。
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自分の国や他の国で、インターンの体験をすることによって、農業事業や非営利組織においての自分の知識や技術を確かめることが出来ます。最終学年での専門科(家?)体験により、インターンシップで学んだ知識や新しい方法を他の学生に伝え、大学のプログラムを手助けします。学生が創造的考え方や革新的考え方を大学のプログラムに紹介することによって、大学のさらなる発展と向上に役立ちます。
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卒業要件として、地域社会と大学で学生の集大成となる、研究プロジェクトに取り組み、永続的発展に係わるさまざまな問題に対して自分の分析技術を応用します。教授の指導を受けながら、ともにプロジェクトを実施します。卒業研究では、より永続性のある農業を創造するための新しい応用的方策の発見と試験的実施に焦点を当てています。
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アース大学の学習システムにおけるEMの役割、適切な学習環境を作りだすために、率先して革新的な方法や技術の開発を行い、大学の商業的な農業システムや研究用の農業システム、さらに資源利用プログラムに導入しています。一つの例は、大学のプロジェクトおよびキャンパスの運営作業へのEMの導入です。
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大学では1997年に、EMROと協定を結び、EMを導入しました。大学の農業システムで実験を行い、農業の永続性を向上させる可能性のある革新的な主題を学生に紹介することを目的として、教育システムの中やさまざまな作業に利用しています。アース大学では、EMROからライセンスとサポートを受け、コスタリカで独占的にEMを作り、市場に出す権利を与えられています。EMを導入することで、多くの研究プロジェクトが成功し、また大学のゴミ処理プロジェクトでも成功を収めています。
次に大学でのEM導入例をご紹介します。教員と学生が協力してバナナの黒シガトカ病のような病気の抑制にEMが有効がどうかを試験しました。その結果、病気抑制にEMが効果的であることが分かり、農薬の必要性を減らすことが出来ました。
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エビの養殖におけるEMの利用について、卒業生と教員とで研究を行いました。その結果、EMによって養殖池の有機物量が安定化し、エビのエサが増加することが分かりました。また病気の原因である有機物の腐敗が減少した結果、エビが受けるストレスが減少し、健康になり、ひいては成長量の増加、すなわち生産量の向上が実現されました。
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EMは大学が運営する畜産からの汚水の臭気抑制、および水質向上に効果があることが分かりました。
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学生の卒業研究により、EMを鶏の飲み水に加えることで、鶏の健康状態が良くなり、その結果、抗生物質が不要になって、肉質の向上することが分かりました。EMはさらに大学のさまざまな農作業や学習活動にも組み込まれています。
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大学の酪農、畜産、および農業活動から発生する廃棄物を使って、ボカシを作っています。これによって動植物の健康問題や汚染問題を解決することが出来ました。生産したボカシは農場の土壌を肥沃化し、生産性を上げることに役立っています。
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ボカシの生産は、学生の実地体験の一部としてプログラムに組み込まれています。また学生のプロジェクトおよび大学の授業の一環として市場にボカシを出しています。牛の排泄物処理にEMを使うことで、畜舎での水の使用料の減少、ハエの減少、および臭いの抑制に効果を上げています。
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EMはまたバナナを材料にした紙の生産でも効果を上げています。紙の製造工程の最初の段階にEMを利用することで、カビが減少し、水の臭いが抑制され、腐敗することが少なくなりました。また排水の臭いが少なくなりました。
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大学によるEMの生産および販売の一環として、学生、教員、卒業生による普及活動を行った結果、コスタリカ中、さらに中南米の他の国にもEMを伝えることが出来ました。教員や学生も参加して、大学では卒業生が運営する会社を通して、EMをコスタリカの市場に送り出しています。ボカシを生産し、販売することを目的として、卒業生による会社が設立されました。卒業生が養豚場の経営者にEMの利用法を教えた結果、コスタリカの養豚場にEMが導入され、臭いやハエが減少しました。
エクアドルやコロンビアにいるアース大学の卒業生や卒業生の組織とEMROとの間で協定が結ばれた結果、コスタリカ以外の他の中南米の国々でもEMが生産され販売されています。現在パナマやホンジュラスのアース大学の卒業生協会と協定を結ぶ作業は進められています。このようにアース大学はその使命として、変化に対応するリーダーを教育し、彼らに新しい革新的な技術を紹介しています。それによって彼らは永続性のある農業を確立するためのさまざまな課題に対して解決策を提供することが出来るようになります。EMROとの協力関係およびEMの導入は、この使命を達成するための大きな要素になっています。EMROとの協力関係およびそれを通してなし遂げることが出来た成果は、私たちの誇りになっています。
ありがとうございました。
The Theater Event --------
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