EMフェスタ2001 有用微生物応用研究会
第18回国際発表大会記録 トピックス
2001.11.17/18

EM FESTA 2001 ダイジェスト

国際発表大会

講演会

専門分科会

専門分科会

環境学習コンテスト

比嘉照夫教授特別授業



EMフェスタ2001 ダイジェスト
EMで作る環境と共栄の21世紀

 「EMで甦る未来」をテーマに、EMフェスタ2001 有用微生物応用研究会第18回国際発表大会が、沖縄コンベンションセンター(沖縄県宜野湾市)の劇場棟・展示棟・会議棟・新会議棟・広場を会場に11月17日から2日間の日程で開催された。
 主催は、特定非営利活動法人・地球環境共生ネットワーク、EM研究機構であり、後援は、社団法人日本WHO協会、沖縄県、沖縄県市長会、沖縄県町村会、地元マスコミ各社となった。
 "EMの故郷"で毎年行われるこの大会を、今回は"国際大会"とし、最新のEM活用事例の報告からパネルディスカッション「EMによる環境浄化と地域振興」、比嘉照夫・琉球大学教授(EM開発者)の講演などを通じて、「21世紀は、EMを使って望ましい社会、クリエイティブな暮らしをつくっていくかが課題だ」ということをメッセージとして伝えるものであった。また、小・中学生による環境学習コンテスト、比嘉教授による小・中学生向けの環境特別授業が初めて行われ、自然環境と共生していくための微生物の働きについて子供と大人が一緒に学んだ。
 海外からは、タイの約60人をはじめ18カ国150人が参加、期間中の入場者数は約1万人を超えた。

■世界規模となっているEM技術

 オープニングセレモニーは展示棟前広場で、鼓衆若太陽(ちぢんしゅうわかてぃーだ)の勇壮な演舞で幕を開けた。
 席上、大会会長あいさつに立った比嘉教授はまず、「私たちは21世紀に向けてたくさんの課題を抱えている。しかし、EM技術をベースに広げていけば基本的に解決できると確信している。あれほど困難だった北朝鮮の食糧問題も、今年は600万トン以上の穀類の収穫があり、完全に解決できた」とし、戦場と化しているアフガニスタンをはじめ多数の国々からEMによる応援の依頼が相次いでいることを紹介し、「そういう意味で、この発表大会は国際的に大きな責任を持つようになった。21世紀最初のフェスタでもあり、今回から国際発表大会と名称を改めて挑む」と述べた。
 また比嘉教授は、日本WHO協会が後援団体に、NPO法人・地球環境共生ネットワーク(U─ネット)が共催団体にそれぞれ新たに参加した経緯を報告。
 「日本WHO協会については、環境問題や、予防医学的な分野を含めた健康問題でEMの活動をともに進めていくことが決まり、後援に加わって頂くこととなった。U─ネットは、普及活動の原点であるボランティア性をより発揮するために、共催としてフェスタを担当することになった」と説明した。
 さらに、会議棟で同時開催される「EM医学国際会議」について比嘉教授は、「医学研究はこれまでEM・Xを中心に進めてきた。しかし、最近は環境・健康の分野でEMの役割がたいへん注目され、あらゆる資源リサイクルを含めた健康とのリンクを考える医学研究の必要性が高くなった。そこで、EM・Xだけでなく、EM全般を含めた研究を行う医学国際会議をスタートさせることになった」と、その会議発足の背景を説明した。
 続いてテープカットが行われ、比嘉教授(大会会長)、南一雄氏(日本WHO協会理事)、稲嶺恵一氏(沖縄県知事・代理商工労働部次長 喜友名朝春氏)、ソムチャイ・チョームラット氏(タイ王国サケウ県知事)、ジェームズ・フレンチ氏(コスタリカ国アース大学副学長)、チョ・チョ・ミント氏(ミャンマー連邦イエジン大学副学長)、上原安子氏(JA真和志女性部長・第2回沖縄EM女性会議実行委員長)、濱渕隆男氏(地球環境共生ネットワーク運営委員長)、安里勝之氏(EM研究機構代表取締役)が鼓衆太鼓の創作ファンファーレに伴われて色鮮やかなテープに鋏を入れた。
 その後、全身苧麻毛の獅子が露払いとして登場し、開場となった。

■世界各地からの最新情報


 劇場棟では国際発表大会が2日間に渡って行われ、世界各地から9つの事例発表があった。
 17日は、アメリカ合衆国ハワイ州、ミャンマー、タイ国バンコク、ラテンアメリカにおけるEM活動の現状が紹介された。
 EM研究機構ハワイ事務所の名護宏道氏がまず、90年代半ばにハワイに導入されたEMが短期間に普及し、現在は動物園の悪臭対策や動物の糞の堆肥化などにまで活用されている状況を報告した。
 続いて、イエジン大学副学長のチョ・チョ・ミント博士がミャンマーにおけるEM技術の歴史、バンコク都副助役のナッタノン・タウィシーン氏がEM技術による都市ゴミなどの汚染対策についてそれぞれ発表した。また、アース大学教授のパンフィロ・タボラ博士は、コスタリカ、エクアドル、コロンビア、アルゼンチン、グアテマラなどでEM技術が普及し、近い将来、パナマ、ニカラグア、ホンジュラス、ボリビアなどにも導入されるだろうと見通しを語った。
 翌18日はまず、海苔の不作で全国的に注目された有明海の汚染をEMで浄化する「有明海EMじゃぶじゃぶプロジェクト」について、EM研究機構福岡事務所の白土純氏が発表し、ヘドロの減少、アサリ貝の増加などの成果を報告した。
 続いて、アドバンス社社長の白井博隆氏が中国におけるEM活用状況を紹介し、雲南省の田七人参栽培、ウイグル自治区の綿花栽培など実例を挙げて解説した。また、ジェームズ・フレンチ博士がEMを用いたアース大学の実践教育、アグリトン社のフリッツ・ファン・デン・ハム氏が牛糞スラリーのEM処理についてそれぞれ発表を行った。最後に、SCD社社長のマシュー・ウッド氏が、ミズーリ州ジェファーソン市の下水処理場にEM処理法を導入したプロジェクトなどアメリカでのEM活用事例を紹介した。
 このほかに劇場棟では、17日にパネルディスカッション、18日に比嘉教授の講演がそれぞれ行われた。
 パネルディスカッションは「EMによる環境浄化と地域振興の可能性」がテーマとなり、パネリストは、福井県宮崎村村長の木村橘次郎氏、「海の学校」学校長の今井輝光氏、元神奈川県湯河原町議のツルネン・マルティ氏。アドバイザーは比嘉教授。コーディネーターは(株)メディアプレス代表でテレビキャスターの玉城朋彦氏という構成で行われた。
 席上、木村氏は「宮崎村は平成6年からEMを使い始めたが、福井県で最も医療費のかからない地方自治体になり、1000万円もの経費削減につながった。厳しい財政事情だけにありがたいことだ。人口もEMを使い出した頃から増え、さらに交通事故も減っている」と報告した。
 今井氏は、伊平屋島で主宰している「海の学校」を紹介しながら、EMを使った農薬を使わない農業への期待を述べた。また、ツルネン氏は「生ゴミをEMで有効利用する条例の制定を国レベルで実現しよう」と提言した。
 比嘉教授の講演=88頁参照=は、「よみがえれ瀬戸内」「EMによる海の環境浄化」のオープニング映像の後、2日間に渡って行われた9の事例発表についてコメントした。その上で、タイの軍隊が東ティモールで3カ月間、国連活動に参加したエピソードを紹介した。「タイの軍隊は地元の人々から大いに尊敬された。彼らはEMを学んでいて、EMの指導者として現地の人々の暮らしを助けたからだ。現地の人々は自分で自分のものをつくりだす術を学び、クリエイティブな活動ができる喜びを知った。力でなく生活を助けたタイの軍隊の姿は、未来の軍の在り方を示しているのではないか」
 そして比嘉教授は「EMを使えば、面倒な部分はEMに任せられるので、時間を味方につけられる。人生を真から考えられるライフスタイルを構築すべきだ」と述べ、宮崎村の事例を挙げながら「EMのお陰としか思えないと木村村長はおっしゃっていたが、このように村ごとEMを使えば大きな効果が期待できる。EMは、使えば使うほどエネルギーを効率的に集約していく。徹底して使うことが大事だ。21世紀は、EMをどのように使って私たちの望ましい社会をつくっていくかが課題だ」と締めくくった。

■地域の未来を担う子供達の活躍
 
展示棟は、ほぼ中央に、大型スクリーンを背景にしたステージが設けられ、それを囲むように環境浄化NPO活動・セラミックス・環境学習コンテストなどの事例パネル群が展示された。
 今フェスタの展示棟企画で新規であったのは「小・中学生による環境学習コンテスト」と「比嘉教授による小・中学生向けの環境特別授業『微生物が地球を救う』」である。
「小・中学生による環境学習コンテスト」は全国から17団体の応募があり、そのうち15団体の作品がパネル展示され、審査の対象になった。審査は、地元マスコミ・教育委員会、パネルディスカッション参加者日本WHO協会など、幅広い審査員により行われた。
 厳正な審査の結果、最優秀賞(副賞・EM資材1年分)は、会染小学校(長野県)に輝いた。「池田町にEMを広めよう」をテーマに3年間に渡る自主広報誌「EM通信」を紹介。そのなかには「説明がわかりやすかった初心者向けのEM相談会」「できるだけ...ということはいいの?」など可愛らしい文字の見出しが見える。「EMせっけんづくりレポート」には「はじめはくさいといっていた人たちが2日目は興味をもってくれた」の一文も。
 優秀賞は3校選出され、地元の河川(彦谷川)の水質調査から浄化、大気調査にまで活動を広げた成果を紹介した葉鹿小学校(栃木県)、大洋村北浦のメダカを守り、増やしていきたいという思いに溢れた活動を紹介した白鳥西小学校(茨城県)、「ぼくらのゴミ減量作戦」を展開し、当初は協力に躊躇した歌津町に改めて意見書を提出し、EM容器への補助金制度などを実現させた名足小学校(宮城県)となった。
 特別賞には、ユニークなEMソングを作詞、また、会場で披露した地元沖縄県の西原小学校が選ばれた。)。校長先生が飼育小屋やトイレにEMを散布したところ悪臭が消えたことに驚き、生ゴミ処理団を結成した経緯などを紹介。この歌さえ覚えればEMボカシが作れるようになる...という「EM集合」の歌詞まで作詞した。
 講評で比嘉教授は、「これが小・中学校の活動かと思うくらいすごい力作があった。EMが良いものか悪いものかをまず確認し、応用していく過程を紹介する学校が多かった。その次のステップ...地域にEMを広めていくところまで踏み込む学校もあって、大いに驚いた」と述べた。
 上記の受賞団体5校を除く応募団体は下記の通り(応募団体にはEM関連書籍一式が贈呈された)
 秩父養護学校(埼玉県)「EMに関する取り組み」
 冨田小学校(栃木県)「EMに係わる教育活動のあゆみ」
 松崎小学校(香川県)「正義の味方EM」
 大野原小学校(香川県)「家庭環境改善の意識改革」
 藤井学園寒川高等学校(香川県)「普通科総合コース生徒らによるEM自然農法による野菜づくり講座の報告」
 南西中学校(沖縄県)「EM入りの石鹸の作り方」
 中川小学校(沖縄県)「EMの持つ力を調べよう」
 志真志小学校(沖縄県)「ちゅら島環境21」
 和歌山EM活用研究会(和歌山県)「和歌山支部の活動報告」
 比嘉小学校(沖縄県)「EM学習から環境教育へ」
 縄手東小学校(大阪府)「EMを使った環境教育」
 毛野南小学校(栃木県)「足利市立毛野南小での実践」

■環境浄化を全国各地で展開するNPO活動


 展示棟では、ステージの背景にある大型スクリーンに映し出される「劇場棟中継」「ワールドフラッシュ」「全国のEM活用例」「沖縄県内事例」「EM使用マニュアル」「U─ネット」「エコピュア」の音声をBGMに、各分野の事例パネルに目を向ける観客の姿も数多く見られた。
 海苔の不作で注目を集めた有明海の汚染を浄化する「有明海じゃぶじゃぶプロジェクト」、琉球大学の千原池や三重県・阿瀬知川などの浄化活動、シックハウス症候群やダイオキシンの対策に有効なEMセラミックス、EMを活用したこれからの福祉の在り方など、事例パネルの内容は、汚染処理・セラミックス・水系浄化・農業・福祉環境教育の分野に渡った。
そのなかで、環境浄化を全国各地で展開しているNPO活動を紹介するコーナーも設けられ、ゴルフ場(福島県いわき市小名浜カントリー倶楽部)の水源や盛岡城(岩手県)堀のEMによる水質改善例、一之倉邸(岩手県)のアメリカヒロシトリ対策などが紹介された。
 また展示棟に隣接した新会議棟では、10の専門分科会が2日間にわたって行われた=(専門分科会記録冊子参照。)
 分科会のテーマは、17日が「汚水処理」「EM活用液」「ゴルフ場」「福祉とEM活用」「セラミックス活用」、18日が「有機性廃棄物資源化」「EMボカシ」「環境教育とEM活用」「自然水系浄化」「簡易有機農業」であった。
 EMフェスタ2001の翌日(19日)は「沖縄県内EM事例視察ツアー」が行われた。糸満農場・玉泉洞・宮城養鶏場・玉城牧場牛乳を視察する南部コース、比嘉教授宅・日航アリビラ・熱帯資源植物研究所フラワーステーション・EMプラザを視察する中部コース、本部グリーンパークホテルゴルフ場・名護市のEM活用・ネオパークおきなわ・許田農場を視察する北部コースの3コースが組まれた。