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福祉とEM活用分科会
EMフェスタ2001
専門分科会

『ボカシネットワークを通して福祉の未来を考える』


コーディネーター
鹿島祐子 EM情報室

パネリスト

大嶺自栄 社会福祉法人ハイジ福祉会知的障害者更生施設グリーンホーム
滝澤晴男 知的障害者小規模授産施設スマイル
大石壽 社会福祉法人いわみ福祉会桑の木園
2001.11.17

鹿島:
 コーディネーターを務める鹿島祐子です。EMフェスタで福祉分科会が独立した分科会として持たれたのは今回が初めてです。福祉の範疇は大変広いので、今回はボカシネットワークに沿った活動報告で進めていきます。
 ボカシネットワークは、今から8年前に岐阜県可児市の会長奥村さんの呼びかけで誕生しました。その後、名誉会長の比嘉セツ子さんの尽力もあって、今では全国で250 の施設・作業所でEMボカシ作りに取り組んでいます。今日では、EMボカシ作りから始まった施設・作業所の作業が地域の方と連携を取り、地域の環境浄化というところまで活動範囲が広まっています。
 今日は3人の発表を通して、福祉の存在理由、存在価値を考えていきたいと思います。
 それではボカシ作りの発祥地、愛知県犬山市から来ました「スマイル」の滝沢さんから報告します。

滝澤:
 スマイルの滝澤です。まず、スマイルという施設を紹介します。
 現在、スマイルは知的障害者が7名通所している小規模な作業所です。愛知県の犬山市は観光都市であり、もう一つ特徴的なのが、福祉の施設がものすごく多い所です。福祉過密地区と言われているようなところで、EMの活動を一生懸命やっていきたいということで5年前にスマイルを設立しました。


 地域の大きいイベントであります産業祭で、EMボカシを販売しているところです。スマイルは月平均しますと300 グラムのEMボカシを約1,500 個販売しています。今は、EMボカシを1.5ペットボトルに入れて販売しています。1.5 リットルのペットボトルで約700 グラム入り、それを200 円で販売しています。2種類のかたちで販売をして、使ってくださる方にいろいろな選択が出来るようにと考えました。


 次に取り組みましたのが、河川浄化です。きっかけは、今年の6月に名古屋でEM女性会議がありまして、スマイルの一番の支援団体であります「ひまわりの会」の17名が参加して犬山市の街の川を調査しようということで始まりました。犬山市内で一番汚れている川は、新郷瀬川で下水処理がまだされていない地区から生活排水が流れ込んでいます。非常に悪臭のする川を皆で浄化していこうというのが始まりでした。


 まず、スマイルでボカシだんごをボランティアの方、それから仲間の人たちと集まって毎月1回60キロぐらい作っています。


 これが発酵させて完成したボカシだんごです。表面に糸状菌と酵母菌等がでています。これを河川へ投入しています。


 月に1回、川を検査しています。そしてバケツを持っている方が犬山市のエコアップ課の大沢さんです。 機材を持っているのが、スマイルの所生の西田くんで仲間の人たちも参加して、河川の透明度を計る検査をしています。その時に月1回集まって水質検査をして、ボカシだんごを袋に入れて投入しています。


 ボランティアの皆さんが一生懸命作りました米のとぎ汁EM発酵液を、この日は50リットル流しました。各家庭の生活排水がこの溝から河川へ流れ込んでいて、そこから米のとぎ汁EM発酵液を流しています。


 ボカシだんごを川に入れて、流れていかないようにひもで縛っています。黒ずんでいるところにヘドロが大体20センチから30センチ堆積しています。そこをきれいにするために現在、EM活性液を投入しています。


 ボカシだんごを投入して2週間ぐらい経ったところです。こちらに見えている黄色いものが米のとぎ汁EM発酵液です。以前はヘドロがかなり堆積していて固かったのですが、投入が始まって3か月くらいでヘドロが軽い状態になり、だんご状にぼこぼこと浮いてきました。分離してどんどんヘドロ自体が分解しているような状態です。
 こう成果が上がってきて気付いたことは、この活動を市民の皆さんにいかに浸透させるかということです。


 市のイベントの中で「消費生活展」というのがありまして、ここで米のとぎ汁EM発酵液の作り方を皆さんに紹介して、EM活性液500 ccを200 本くらい皆さんに配って、米のとぎ汁EM発酵液の勉強会をしました。


 今年から小中学校の環境事業にスマイルの人たちが協力し一緒に参加しています。スマイルから車で1時間半くらい行ったところの岐阜県南濃町の小学校です。婦人会の人を中心に7年前からスマイルのボカシを使っている地域で、そこの小学校でEMショップという活動が始まりました。


 5年生の子どもたちで籾殻にEM活性液と、それから南濃町という所がミカンの産地でこのミカンを細かく切って、EMで発酵させたものを少し入れて、EMボカシを作っています。


 学校の生徒とスマイルの仲間の人たちと一緒にEMボカシを仕込み、和気あいあい非常に楽しくやれたと思っています。


 このときに比嘉節子さんも参加して、子どもたちの質問を受けていました。


 地元の羽黒小学校でやった取り組みです。4年生の環境の授業で、ボカシ堆肥の使い方を子どもたち自身でしました。 ここでもEMボカシ作りをして、出来上がったものをリサイクルショップで販売しました。スマイルの所生や保護者も参加して、子どもたちと一緒に出来上がったEMボカシを販売しています。このEMボカシは500 ccのペットボトルに入れて50円で販売しました。


 外側に子どもたち手作りのEMボカシの説明書を付けて販売しました。この収益は、老人施設の車椅子購入のために寄付しました。


 4年生1クラスで、大きいビニール袋二つ分、11リットルの密閉容器で四つ分の生ゴミがでました。スマイルの仲間の人たちが生ゴミを手で触って、EMボカシと混ぜれば全然汚くないよと直に教えていました。  
 犬山中学校はスマイルのすぐ側にある中学校で、そちらの特殊学級の子どもたちと一緒に堆肥作りをしました。




 今回、行われた河川浄化を犬山市広報が取り上げていました。また、小学校の取り組みも新聞に取り上げられていました。


 EMの働きとか発酵の過程とか、完成したときにどうだったかを子どもたち一人ずつに感想文を書いてもらい毎日、EMボカシの発酵過程を一人ずつ調べてどういうふうに発酵していくか、その変化を実感してもらいました。
 今までは施設で、EMボカシ作り、生ゴミ堆肥の方を取り組んでいましたが、一生懸命やっているうちにEMボカシ作りだけではなくて、EMというのはどういうものか、いろいろな問い合わせに答えられるような施設を目指しています。例え小さい施設でも、EMを広げる活動が出来るのではないかと思います。

鹿島:
 スマイルは先程のペットボトルにあったように、使う側の選択肢を施設の側から与えることなど、実にアイディアに富んだ活動をしていると思います。  次は、沖縄の社会福祉法人・グリーンホームの大嶺先生から発表します。

大嶺:
 私どもの施設は、先程の滝澤さんの施設とはかなり趣を異にすると思います。


 これが私どもの施設の全景です。ここでは男子が41名、女子が29名で計70名が入所し生活をしています。そして一つの訓練として、生活訓練あるいは機能訓練、作業訓練などを行っています。そういう中から将来的には自立あるいは社会復帰を目指し、35名の職員と共にがんばっています。


 機能訓練の一環で利用者は散策に出かけていますが、当初ほとんど歩くことが困難でした。ところが今では2キロないし3キロの道のりは、大変涼しい顔をして帰ってきます。




 施設の中、利用者の教室あるいはトイレ、洗面所、食堂それから掃除等々に全てEMを活用しています。その結果、環境が非常に良くなりました。


 環境が良くなったお蔭で、利用者は大変健康になりました。EMを使うだけで、利用者が風邪もひかなくなる。


 EMをお風呂に活用することにより、まずフケ、あるいは頭部のかゆみ、完全になくなっています。肌の吹き出物も完全になくなりまして、大変きれいなすべすべした肌に生まれ変わっています。


 EMボカシを作っているところです。普段はほとんど足腰を曲げることも出来ない利用者が、EMボカシの作業に積極的に喜んで参加しています。機能訓練に大いに役立っています。 砂遊び感覚でEMボカシを作っています。これは手先、指先の機能訓練に大いに役立っています。


 一度にたくさんのEM活性液を作る場合には、職員がやっています。


 作業を兼ねた機能訓練を目指して、約2キロのペットボトルを両手で持っています。


 厨房からでる生ゴミを使って土のリサイクルをしています。園芸や農業の基本は、全て土づくりからだと思っています。グリーンホームでは全ての花壇に、EMで作った土を活用しています。


 私がテスト的に作ったものです。EMを活用しますと、花木がシーズンオフになっても枯れずに翌年同じようにきれいな花を咲かすことが出来ます。グリーンホームを訪れる方々、あるいは保護者、施設の利用者にEMを使ったらすばらしいものが出来ますよという一つの教材にしています。




 EM活性液を希釈して、水代わりに散布しています。EMを使って栽培しますと、まず花の色が大変鮮やかになります。そして開花期間が非常に長くまた、風害、塩害、干ばつにも強い。


 ミニ水田に見立てた、水稲の栽培試験も行いました。


 日にちが段々経って一月、二月、三月となって、稲穂が出るころには歴然とした差が付いてきました。これも来園者に対するPR活動に使うために、私が栽培テストをしてみました。EM栽培は、同じ面積から倍以上の収穫が得られました。


 鶏舎も給餌、給水それから散布とEMを徹底して使っています。非常に作業環境が良好になっていて、鶏も健康でストレスも溜まっていません。上質なEMタマゴを産んで、販売先から非常に好評を得ています。近隣には住宅が立ち並んでいますが、悪臭によるクレームが一切ありません。


 利用者と職員がEMを散布していますが、これも一つのリハビリに繋がっています。


 近くからオカラをもらって来まして、それをEMで発酵させて鶏に給餌として与えています。




 産卵箱ところ狭しと、いっぱい産み落としています。いっぱい産み落とされたタマゴを利用者の方々が一個一個拾っています。当初は、その掴み加減、それが分からなくて、落として割ったり、いろいろありました。ところがそれも一つの訓練、機能訓練の一環としてやっています。

  陶芸も一つのリハビリに大きな貢献をしています。粘土遊び、指先で土をいじることによって、機能回復をしていきます。EMセラミックスを使いまして、EMセラミックスの入ったミニ鉢です。  


 グリーンホームでは、浄化槽のクリーン作戦を行っています。便器から浄化槽にEM活性液を流し込んでいますが、非常に浄化槽の水がクリーンになっています。公的な水質検査で好結果を得ています。 グリーンホームでは、地域の発信源となるように利用者、職員ともども今後ともがんばって行きたいと思います。

鹿島:
 「EM大好き」と言う大嶺先生ですが、いろいろな取り組みをしていて、その成果が園生の機能回復に繋がり保護者の厚い信頼が得られていると思います。  続きまして、島根県で給食センターと連携した大がかりな生ゴミリサイクルに取り組んでいる桑の木園の大石さんが発表します。

大石:
 桑の木園の大石といいます。
 桑の木園は、社会福祉法人会いわみ福祉会と言いまして、入所の50人の施設を核にしながら、地域と一緒に障害の方を支援していこうという団体です。
EMネットワークの所属は、EMネットワーク中国の島根支部で、開設当初から指導を受け、協力と援助をいただきながらEMの活動をしています。
 桑の木園は開設から27年になるのですが、障害を持つ親の団体で作られています。基本的には生涯、施設にいてはいけないし、たまたま障害があるだけで施設の中に閉じ込めておいてはいけない。彼らは保護されることを望んでいるのではなく、地域の中で一緒に活躍しながら、自己主張しながら生きていくことを望んでいると思います。
入所施設は当初から50名の枠を広げずに、その中からどんどん地域に出て活躍しています。毎年10パーセントから20パーセントの方が地域に出ています。


 せっかく働くのであれば街で活躍したい、それから社会の役に立ちたいということで、EMのいろいろな活動をしています。その中で一番は2000羽くらいの鶏を飼っています。自然有性卵でとても身体にいい自然食ということで鶏を飼っています。全体で2,000 羽くらい飼っています。餌も配合飼料を使わないで、添加物のない自家配合の餌を作るように当初からしています。
 私たちの隣の浜田市は小さな5万人ちょっとの市で、そこの給食センターが生ゴミを毎日500 キロぐらい可燃物処理場で焼却をしていました。その生ゴミを桑の木園が引き取って、EMで漬け込んで鶏の餌にしたいということで始めました。もうその活動も3年続いています。


 月曜日から金曜日の8時ごろ給食センターに残滓を取りに行って、夕方5時くらいまで粉砕をしてEMと混ぜ合わせ漬け込みます。


 1週間くらい漬け込みます。鶏の餌は残滓をEMで付け込んだものとトウモロコシと魚粉とカキ殻を混ぜ合わせて作っています。  
 生ゴミを餌に混ぜていなかった以前は、2,000 羽飼うのに年間850 万円くらいの餌代がかかっていました。生ゴミを餌に半分くらい入れることで、500 万円くらいに削減できました。浜田市から生ゴミ処理代として1キロ30円でいただいています。1日500 キロの生ゴミを処理していますので、1万5千円くらいになります。


 以前は、給食センターの生ゴミにスプーンや牛乳パック等混ざっていました。給食センターの所長が各学校に話に回って、各小中学校の生徒が桑の木園の生ゴミリサイクルを知ったことによって、生ゴミに物が混ざらなくなりました。
 小中学生の生徒がリサイクルの認識を持ってくれて良かったと感じています。


 廃油の石鹸を作っています。廃油石鹸は養鶏よりも前から始めているのですが、地域から出る天ぷら油を水酸化ナトリウムと化合させて石鹸を作っています。油を回収して来た時点で鹸化する前に、EMを混ぜ込みます。酸化した油と水酸化ナトリウムを混ぜ合わせて石鹸を作ると黄色い石鹸が出来るのですが、EMを入れると酸化が随分抑えられているなと感じています。できた石鹸を大量の塩水で高温にして洗っています。桑の木園が油を引き取って、給食センターは廃油石鹸を買い取って厨房の床を磨き、食器等の食器洗浄機で洗えない部分を洗っています。


 EMボカシ作りをしています。米ヌカと一緒に牛乳屋から頂いたドリップした後のコーヒーかすを機械の中に入れています。悪臭をコーヒーかすが取ってくれるそうで、それで米ヌカと一緒に入れています。これは1キロ250 円ぐらいで、浜田市に配付しています。普段の月に100 キロぐらいは注文いただきますし3、4、5月は月に600 キロぐらい注文があります。


 EMボカシを乾燥させているところです。長さ40メートルのビニールハウスを作って、下をコンクリートにしています。最初はビニールを引いて乾かしていたのですが乾きが悪かったので、下をコンクリートで固めて、乾燥させています。


 石鹸工場の廃水溝に米のとぎ汁EM発酵液を流しています。








 石鹸工場排水処理槽は、槽を追うごとに最近はきれいになっています。桑の木園は、大変地域の方々にお世話になっています。地域の方々に環境浄化という形で恩返しができたらなと思っています。

鹿島:
  大石さんからは、給食センターの生ゴミ等の再利用を話して頂きました。  
滝沢さんは以前は犬山作業所という既存の作業所にいて、そこからスマイルに独立した経緯を話していただきます。

滝澤:
 水質浄化や学校教育、あとボランティアの方と一緒に畑を耕し子どもや仲間にとって非常に健康的にいいですし、いろいろな人と出会える機会も増えることから保護者と一緒にスマイルという施設を立ち上げました。

鹿島:
 立ち上げたとはいうものの、経営状態は大変だったと思います。ところが、園生や滝澤さんはすばらしい笑顔で活動をされていますが、その理由を話して頂けますか。

滝澤:
 EMの活動は、ボランティアの人に触れ合える喜びと誰かの役に立てる喜びが非常に大きいのではないかなと思います。 

鹿島:
  滝澤さんの発表は彼らを通して大きいものを教えられる、というのを側にいて実感させられました。  今度は大嶺先生ですが、養鶏のスライドがありましたけれど、そういう作業を通して園生さんたちが何か変わっていったことだとか、どうぞお伝えください。

大嶺:
 取り上げれば沢山ありますけれども、まず私どもの施設は全て訓練の一環で行っています。例えば養鶏にしても、一つひとつの巣箱から卵を取って、しかもタマゴを一個一個パックに入れていく。これは非常に頭を使い神経も使います。また、作業所にはいっぱいEMを撒いて作業環境を非常にクリーンに保っています。動物と自然に触れ合いながら、動物からセラピー効果を得ています。リラックスした気持ちで作業が出来るものですから、感情の表現あるいは意思の表現が出来ない方々でも、つい自然に「大きいのがあった」とか「嬉しい」というような表情が出てきます。
 近くの土木工場に行きまして、お金を寄付して頂いているのですが、受け取りに行くことによって、当初は「ありがとう」という言葉が出ませんでした。何度か通っているうちに感謝の意を込めて「ありがとう」と、ごく自然に言えるようになって来ました。上質なEMタマゴを近隣の市町村、あるいは保育所関係に売りに持っていく。これが非常に地域と係わっています。幼稚園生あるいは小学生と係わることによって、純粋な気持ちで接する。そうすることによって、地域に出る喜びを感じている。売るだけではなく、売る喜び、もらう喜び、そういうのも感じ取っています。そうして素直に、「ありがとうございます」あるいは「ありがとう」と言うことができ、言えない利用者は笑顔で返しています。なかなか普通家庭では外に出たがりません。
 家庭で出来ないことを我々が補佐してあげようとそういう観点に立って、いろいろな事に取り組んでいます。ですから、作業の収益金は微々たるものですが、施設のバックアップで3年もしくは5年に1回くらい、県外の社会見学も行っています。今年も飛騨高山に行く予定にしています。沖縄はご存じのとおり、四季の感覚がありません。年中青々として紅葉が見られないです。県外に出て初めて四季の移り変わり、その素晴らしさを体感出来るのです。努めていろいろな経験をさせてあげようということで、職員と利用者の皆さんとともに心を一つにしてがんばっているところです。
 また、施設から地域の発進源になりたいということで「癒しの風をグリーンホームから」という一つの標語も掲げて、がんばっているところでございます。

鹿島:
 ボカシネットワークは、EMを製造する企業、また、セラミックスを製造する企業から多大な支援を受けています。
大石さんが発表されましたように生活自立の方向に持っていく、そういう支援だと思っています。皆さんから多くの支援を受けながら、大石さんの桑の木園ではそうやって職業自立は出来てはいないけれど、生活自立が出来ています。その辺が形になっているというのが、とても模範となるすばらしい形だと思いますし、また大嶺さんと滝澤さんの発表の中でも、それぞれの仲間たちの中に自立意識というのが十分に出てきている。それを感じ取ることが出来て、これは支援して下さる企業の皆さんに胸を張って報告できるのではないかなと思っています。
 また、この場を借りて支援して下さった企業の皆さんにお礼を申し上げます。
 会場にいらっしゃる皆さんの中にも、それぞれ施設の作業所から代表で来られている方もおられると思いますが何か質問、ご意見がありましたら少し時間がありますので受けたいと思います。

質問者1:
 私は東京の府中市のひまわり園という知的障害者の施設に、月一回ボランティアでスポーツ指導に行っている者です。そこで是非EMボカシ作りをしたいと思いまして、施設の先生方も話に乗ってくれたのですが、EMボカシ作りの場所がどの程度必要なのかわからなくて、千葉県の施設の先生の加藤先生に聞きましたら「十坪ほどあれば大丈夫ですよ」と教えてもらいました。
 その十坪というのが施設の中で取れなくて、それで今停頓したままになっているのですが実際にEMボカシ作りをするのに最低限、十坪くらいが必要なのか教えていただけたらと思います。

鹿島:
 その件について、滝澤さんどうですか。

滝澤:
 私どももあまり良い環境でないところでEMボカシを作っていまして、作業場所は車の車庫を改造したようなところです。何人でEMボカシ作りをするかによって、場所が決まってくると思います。少人数であれば六畳一間でも十分作業は出来るのですが、EMボカシを保管しておく場所もある程度確保しなければいけないと思います。
うちの施設で、月に300 キロぐらいEMボカシを作りますが、それで大体十畳ぐらいあれば大丈夫かなと思います。あとは作業の人数次第です。

質問者:
 その施設は現在、食パンを作ったりクッキーを作ったりしています。施設がちょっと狭いので、駐車場にテントを張ってEMボカシ作りが出来ないかと考えています。

鹿島:
 関東は、関東ボカシネットワークの支部がきちんと組織化されていますので、そちらの方に相談をして場所というより、指導員の方とか、担当される方の意識が変われば狭いところでも出来るボカシ作りというのはありますし、いろいろとアドバイスをいただければよろしいかと思います。

鹿島:
 最後に一言ずつお三方にお話していただきたいと思います。それでは大嶺先生の方から、何かメッセージとしてお願いします。


大嶺:

 私どもの施設では70名の入所者がいます。常に彼らの健康を考えています。そして、将来的には社会復帰、自立と非常に大きな目標も掲げています。EMボカシ作りは比較的簡単で、手で触って肌触りがいいものですから、皆さん喜んで参加しています。EMの作業に自発的に参加することによって、リハビリあるいは社会奉仕にも繋がっている。EMの作業はいろいろなメリットがあります。作業を取り組みながら彼らの生活向上を目指して、がんばっていきたいと考えています。

鹿島:
  大石さん、お願いします。 

大石:
 皆が施設を巣立っていって、地域に出て彼ららしく本当にいきいきと精一杯人生を送ってくれたらいいなと思います。その中で、お世話になること、こちらがお返し出来ること、きちんとわきまえながら今の活動を続けられたらいいなあと考えています。

鹿島:
  滝澤さん、お願いします。

滝澤:
 この活動でEMボカシ作りをずっとやってきたのですが、地域の中でEMの活動をよく理解している方が結構いるなと感じました。そういう人たちをどんどん施設の中で味方に付けて、一生懸命、共にやっていくことが出来れば、いろいろな可能性がEMの活動の中には秘めているなあと思いました。他の施設でも、単なるEMボカシ工場にならずにいろいろな所へ、いろんな人と出会えるような活動をやっていただけると嬉しいです。

鹿島:
 EMボカシ作りから始まった施設、作業所へのEM活用ですが仲間たちが地域の中で必要とされる存在になってきた。ボランティアされる側からボランティアを出来る立場になってきた事は、本当に大きく評価していただけるのではないかと思うのです。参加された皆様には私からの提言なのですが、福祉分科会を通してどこに視点をおいて、福祉の存在理由、存在価値、作業所、施設を見て行くかというところを課題にしていただければありがたいと思います。