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環境教育とEM活用分科会
EMフェスタ2001
専門分科会
『EMを使った環境教育の実践例』


コーディネーター
工藤 正義 EM十和田会

パネリスト

中庭 三夫 足利商工会議所
山田 潔 歌津町立名足小学校
喜屋武 幸 本部町立本部中学校
2001.11.17

 会場の皆様、ようこそお越しいただき有り難うございます。ただいまから環境教育とEM活用分科会を始めたいと思います。
 まずコーディネーターとパネリストの方々のご紹介をさせていただきます。まず始めに、左側からコーディネーター 工藤 正義先生、本日、青森の方からお越しいただいております。よろしくお願いします。続きまして 山田潔先生、宮城県からお越しの名足小学校の現職の先生でございます。続きまして、 中庭三夫様、栃木県足利商工会議所からお越しいただいております。続きまして地元沖縄から本部町立本部中学校の 喜屋武幸先生です。それから右側に喜屋武先生の教え子の皆様が、来られております。
 本日発表の方もしていただけるということですのでよろしくお願いします。
 それでは工藤先生、進行の方よろしくお願いします。

工藤:
 こんにちは。慣れない仕事の上に言葉がなまっていますので、ご了承いただきたいと思います。
 この分科会、3人の先生方と4人の生徒さんで情報を提供して下さいます。その情報を今日ここにお集まりの方がいかに自分のものにして帰って実践するか、ですね。EMを、教育を、地域を広げるか。そういうふうな方向に行っていただければいいのかなあ、と考えておりますので、気楽に話し合いをしていきたいと思います。EMはそういうことを望んでいると思います。ひとつよろしくお願いします。
 発表の順序は、本部中学校の喜屋武先生、中学校の環境教育を通して地域社会にまで広がっていく過程を発表していただけるようです。それから中庭さんの方は、まるでボランティアということで学校へ入り、それがまた地域に帰っていくというようなパターンになるのかな、と思っています。山田先生の場合は小学校の社会科の授業、いわゆる総合的学習というのが始まるわけですよね。教科書もないわけで、学校独自のノウハウで授業を展開しなければならない、という先生方にとっては誠に楽しいようでつらい面もあるのではないかなと思います。その先取りをしている授業の風景から、いわゆる役所と子供たちのリベンジでもって、どう変化していくのか期待される3人の方の発表がございます。時間は一人20分となっておりますがもしかしたら超過するかもしれません。時間の方ご了承いただければと思います。
 発表の後、会場にお越しの方々からご質問、ご意見、ご提案をいただいて、自分のものにして帰りたい、このように思います。それではよろしくご協力のほどをお願いいたします。それでは喜屋武先生、お願いします。

喜屋武:
 本部中学校の喜屋武幸と申します。今日、発表させていただきます生徒4名ご紹介します。いずれも3年生で崎浜正吾君、具志堅興力君、久手堅良太君、仲宗根雅君です。よろしくお願いします。
 これより本部中学校における環境教育実践の発表を行います。その中で、いろいろやっていますが、特にEMを活用した実践の部分を紹介したいと思います。はじめに本校の紹介をさせていただきたいと思います。
 本校は14学級、生徒数は422名です。学校の教育目標は4つありまして強い身体、高い知性、豊かな心、逞しい意志、この4つを掲げて、職員30名が日々教育活動に従事しています。本校は野球、サッカーが同時にできる広いグラウンドを有しています。また、学校の裏には同窓生によって整備された「同窓の森」があり、校内をその森に沿って、ワリ川と呼ばれる小川が流れるという全国でも珍しい環境の中にあります。また、学校の前を本部町で最も大きな満名川が流れ、その下流に学校があります。その学校から100m先には渡久地港が控えています。
 このように本部中学校は山と川と海に囲まれた、豊かな自然に恵まれた地域です。環境教育を実践していますが、その研究の概要について簡単にご紹介します。
 本校は、本部町の地域環境づくり実践協力校として位置づけられています。その活動内容は、学校教育全体を通して実践的態度を育成する、環境教育の推進という町の指定を引き受けて、本校の環境教育の主題を郷土の自然と環境に関心を持ち地域で主体的に実践できる生徒の育成、と設定して日々実践を続けています。


 環境教育の推進体制としては、学習部と専門部の二つの部を設置しました。学習部では各教科、道徳、学級活動に環境教育を位置づけて実践しています。専門部では学校行事、生徒会活動、美化活動、広報活動、調査統計活動の4つを設け実際に環境保全の活動や環境調査などを行っています。それでは具体的に活動の内容をご紹介します。
 ここからは実際に活動をしている生徒に報告をお願いしたいと思います。では、お願いします。

具志堅:
 それでは主な活動の様子をご紹介します。


 まず、私たちが行っているのはEM学習会です。本部中学校では全校生徒がEMの専門家からEMについての知識と技を学びます。EMとは何かから始まって、米のとぎ汁を使ったEM活性液の作り方を勉強します。


 今ではご覧のように生徒がEM活性液を作ります。月に500リットル作り、各学級の生徒が自由に使っています。また、活性液は地域の人にも無料で提供しています。


 本校で作られたEM活性液を使って、私たちがまず力を入れているのは学校の前を流れる満名川と裏を流れるワリ川の浄化運動です。まず、満名川にこの2年間毎日EM活性液を10リットル流し続けています。また、ワリ川には2リットルずつ流し続けています。満名川は地域から生活廃水が流れ込み、透明度も悪くかなり汚れた川でした。また、ワリ川は小さな生き物が生息してはいたものの数は多くなく、また、魚を入れてもしばらくして死んでしまうような川でした。2年間流し続けた結果、両方の川に変化が現れはじめました。特にワリ川は面積が小さいため、濁っていた水が透明になり下から吹き出していたガスが見られなくなりました。そして、小生物がたくさん繁殖し始めたのです。グッピーがまず増えはじめました。エビも増えはじめました。増えたばかりでなく形も大きくなっていきました。そして今では魚がすめるまでに回復し、同窓生がコイの稚魚を今年の2月に放流しました。そのコイも大きく成長し、ワリ川で悠々と泳ぎ生徒の目を楽しませています。
 続いて満名川の変化について紹介します。満名川は川が大きいため、見た目ではすぐ変化に気づくことは難しいものがあります。でも長年地域に住んでいる人たちからは、次のような変化が現れているという声が寄せられています。まず、最近、藻が現れてきたという声です。満名川下流で昔は見られたものの、今ではすっかり消えてしまっていた藻が見られるようになっています。
 2番目は、地域の区長さんから、川が汚れてからは見られなかったというカニが見られるようになったという報告がありました。3番目は水面下のブロックが3段目まで見えるようになったという報告もあります。このことから、少しずつ透明度も増してきたということがわかります。この満名川の変化は、地域の人の新聞投書からもわかります。投書した84歳のお年寄りは、私たちがEMを流していることを知りません。そのため、投書では満名川沿いに住む人たちが自然の大切さに気づき、少しでもその自然を取り戻そうと意識して家庭廃水に気を配ったからではないかと思います、と言っています。そして、これからは渡り鳥が餌をついばむ姿も戻ってくるだろう、と期待を込めて結ばれています。これは私たちの2年間のEM投入の成果だと自負しています。


 私たちは、このお年寄りが指摘する通り、地域から出る家庭廃水にEMを使ってもらおうと、地域の人たちを対象にEM講習会に取り組みました。一般的な家庭廃水が川をいかに汚染しているか、というデータを示しながら各家庭でEMを使用するように勧めました。また米のとぎ汁を使ったEM活性液の作り方も実演指導し、実際にEMの原液も配付しました。講習会の後からは、地域の人たちも学校にEM活性液をもらいにくるようになっています。私たちは、これからも地域でのEM講習会を計画しています。


 これらの他に、私たちが学校内でもEMを使用しています。まず、トイレの清掃にEMを使用しています。これまでは石鹸を使用してトイレの清掃を行っていましたが石鹸が川の汚染に繋がるということもあり、石鹸の使用を止めました。臭いが消え、きれいなトイレになっています。また、各教室の清掃でもEMを使用しています。花の管理でもEMを使用しています。
 本部中学校ではプランターが約千個あります。植えつけは学年毎に生徒の手で行われています。植えつけた花は生徒会整理専門委員会が管理します。整理委員会は毎日EM原液を水で約1000倍に薄めたEM薄め液をプランターにかけています。そのため本部中学校は花が咲き乱れ、学校としても地域から評判になっています。
 EMはその他にも栽培園で使われています。約350平方メートルの畑には技術・家庭の授業でピーマン、ナス、キュウリなどが植えられます。生徒は自分で植えた野菜を日常的に管理しなければなりません。ポリバケツ一杯に作られたEM薄め液を、休憩時間等を利用し散布しています。
 本部中学校ではEMを使った活動以外にも地域で活動しています。道徳の時間や学活、教科、生徒会活動等あらゆることで環境について学習し実践しています。ここでは地域の活動について紹介します。
 地域美化活動では、全校生徒が地域に出て活動します。学期に1回、期末試験が終わった午後に行われます。満名川の清掃や海岸沿いに敷設されたテトラポットのごみ拾いを行います。一学期の美化作業ではごみ袋約200枚分ほどのごみを地域から回収しました。また、地域の公衆トイレや塀の落書きもペンキで消しています。また、公園の草刈りなども行っています。
 一人一鉢運動も行っています。全校生徒、先生方で一鉢ずつ花を植え卒業の舞台を飾ります。一人ひとりがしっかり管理しながら花を咲かせます。自分たちの環境を自分たちで美しく整えることが大事だと思います。
 このような私たちの地域での活動は新聞にも大きく取り上げられ、地域でも話題になりました。このことは地域の人が環境問題に関心を持つきっかけになれば、僕たちもうれしいです。ここでこれまでの発表をまとめて、5分間だけビデオを見ていただきます。

<ビデオ>

 EMコミュニティ通信、今日は本部町立本部中学校におじゃましています。本部中学では環境教育の一環として校内でのEM活用を取り入れています。全校生徒488名の本部中学校は、この度本部町が環境教育モデル地域になったことをきっかけに、EMに取り組むことにしました。本部中学校は表に満名川、校内にワリ川が流れ皆さんは川を大切に思う気持ちが強く環境浄化作用のあるEMを学校で使うことで、地域の川もきれいにしていきたいと頑張っています。
 例えば久茂地川であるとか牧港川であるとか、他の地域の川の浄化運動にEMが取り入れられているということを新聞で読んで、専門家が学校に入って、EMの学習会とEMの、米のとぎ汁を使ったEM活性液の作り方を全生徒に対して講習会をしているわけです。そのうちにだんだん、EMに対する子供たちの理解が深まってきまして、各学級で使うことになったということですね。
 本部中学校でのEM活用は生徒会の整理委員会と環境部が中心に呼びかけを行いました。どういうところでどんな風に使っているの?  ・・・整理委員会はプランターの管理をしているので、そのプランターの水かけにEMを使用しています。各教室の清掃場所にEMをかけて臭い消しをしたりなどしています。  ・・・あとワリ川というのも清掃区域なんだって?  ・・・はい。各教室の清掃担当がワリ川の清掃をしています。
 校長先生がタンクを用意していて、そのEMを毎日3リットルぐらい流しています。
 職員室の裏に500リットルのEMタンクがあります。皆さんは毎日ここからEMを取って使っています。掃除の時間、トイレや水回り、床のモップ掛けの際には直接濃い液を使い保健室の衛生などには薄めてスプレーをしています。また、卒業式も近いということで草花の水やりにも使って、色鮮やかな花がたくさん咲いています。
 環境部と整理委員会という組織が満名川をもっと美しくしたい、昔の川のようにしたいという希望があって、地域に満名川をきれいにしようじゃないかという呼びかけを現在行っているところです。
・・ 満名川は本当に汚れていると思います。昔は泳げたらしいんですけど、今では汚れているんで、昔みたいに泳げるようにきれいにしたいと思っています。
 皆さんの毎日のEM活用の成果が、まず校内を流れるワリ川に現れました。次第に底にたまったヘドロが減ってきた、と校長先生も喜んでいます。

校長・・・川から湧いて出る泡ですね。泡が消えたということです。泡というのはガスの発生なんですが、これがなくなって非常にきれいになりまして、子供たちの、今は最高の憩いの場になっています。大変喜んでいます。 子供たちもわれわれも地域で生活しているわけですから自分の生活をもう一回見直して、自分たちの生活を身近な生活を見直すことがグローバルな意味での地球環境を守ることに繋がるんだということです。それから、環境を守っていこう保全していこうという意識を高めていくというのが本校の環境教育の目的です。・・・
 本部中学校の皆さんは、自分たちの住んでいる地域の自然は毎日の生活の中からきれいにしていけるんだ、と感じ取ってもらえているのではないでしょうか。 (ビデオ終了)

喜屋武:
 ただいま、本部中学校のEMの活用についてのビデオを見ていただきましたが、これまでの成果とこれからの課題について、最後に発表して終わらせていただきます。
 これまで本部中学校の環境教育について、まず成果としてあげられるのは一つは全教育活動を通して取り組み、生徒の環境に対する意識がかなり変わってきたということです。それから、地域で活動するという意識が生徒に育ってきたと思います。まだまだ課題もたくさんあります。具体的な課題としては教科、道徳における環境教育の実践ということです。それから地域美化活動を行っていますけれど、これを定着して地域の人といっしょに出来るようにしたいと思っています。3番目に満名川の浄化運動、今学校だけで進めていますが、これからは地域と一緒に組織的に実践に取り組みたいと思います。
 最後に、EMを活用していますが、予算化のめどがまだ十分立っていないために、今後も続けられるのか不安があります。きちんとした予算を行政の方で確保していくことが大事なことだと思っています。
 少々長くなりましたが、これで本部中学校の発表を終わりたいと思います。

工藤:
 有り難うございました。癒しの学校ができているなあ、という感じ、しませんでしたか。すばらしい学校で、私が今お手伝いしている学校はそんなに花はありません。しかも川あり山あり海あり、EMにとっては最高の生活の場だな、それを生かしてくれている生徒たちの活動ってすごいなあ、と思いました。
 それでは2番手、中庭さんお願いします。

中庭:
 栃木県の足利市から参りました中庭と言います、よろしくお願いします。
 私がEMに出会いましたのは平成6年でありまして、それまでその当時10年ほど続いていた家庭菜園を60人くらいの方と一緒にやっていたんですが、そこの畑でEMと出会いました。それが地球を救う大変革だったわけです。それと重なるように初孫ができまして、その本の中に環境問題にたくさん役立つという話が出ていまして、ならば、家庭菜園だけでなくて私は生まれも現住所も群馬県の太田市ですが、すぐ隣に30分ほど離れたところに私の勤務地がありまして、そこで日中活動できる足利市で環境活動に結び付けた動きが出来たらいいなと。
 こんなことで、EMとの出会いがありました。うかつにも、市内を流れる非常に大きな渡良瀬川というのがあるのですが、それをきれいにしましょう。という、EMでそれが出来るんだという話をしましたら市長も大学の農学部出身の市長だったものですから、理解が早くて「ではすぐ職員に説明しなさい」ということで説明しました。
 「あとは市長お願いします」と言ったら、「いやいや税金を使って動くのだから、市民に説明しなさい」ということでした。非常に困っていましたら商工会議所の方が探偵団という仕組みがあるから、それでもって8人以上集まれば結成できて年に10万ずつ支援できるからという話がありました。
 こうして「足利EM普及探偵団」を立ち上げたのが平成7年でした。事務局も商工会議所の職員が代行してやっていましたが、だんだん普及が進むと事務量が増えてきまして火付け人の私が責任を取らなくてはいけない、ということで会社の方に無理を言って企業ボランティアというかたちで、出向させていただいて現在に至っているわけです。今は定年になっていますけれど、表向きはずっと引き続きということで商工会議所という立場で、21世紀にはきっと環境をよくするビジネスもたくさん生まなきゃならないだろうと。それが商工会議所の役割かもしれない、ということも含めていろいろ町おこしに繋げた動き、それがEMでいろいろつなぎ合わせながら町おこしに繋げた動きになれば、というようなことで教育バージョンというところで紹介させていただければ、と思いますので、よろしくお願いします。
 始めに足利EM普及探偵団の歩みをさらっと話をさせていただいて、その後、足利ケナフ物語、ビデオテープでご覧になっていただいた方もいらっしゃるかと思いますけれどもその辺から、どのように展開したかも含めて、順次説明をさせていただきたいと思います。
 それでは、足利市におけるEM普及活動の歩みから説明させていただきます。


 この黄色い部分が足利商工会議所という立場で、中でリサイクル研究会の座長という立場もありまして、その立場で足利ケナフ物語という事業に取り組もうと。ボランティアという立場で取り組むということは、学校側としてもなかなかひけたところがあったように見えまして、教育委員会側としても商工会議所のリサイクル研究会の取組であれば、ということもありましたし学校側もそういうことで比較的すんなりと受け入れていただいた、という経緯がございます。
 探偵団の全体的な流れはそこに書いてある通りでありまして、一番最初平成7年には各家庭にEMの普及が出来ればと動きが始まりました。行政の方も、すぐに補助金をつけてバックアップしていただいたわけです。環境問題はどうしても子供さん、或いは学校ということの理解の中と地域との組み合わせで環境問題が出来ればいいという思いもありまして、その後、こういった学校の教育問題に、学校現場にEMの活用とEMだけということではなくて、生ゴミを活用してケナフを育てて目に見えるかたちのものとの組み合わせで環境教育に利用していただいたということを、順次これから報告をさせていただきます。
 その下に、矢場川浄化作戦だとか或いは緑探偵団とか、今NPOの手続きをしているところですが、その辺についてもこれから触れていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
 これは足利の大久保分校とありますが、ご覧のように非常に素晴らしい学校です。50名ぐらいの学校なんですが、前にオナ川という川が流れておりましてこの学校の裏に農園があります。この時すでに10年ほど農園活動をやっておられて、EMの、われわれがやろうとすること、やっていただきたいなあと思うことの環境がすべて整っていたというところでした。田んぼの中にある分校というと山の中というイメージがあるかも知れませんが、田んぼの中です。これは非常に元気な子供たち、当時54名ほどでしたね。給食の食べ残しの生ゴミをEMで発酵処理をした堆肥を作って、ケナフを育てようということの動きです。


 これは生ゴミを作っているところです。一方、家畜にも食べ残しを発酵させて、主にパンの発酵が多いのですがEM処理をして、非常に家畜が喜んで食べています。うさぎや鶏にということです。それから畜舎にも噴霧しまして、臭いが非常に少なくなったということでみなさん喜んでいるところです。   


 これがケナフの植えたところでして、取組が早い段階で進みましたので、土作りをしてということから始めるべきなんですが、並行して展開していきましたので、植えてから堆肥を入れている状況です。これは一気に育っていますが、こんなふうに非常に大きな太い幹のケナフが育っております。これは、いろいろなケナフの学習もたくさんあるわけですが、その中の紙漉きの風景です。全員で紙漉きの体験をしたということです。
 次に、ここでEMのプール編ということですが、今は各学校にみんなプールがあります。冬場見ますと、すべてそこは防火用水がわりに水をただ溜めているだけ、というところになっています。ならば、ここでもってEMを活用してビオトープの体験の場所にならないかということで取り組んだ事例です。
 まず、各家庭から生徒さんにお母さんたちに言って、米のとぎ汁をペットボトルで持ってきていただきます。各家庭で発酵処理をしていただいてもいいんですが、品質がばらつくために理科室で先生が全部発酵処理をすることにしたわけです。


 これは、発酵したものをプールに投入しているところですけども、この中には落ち葉も袋に詰めて吊るします。落ち葉だけでなくて稲藁もネットの中に入れて、石の重しをつけて沈ませる。EMのすみかというようなかたちでそういう環境を作った上で、こういう投入作業をしているところです。ほんの数日経ちますと、たくさんのプランクトンが真っ黒になるくらい出てきたんですね。それならばということで、これ今、なぜか不思議にすごく輝いているんですね。この中には真っ黒なプランクトンがいる状態のときです。落ち葉があるはずなのに、落ち葉もこの中には溜まらない、なぜなんだろうと。それで、たくさんの餌があって、非常にスペースもたくさんありますから100匹ほどメダカを入れてみました。この時に、いくつかの水草も入れてあるわけですけれども、そういう環境づくりもした状態の中に100匹ほど放しました。一ヵ月も経ったか経たないぐらいで、非常にたくさんのメダカが増えてきます。




 ごめんなさいこれは翌年です。1000匹以上と言いますがこれは過程の数字でして、この後もっともっと増えてきております。餌がたくさんあって、スペースもあるものですからどんどん増やすわけですね。左側の方にメダカそれとカエル、といろんな生き物がここに同居するようになります。水草はこんな風にたくさん伸びます。臭いも腐敗の臭いじゃない。プール掃除をする前に、2年生がいろいろ調べましたところ、これだけの種類の生物が出てきていたと。メダカは投入して増えているのは当然ですが、わたしはヤゴがいたということ、こんな大きなヤゴが出てきたのはびっくりしたんですけども水環境を整えてやると一気に生物というのはこうして復活するんだなあ、ということを体験しました。


 これはプール掃除をしているところです。これはスカートをはいているわけじゃなくて水着になるところの、こんな風に巻き付けてやるんですね。私も初めて見たんですが。プール掃除をするところです。メダカをどうしようということで、皆さんで話し合った結果、すくい取って別の所に移すことにしたわけです。メダカはこんな風にたくさんの栄養があるものですから、どんどん子供を生む準備が進んでいたわけです。そしてプール掃除ですがいつもの年よりもいやな臭いがしないし、それから掃除が早いしということで子供たちが喜んでおりました。
 こうして、今は学校の中のEMの活用の展開の場面を紹介させていただきましたが、いよいよ外への展開の一つの場面を紹介させていただきます。


 これは足利の大きな川、渡良瀬川の支流に矢場川というのがあります。これは用水堀の大きな幹線の川なんですが、そこの川の浄化をみんなでやろうということでボランティアのみなさんが中心になって声をかけて、足利工業大学さんというのがあります。ここには水と土の測定を担当していただけないかと。
 協和中学さんというのがあるんですが、中学さんに観察と記録係を担当してほしい。で、ベニサワさんという染物の染料メーカーさんで非常に大きい会社なんですけども、ここは染物屋さんから出る水というのは川を非常に汚すというより色を着けてしまうということで、歓迎されないところがありました。ならば、ちょうどいいんじゃないかということで協力してくださいよ、と。
 百倍利器というのとここに設置をさせていただいて、水だとかあるいは電気だとかそういうことについては協力していただいてほしいと。それと当然行政だとか、一緒にEMを活用して浄化活動しましょうと。こういうことで学校の中だけでなく、地域社会といっしょになって学生さんとやる、というステップの紹介でございます。
 まとめさせていただきますと、平成8年から大久保分校の取組の結果、翌年から38の小中学校がEMとケナフを総合的な学習の教材として導入しているようです。私が係わらせていただいた中で、あの学校はこういうことをやっているということは、一時期だけなんだなあということに気づきまして、それにはある先生があることに興味があってあることをやった、それがあの学校という呼びかけを、そこの時期だけ言うわけです。それじゃなくて、ずっと継続的に定着できないものかとそういう環境づくりをすることが、先生が元気に動けることだろう。そういう環境作りが必要なんじゃないかなあ、ということで行政さんといろいろ話をさせていただいた中で、総合的な学習の教材として導入して、当然、行政が導入ということは予算もつけてということになります。そういうことで今も続いているわけです。
 2番目に、平成13年度からケナフ和紙の、これは手漉きの和紙なんですが、卒業証書に全小中学校の卒業生に渡すようになった。今年から2001年でありまして、21世紀のスタートということと、それから足利市が市政80周年ということにも重なりまして、ならばやろうかということで、ケナフの和紙の手漉きのもの。従いまして、導入に際しては問題がありました。どういうことかと言いますと、筒の中に手漉きの和紙ですから、厚いですからくるくるっと丸まらないわけですね。筒の中に入らないから駄目だと校長会でいったん駄目になったんですけれど、ではケースを変えればいいんじゃないか、ということでケースをして、筒の文化がなくなったな、ということでいろんな話がありますけども、いずれにしましても今年からそういうことで、なんでこのケナフ和紙なんだと。コストも10倍ぐらいしますので、なぜこの時期にこういうことだ、それは21世紀というのは環境と教育が大切な世紀なんだ、これを見たらそういうメッセージなんだということを思い出してほしいとこういうことを伝えながら、ケナフ和紙の卒業証書を導入しております。
 先程も申し上げましたが、足利ケナフ物語のビデオもいろいろなところから配付されて、約700巻ぐらい国内では出回ったんじゃないか。そして海外にも英語版とスパニッシュ・バージョンで紹介されたり、ということでアリゾナ州の学校からも、アリゾナでこんなふうにEMの学習やってるよ、というビデオが届いたり交流が進んでおります。これにつきましては、なんとか足利の中学の英語の先生が、アメリカから今6名、女性の先生が来ておりましてそこに紹介をしたところ、ビデオを使って英語の学習ができないか、そうすると環境の勉強と英語の勉強が一緒に出来るなあということも今検討しているところです。
 他に4番のところに、同じく夢ケナフ学習ということで東京の都内で、去年はケナフを使った一連の総合的な学習に取り組み、今年はEMを使って総合的な学習に取り組んでいる。いずれこれは皆さん方に紹介される時期があるかと思いますけれども、そんなところよりも、足利からの発進で動いたところがある、ということも紹介させていただきました。
 そんなことで、先程の活動の歩みの中でもさらっと話しましたので全体像はイメージが出てこないかと思うんですけども、家庭あるいは学校、それから産業起こしそういうことをEMを軸に、いろいろ情報を発進しながら展開をしてきました。NHKとか読売新聞などが主催された「ふるさと街づくり賞」というのがあるんですけども、そこに今までの活動を紹介させていただきましたら、栃木県では最優秀ということになったんですが中央の方に行ってどうなるかな、と思っていたら、やっぱりそんな甘いものではなくてですね。北海道の何町でしたかね。30年ほど森を植えている活動のところが最優秀で、まったく規模が違う。
 やっぱり全国は広いなあ、という当然なんですけれども、我々の活動をずっと続けていけばそのようになるわけでして、そんなことを夢見ながら、これからも続けていきたいなあ、と。いよいよ商工会議所の中から外に活動の場所を移さないと、やはり商工会議所というのは人が丸く集まれる環境じゃありませんので、そんな環境づくりのための事務所を移したりするためには、やっぱり今の時代ですのでNPO法人に変えたいなあ、ということでもっともっと広く学校教育ということも含めて地域の環境、そして街づくり活動、そういうことに結び付けてやりたいということで、市長が新しい市長に変わりましたので報告をさせていただいて、これからも行政と等距離の中でいろいろ展開が進められればいいなあ、と。付かず離れずということで協力したり、協力してもらったりでやれればいいなあ、と考えているわけです。


 付け加えるようですけども、これは、いつも導入の時に私が使っているツールなんですけれども子供さんたち、学校さんに説明するときに宇宙から考えましょう、と。で、その中に水だとか土だとか空気だとか、を浄化する環境活動がある。もっともっと詰めると、地球上には植物、動物、微生物という循環の役割のカテゴリーがあります。それをもう一つわかりやすく説明しているんですけど、植物は生産者だよ動物群が消費者なんだ、動物群というのは死骸も含めて垂れ流しなんだよ、それを全部きれいに掃除してくれて植物が元気に育つためには微生物の役割がとても大きいんだ。みんなどれが偉いということではなくて、全部一緒なんだ。どうしても微生物というのは目に見えないから、それをいろんなかたちで知ってもらうというのが、先程紹介させていただいたいろんな学校での場面だったと思います。
 以上で発表を終わらせていただきます。

工藤:
 有り難うございました。足利のEM普及探偵団の活動が学校、地域までいったというプロセスでした。 また、後ほど話合いでお願いしたいと思います。
 では、お待たせしました。山田先生お願いします。

山田:
 宮城から参りました、山田と申します。よろしくお願いいたしします。
 この「ぼくらのゴミ減量作戦」というのは平成14年度、来年から本格実施される総合的な学習の時間のことで本校ではそれを総合学習名足っ子というふうに呼んでおります。その中の4年生の学習、「海よ山よ」というふうな学習の一つになっています。「海よ山よ」はこのゴミ減量作戦以外に、ホタテの養殖をしております。ホタテというのは、基本的には海に吊るしておけば、プランクトンを食べて育ちます。小さな稚貝を見せまして、大きくなった成貝を見せてなんでこんなに大きくなるの、何食べているんだろうということから、海のプランクトン調査とかそういうことも組み合わせてやっております。
 ハタケヤマシゲヤスさんという方をご存じでしょうか。森は海の恋人だという風に木を山に植えている漁師さんなんですけども、その方などとも協力してそういった学習を組み立てて参りました。給餌型養殖は、山の方から滋養分のある水が流れてこないと駄目だ、水が循環しているだよというふうなこと。それから、実はゴミというのも物質の循環なんだ。ですから、この「海よ山よ」という全体の構造は物の循環、循環というのがキーワードになって束ねられている学習だということです。この、「海よ山よ」の中の1坪単元という学習のまとまりなんですけども「ぼくらのゴミ減量作戦」今日お持ちした資料は、10月5日に歌津町という町のポイ捨て禁止条例、その1周年記念ということで行われた第一回歌津町快適環境美化推進大会で子供たちに町の方から発表してくださいというオファーがかかりまして、そこで4年生の子供26名が発表したものです。
 それを今日は、私が代わりに発表してくるからということで持って参りました。この学習の特徴は、総合学習を作っていく際にどうやって問題意識を高めていこうか、というのが一つのポイントになっているんですけども、このゴミ減量作戦というのは、素直に社会科でもゴミの処理の仕方という学習があるんです。そこから発展したようなかたちで進めていこうと考えました。ですから最初の方は、まさに社会科の今までの学習です。
 子供たちは、自分たちが教室から出したゴミをゴミ収集所に持っていって出すわけです。それがどのように誰が持っていくんだろう、ということをゴミ収集所に行って調べてくるんですけども、まずそこから始まりました。ゴミ収集車が持っていったゴミが、「おじさん、どこに行くんですか」と聞いて、これはクリーンセンターというところなんですけども、ゴミ処理場へ行くんだよということを聞きまして、そこを追跡して、調べ学習に出かけます。その中でゴミの出し方も勉強しているんですが、そこで勉強した資源物であるはずのダンボールなんかもゴミピットの中にたくさん入っている、ということを子供たちは見つけだします。それからクリーンセンターの職員の山内さんという方が、生ゴミ、厨芥物が、歌津町の場合は民宿等もありますので多いんだ、と。これが多いと燃料も余計にかかるんだよ、というお話をしてくださいました。これが後から繋がってくることになります。
 容器包装リサイクル法の実施後も、歌津町のゴミが徐々に増えているという現状を目の当たりにした子供たちは、そのゴミを減らしたいなあという願いを持つようになります。じゃあ、ゴミってどういうふうに生まれるんだ、ということで以前、向山洋一先生という方が実際になさったゴミのサイクル図なんです。どういうふうな仕組みでゴミが出るのかなあ、ということを考えています。これを元に自分たちなりのゴミの減量作戦を考えることになります。それで、いろいろな作戦が出たんですけどもそれを整理する中で、自分たちで出来ること、それから自分たちで出来ないことがある、大人にお願いしなくちゃいけないことがあると気づくことになります。


 まず、自分たちで出来る身近なこととして、子供たちはこれまでそのまま返していた給食の牛乳パックをリサイクルしてみようということで、ため水で洗ってそれを乾かして、生協さんを通じてユニセフに送るという活動を始めました。
 それから、もう一つの目玉は子供たちは日常的に給食の残りをEM処理してるんですが、僕たちのように町のみんながEMを使ったら、さっき問題になっていた生ゴミが減らせるんじゃないかと考えました。いろいろと他の市町村のことを調べている間に、仙台市や石巻市、桃生町という県内の町でEMの容器に補助金を出しているというふうなことを突き止めます。なぜ、EMを子供たちが思いついたかということなんですけども、それにはこのような日常の実践があります。


 全部のクラスでやっている給食の残飯のボカシあえ、それを実際に花壇に入れたり学年によってはEMを使った栽培実験をしているところもありますし、全校で取り組んで今年は5年生が担当したんですけども、EMボカシを肥料として使っている一斗缶での米づくりも行っています。ビオトープまではいかないんですけども、発酵液をプールに入れてお掃除をしやすくしようという日常実践をしている。そこで子供たちがEMをなんとか使えないかと考えだしたわけです。大人がしなくてはいけないことですので、自分たちの力だけではどうしようもないと子供たちが、これをみんなに広めてもらうためには、町にお願いしたらいいんじゃないかとEMの容器に補助金を出して欲しい、他の仙台市や石巻市、桃生町のように補助金を出して欲しい、ということと、それから集める資源物の種類が歌津町の場合にはまだ少ないんです、他の市町村に比べて。それを増やしたらいいんじゃないか、というふうなことを意見書としてまとめて役場の方に送りました。
 初めてこういう提案をするような授業をしているわけです。子供たちもそれなりに一生懸命考えたものですから、これはいい作戦だきっと採用してくれるに違いない、と。「先生、ほめらられたらどうすべえ」「ご褒美もらえるかもしんねえね」と勝手に盛り上がっていったんですが、役場からの返事は「実行できません」という冷たいものでした。これはちょっと仕込みがあったんですけれど、実は。この「実行できない」という冷たい返事に子供たちは大きなショックを受けましたが、あきらめきれないということで、「出来ない理由」というのを分析してみようということになりました。
 その返事に記されていたのは、住民の協力が得られるかどうか心配だ」ということです。それから「集めた資源物を引き取る業者があるかどうか心配だ」ということなんですけども、一つめはEMについての知名度が低いから使ってくれないんじゃないかと、その当たりがキーになっていたようです。
 子供たちがこの課題をクリアするために考えたのが、次の4つの具体的なプランです。ゴミを分ける大切さを知らせよう。それからEMのよさを知らせよう。ゴミのさらなる分別、それに協力してくれるのかどうか、アンケートで地域の人たちの考えを聞こうじゃないか。引き取る業者があるのかどうか。引き取ってくれるのかどうか、実際に業者に問い合わせてみよう、というふうな4つのことを実行することになりました。




 資源物のゴミの大切さを伝える、名前そのままですけど「ゴミを分けよう新聞」。それからEMのよさを伝える「EM新聞」、こういうのを作りましたし、また地域の掲示板に掲示するポスターも作製しました。新聞を配付してアンケートをお願いするために、なんとお願いするかよく分からないというので、初めてのことですので、「ちょっと練習してみよう」ということで、「こんにちは、名足小学校4年生のなんのだれそれです。今日はEM新聞を持ってきました」というふうなやり取りをしてみる。ロール・プレイをしてみました。
 具体的に学区の住宅地図を広げまして、どこを回るかそれぞれ分担をして、作戦会議を練っていよいよ学区全戸に新聞配付、それからアンケート依頼、夏の暑い時期なので、汗をかきながら子供たちは一生懸命回ってくれました。大体400戸くらいあるんですが、回収されたのが221です。このような結果になっています。
 「EMを知っているか」。使っているという方が33。これは子供たちも意外だったということですが、EMを知っているという方が137、知らないという方も51名いました。「EMをやってみたいか」。やってみたい、それから補助金があればやってみたい、9割以上の方がやってみたい、というふうに答えてくれました。
 自由記述欄もあったんですけれど、そこには、例えば「ボカシあえの上手な作り方ってどういうふうにするんですか」あるいは「液肥ってどういうふうに活用すればいいんですか」などけっこう具体的なものもあったものですから、子供たちは、地域の方々に対してEMの説明会を実際にやってみよう、というかたちで盛り上がりました。
 最初に考えた広めるプランにも、そのことが実際に出てきましたが、このアンケート結果にも励まされるかたちで実際にやってみよう、という機運が盛り上がって参りました。このようなアンケートの結果をまとめて、再度、町の方へ提案することになります。「種類が増えても、ほとんどの方が協力してくれます。EMを知っている人、使ってみたい人がたくさんいます。集めた不燃物を引き取ってくれる業者もあります」というようなことも再提案しました。


 それで、実際に代表の子供が役所の方に出向きまして、その学習の様子について説明をしてきました。担当の保健福祉課のオイカワさんの方からは、諦めずに頑張ったことを褒められましたし、それからEMについては町よりも、名足小学校の方が先輩だ、と。皆さんのやっていることを参考にしたいです、という励ましを受けて、子供たちはにこにこ顔で帰って参りました。「なかなか、頑張っているね」と褒められてきたものですから、調子に乗ってきた子供たち「先生、いままでボカシを買って使っていたけれど、実際に作ってみたいよ」というふうなことで、もっと知りたいという子供の求めでEMボカシを実際作ってみることになりました。指導者は、希望が丘という町の福祉施設、障害者の方々が共同生活している施設の方々に指導をしていただきながら、ボカシ作りに挑戦しました。


 これらを元にして、先程盛り上がったと言っていました地域へのEM説明会を実施することになりました。本当は各地域、4地区ぐらいに分かれているのですが、そこを回って歩こうと考えていたんですが、集まりにくい、駐車場とかもあるので「先生、学校でやった方がいいです」という声があったので、学校で実施することになりました。当日は、2、30名とわずかでしたが興味を持って下さる方々が学校に来て下さいまして、子供たちの、先程一番最初にご紹介した社会科の辺りから学習のことを説明を聞いていただきました。もちろんEMの使い方がメインになりました。
 9月17日の当日、ニュージーランドのEMの世界環境教育関係の世界大会の撮影隊、そこで流すビデオの撮影クルーも取材に参りまして子供たちは緊張しながらインタビューされながら「緊張した」と言ってました。
 先程、一番最初に紹介しましたが10月5日、4年生に快適環境推進大会で発表してくれ、というオファーがかかりました。約100人の区長さんとか、町民の代表の方の前で発表しました。その席で、町長さんより感謝状をいただきました。しかし、子供たちがもっと喜んだのは歌津町のEM容器への補助事業が決定した、という発表が当日にあったことです。たまたま町の事業展開の時期に当たったんだと思いますが子供たちは、子供である自分たちにもなにか町のために出来るんじゃないか、とそういうふうな思いを持ったように思います。将来の主権者となるべき子供たちにとって、大変よい経験になったんじゃないかなと思いますし、こういうふうな学習展開が出来たのは、一つにはEMというよい素材があったからだと考えております。
 総合学習「名足っ子」の基本コンセプトは「地域を知り、地域を愛し、地域の未来を開く子供の育成」ということです。このコンセプトの元に、第1次産業で食べている町ですのでその第1次産業の良さ、それを子供たちと一緒に考えていこう、ということで実践を積み重ねております。子供たちは、EMについてさほど詳しい知識面の学習は、この時点ではしておりません。5年生の方で、食についてのテーマで一年間学ぶんですけども、その中に一つのアクティビティとして位置づけられている、というかたちで今後展開していきます。こちらは「EM研究所」という名前なんですけども。
 子供たちの代わりに発表させていただきました。舌足らずの説明でしたが、ご静聴有り難うございました。

工藤:
  山田先生、有り難うございました。生徒もあきらめない、それを支えていた先生があきらめない、誠に生きた授業ではないかな、と感じました。なかなかこういう授業をやる先生はいません。正直言って私の係わった学校ではいませんでした。
 時間はだいぶ迫ってますが、3人の方になにかお聞きしたいことございませんか。

質問者1

 山田先生にご質問しますが、先程の素晴らしい子供たちの取組の中で、もちろん先生も含めて大人の動きは、助けになるようなどんな動きがあったでしょうか。例えば、行政も何か動いていたんじゃないか、と。子供たちのために。それから先生方、それから説明会のときにPTA、保護者会、自治会、そういうような大人の方の動きも教えていただけたらと思いました。

山田:
 まず、大人の方の動きということで、行政の方からご説明したいと思います。
 先程画像にも出て来ました、保健福祉課のオイカワさん、この人とは最初から結託していました。それで、この実践は2年目になりますが昨年度からお世話になっており、学習の展開の仕方をこちらから説明しまして、郡部の子供たちですから教室の中で自分たちの作戦、提案を話し合って、それを高いレベルまで持っていくということが力不足で出来ていないんです。それでは困るということで、なんとかしてもっと質の高い認識を持たせたい、ということで子供たちと行政とのディベート仕立ての展開をすることにしました。子供は提案をします。それは実行可能性とかはあまり考えていないものなんですね、第1次提案というものは。思いつきで言っているということなんですが、淘汰されて、ある程度は話し終わってはいるんですけれども「本当に実行出来るの」って言われた場合に、クエスチョンマーク、首をひねらなくてはいけないようなものも出てくる。それでは出来ないんだよ、という、出来ない理由はこういうふうなところじゃないかなと行政からダメダシをしてもらうことによって、子供たちはそれを乗り越えようとして新たに再調査に臨む、調べなおしの活動をする。
 そういった学習展開をなんとしてもお願いしますということで、最初から作戦を立てておきまして、最初のお返事は冷たく「そんなものはできません」という感じでやってください、とお願いしております。
 それから、PTAの方はなかなかここまで来るのは時間がかかりました。子供たちの方が発信基地になりまして、学校で給食の残り、EMに使っているんだってねというふうなことから、徐々に理解が増してきました。他の全体の教育活動については大変協力的なところですので、子供たちがこういったことで頑張っているという姿を見て、アンケートをもらって「子供たち、頑張ってるねえ」とアンケートに答えてくれただけでなくて、「上がって、アイス食べていかいん」と言って、アイスご馳走なったとかジュース飲ませられたとか、そういった子供たちもたくさんいたようです。

工藤:
 他にご質問はございませんか。

質問者2:

 長野県から参りました。三人の先生方の発表をお聞きして、私はどこの子供も同じなんだなあ、こういうことやってる子供は全部社会の一員で単なる学校だけの生徒ではないという感じが十分出てました。これは大事なことだと思う。で、学校と社会がぴたりくっついているのがEM教育の根本だと私は思っております。大変いいご意見を頂きました。
 私の方もずいぶんたくさんやっておりましてですね。私は16校ぐらい受け持っていますが、大変子供たちが喜んで活動するような状況にあります。しかもすぐそばに池田町という町があります。そこはマラソンの中山選手が育ったところです。それを機会に、全国池田市町村サミットというやつを例年やっていて市長さんが行くんですが、今年はそこへ6年生の女の子がサミットで発表した。EMを発表したら全国の池田町の市長さん、びっくりしちゃってこんなにすばらしい発表を子供が出来るか、というのがありました。こんなのを参考にして、今後やっていただければいいと思います。
 最後にお金の問題をどうするか。あるいは材料をどうやるか。私の方でやっているのは、これは校長先生の協力もいると思いますが、子供たちがEM石鹸とEMボカシをたくさん作って、それをいわゆるEM通信の相談会というのを一年に何回かやります。そこでそれを売って、それがEMの買う資金源としてやっているところもあります。以上ですが、私の意見も含めて、有り難い皆さんの発表を聞かせていただきました。有り難うございました。

工藤:
 有り難うございました。事例までいただきました。他にありませんか。

質問者3:
 ナカダと申します。山田さんにお聞きしますが給食の残りとおっしゃいましたが、それは食べられるものの残りだと思いますが、残さない努力というのはどのようにされているんでしょうか。

山田:
 もちろん「残すな」「頑張って食べようね」という指導は、今まで心掛けてきましたが給食指導の仕方も少々変わってきまして、残さず食べようねということよりも、「何が何でも食べなさい」という指導を私たちはされて育ってきたんですけども、そういった「何が何でも食べなさいね」的な給食の指導というのは現在しておりません。それが一般的だと思います。「食べられるものを、食べないものでも少しでも食べようね」と偏食指導は行っております。

質問者3:
 ・・・・欲しいだけを自分で取ったほうがいいような、まあ手間がかかるでしょうけども。大きい子も小さい子も。

山田:
 あ、なるほど。そういった意味ですか。それはやっぱり子供たちは給食を配膳するときに、「少し」とかしゃべらないようにハンドサインみたいなかたちで、「これはちょっと下さい」という感じで配膳しております。

工藤:
 よろしいですか。
 給食の指導も、私が若いころは「何が何でも食べろ」と指導していました。私自体が「米一粒でも残したら非国民である」という教育を受けましたので、今の学校はあまり無理して食べさせてもそれが嫌で不登校になるとかいろんな問題を含んでいますので、なかなか先生方も苦労しているなあ、と今の質問でおわかりいただければ、今日ここに来たかいがあるなあと思います。しかも残ったものは、有用微生物で資源として使うという方向ですね。
 その他にございませんか。

質問者4: 
 喜屋武先生と生徒さんにお尋ねいたします。EM活性液の作り方の講習会を行っている、とありますが、これは定期的に行っているんでしょうか。それから全校生徒、職員を対象に、とありますが、他の生徒さんとか先生たちの反応などもお聞かせください。

喜屋武:
 EMについての学習は、まず全校生徒、職員に行っています。EM研究機構の方に来ていただいて、各学級で約一時間、実際に米のとぎ汁を利用して活性液の作り方を実演しながらEMとは何かから始まって、こんな風に活性液を作って、こんな風に利用できますよということを各学級で行っています。で、新しい年になりますと、新入生が入ってきます。2年生3年生は行っているのでやりません。今のところは新入生だけに行っているということです。
 地域の皆さんに対するEM講習会は、月に500リットルタンクいっぱい作っています。それを無料で提供しているのですが、なかなか地域の皆さんもEMについての知識が十分でないので、あるいは学校の敷居が高いのか、もらいに来る人も最近は増えましたけれども当初はそんなにいなかったです。そのためにPTA総会の後にちょっとした時間をいただいて、僕がPTAの皆さんに実演してみせてこんなふうなものです、こうです、ああです、ですから貰いにきてください、無料ですとか言いながらやっています。それでも敷居が高いのか、なかなか学校にもらいに来てくれなかったです。それでは、と今度はこちらから地域に出ていって、環境部という部活をしていない子供たちが僕のところに集まっているんですが、その人たちが去年は特に満名川沿いの集落、満名川に生活廃水を流している地域の字を中心に、そこに2日間ビラを配って、講習会をやりますよ、こんなふうにしてみんなで満名川をきれいにしましょうと呼びかけて、実際に講習会を公民館を借りて夜、行いました。で、残っている満名川沿いの集落であと2つあります。あと2つ、まだやっていないところがあるんですがそれは今年度いっぱいでやる予定でいます。実際に講習会に行くとペットボトルで活性液を無料で配布もして、使っていただいています。地域からはそういうことをもっと早くやって欲しかった、という意見もあって少なくとも嫌がられてはいない、喜ばれています。

工藤:
 よろしいですか。

質問者5: 
 喜屋武先生に質問いたします。一つ目はまず生徒さんに。学校であなたたちはいろんな活動をしているわけですよね。自分のおうちに活性液を持って行ったことありますか。

生徒1
 個人的な話になりますが、うち農家してまして、米のとぎ汁を使ったEMというのを毎日やってるんですよ。それで学校から薄めた原液を持ち帰って、これを元にして、米のとぎ汁を使ってEMをいっぱい増やしてやっているんです。けっこう成果がすごくて、畑に直接、菊やってるんですけど、かけたら害虫とか駆除にもなるしあまり寄らなくなって、土も腐った臭いもしなくなるし。
 知り合いに牛をやっているところがあるんですけど、そこでも糞とかにかけたら臭いにおいがなくなったり、回りのみんなにもにおいの害が及ばないようにやっているんですけど。活用したらけっこういいみたいで、もらいに来る人いるんですけど、あんまり、こういう農業に係わっていない人はもらいに来るのが気まずそうで来ないです。

質問者5:
 
提案なんですけど、全校生徒みんながね、それぞれペットボトルにうちへ持って帰って、お母さんに米のとぎ汁を取ってもらって、君たちがそれを発酵して、お母さんにやらせるんじゃなくて、君達が自分のおうちのトイレの掃除をしたり、お風呂の掃除をしたり、お花にかけたり、やってみたらどうだろうか。

生徒2:
 やっています。 ボクはね。だから全校生徒でそれをやれるようになったら、もっといいんじゃないかと思います。また、管理が難しくて、ペットボトルに入れたらガス抜きとか。

質問者5:
 
日本全国でお母さんたちがたくさんやっていますので、ペットボトルいっぱい入れないで上に空気の部分を残したら、キミが塾に行ってるあいだにも爆発しませんから、また、そういうやり方も塾に行っていても大丈夫、二、三日ガス抜きしないでも大丈夫な方法をEM研究機構の方に教えてもらってぜひ生徒の皆さんが2週間に一回でもいいから、各家庭に持って行って自分で作って自分でお掃除もしたり、そうでなかったらボクが作るからお母さん使ってよ、とかね。使わなくてもいいから、米のとぎ汁そのまま流さないでトイレから流すだけでもいいから、とかいうことをやってもらったら、本部の海はもっときれいになる、と思います。
 それから喜屋武先生にですが、先程山田先生からの発表がありましたし、中庭さんからもありましたが、子供たちが残した給食の残滓をEMで処理して、それを活用するような、あるいはまた地域に普及するような予定はございますか。

喜屋武:
 今のところそれはないんですよ。去年、そういうこともEM研究機構の皆さんと相談したんですが、なんせその残量がけっこうあるんです。EM研究機構の方といろいろ話をして、「そういうことは、今はやめておきましょう」という結果になったのは、残量が多くて、それを毎日毎日、その残量を一つの容器に入れると腐らないうちにあふれるということもあって、それから急にすぐ腐るわけではないので、何か形が残ったりということもあるらしいということでしたので今のところそこには取り組んでいません。

質問者5:
 昨日のボカシネットワークの部会でもありましたが、地域の養鶏農家に引き取ってもらっている事例もありますので養豚農家に引き取ってもらうとか、あるいは毎日ではなくても1週間に1回でもいいからやるようなことで、それを学びとして生徒が自分たちが食べ残したものが、何を意味しているのか、或いは何を自分たちが食べているのか、ということも含めてその一連の中で体験させていただきたいなと思います。以上です。

工藤:
 ありがとうございました。3人のすばらしい発表と非常に盛り上げてくれた生徒たち、最後になって活気が出てきた分科会になりました。
 私も若干EMについて経験があるんですが退職してしまいますと、その跡継ぎがいないとその学校が終わりになっちゃうんですよね。ですから、もしかしてここにカミ支部の方がおりましたら、次の校長なり課長なり、なんなり「これは伝統です」と嘘でもいいですから「校長、勝手に止めないでください」と「EMを勉強してください」と金字塔と校長室に置いてくれればいいんです。そういうふうに続けて欲しい。
 まず、校長の理解です。校長が勉強をしてほしい、ということを痛切に感じました。それから要するにEMというのは継続しないといけないわけですよね、ですから継続できるような、できるだけ理解ある校長は環境づくりを校内にすることですね。これは学校だけではできませんので、EM研究機構の助言をいただいたりして是非調整していただきたいと思います。それから菌というと、何を連想するんでしょうか。まず若い女の先生は「イヤダー」と来ます。「菌なんていやです」。これを取り除くことですね。先程の、中庭さんのところにいいパターンが出てきました。微生物というのは私らの大先輩の生き物ですよね。こういう菌があって、われわれは免疫力を持ちながら生きているわけですから。そういう厳粛の教育ですね。これはぜひやってほしい、ということです。
 それからケナフの先生のみたいに好きな先生の時は盛り上がるんですよね。「あの先生はいい先生だ」住民は言います。次やらないと悪い先生来た」とこう言います。悪い先生にしないようにいい先生と言われた人は、後輩を作ることですね。  
 喜屋武さんの学校みたいにね指定校になっちゃうとそういう部局ができて、勉強してこういくんですけど面白みを持って始めた先生はえてして自分だけで終わる、ということです。ぜひ仲間を広げて欲しい。そこで勉強して転勤したらそれをEMを惜しみなく授業の中でやって広めていただきたい。転勤してもやっていただきたい、ということですね。そういうことを感じました。
 そうすることによって、われわれの教育部会の仲間がどんどん増えていきます。ところが増えたのはいいんですが、それをまとめる情報交換する接点がなくなっちゃう。これを私は仲間づくりの一番の課題かなあと思っていますので、EM研究機構の方でもこういう全国でいっぱいやっている先生、学校、またやりたくて情報がない学校があるわけですよね。これらをなんとかして線で結んで、最後は面で結んでいきたいなあと思うんですね。ですから今日お越しの皆様も後ほど情報をいただければと思っています。
 いろいろお願いしたいことあるんですけども、それから私の感じたことばかりしゃべって申し訳ないんですけれども、この会場に参加しやすい態勢ってあるんですよね。学校っていうのは、ある一定の枠にはまっていますので、先生方が出張で来られるような態勢は作れないものか。今日も子供さんたちも来て、学校の代表として来てるわけですよね。そういう生徒さんたちも安心して来れるような態勢づくり、これを一つ考えていただきたい。私は在職中、参加しているあいだは全部休暇で来ていました。休暇でなくて来れる方法を考えましょうということですね。  それから先程、全国のそういう人達を見つけ出して欲しい。それから、今日こういうふうな冊子をいただいたと思いますがこれは完成品ではないので、これを皆様に見ていただいて、ここはこういうふうにしたほうがいいんじゃないかとか、こういう資料もありますよとかそういうものをいただきたくて皆様に差し上げるのですから、ぜひ見ていただいてEM研究機構のほうへご一報いただきたいと思います。そして改訂版として作りたい。環境教育、総合教育をやっていてこういう資料がないとなかなか先生は取り付けない。いわゆる全部指示されて生きてきたのは子供たちばかりでなく、先生方もそういう現状にありますので、そういうものをみんなで作っていただきたいということですね。 ですから、これをぜひ見て下さいよろしくお願いしたいと思います。
 このEM技術を伝えていく必要がある、ということを考えますと、私はEM技術という言葉で処理したくないので、もうEMは文化である、と。大事にして育てていきたいと思っています。一つ今後ともよろしくご協力下さればありがたいと思います。
 それでは3人の発表者と生徒さんたちに愛ある感謝、EMに感謝して拍手で終わりたいと思います。どうもありがとうございました。