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ゴルフ場分科会
EMフェスタ2001
専門分科会
『ゴルフ場経営におけるEM技術活用の事例』


コーディネーター
岡  正典 (株)イーエム研究機構 名古屋事務所

パネリスト

菅原秀樹 霞ヶ浦出島ゴルフ倶楽部
当山清博 本部グリーンパークホテル&ゴルフ場
山田修 小名浜カントリー倶楽部
2001.11.17



 本日司会をさせていただきますイーエム研究機構名古屋事務所の岡正典と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 こういう顔の見える部屋での集まりでございますので、テーマに興味のある方ばかりお集まりいただいてると思いますので、あまり四角四面の進行ということではなしに、随時いろんな話題を質問しながら、リラックスした形で進めていけたらと思います。
 本日お三方、パネラーの方にご出席頂いておりますけれども、聞いていらっしゃる皆さんも、是非聞きたい点もおありかと思います。話を進めていく中で、どしどし参加していただけるようなかたちを作っていきたいと思いますので、ご協力のほどお願いいたします。
 EMというテーマのこの大きなイベントの中で、「ゴルフ場」とちょっと不思議に思う方もいらっしゃるかも知れませんが、実はEMとゴルフ場の縁というのは古いものでして、最近非常に注目を浴びている分野であります。  
 一つは今、ゴルフ場の経営というのは非常に厳しい状況にございます。その中で、EMというのは昔から「ローコスト、ハイクオリティ、持続可能な安全で快適な技術である」と世にアピールしてまいりました。
 この非常に経営環境の厳しい時代の中で、ゴルフ場経営にEMまたはEM技術というのが本当に使える技術かどうか。それにつきまして、今日はゴルフ場の経営者の方、グリーンキーパーの方、それぞれの立場で、つまりゴルフ場の当事者の方がEMを使ってみてどうだったか。どういう可能性があるか。また、どういう問題があるか。ちょっと専門的な話にも入るかと思いますけれど、できるだけ分かりやすく、ポイントを押さえて、ご紹介していけたらと思っております。
 では、時間ももったいないですから本題の方に入らせていただきたいと思います。最初に沖縄の本部グリーンパークホテル&ゴルフ場の支配人をされております、当山清博さんからご紹介をしていきたいと思います。
 当山さんは沖縄のご出身で、EMの開発・発祥の地、いわゆる本拠地でもあるわけですけれども、よくエコピュアですとかTV、いろんなところで本部グリーンパークゴルフ場というのは取り上げられておりまして、無農薬でゴルフ場管理をやっておられるとか。農業での無農薬というのは、今は一昔前のようにあまり騒がれなくなりましたけれども、ゴルフ場で無農薬というのはやはりとても難しいことなんでしょうね。しかも今年でもう7年目になるとか。

当山:
 はい、そうでございます。

司会:
 大変なご苦労があったと思いますけれども、その辺のお話から皆さんにしていただけますでしょうか。

当山:
 私とEMの出会いと言いますのは、もう7年ほど前になります。
 特に私どもホテルとゴルフ場を併設した施設では、どうしても観光、観光はお客さまの安全が第一でなければいけないのとと同時に、私たちの施設周辺にある川や海をどう観光と結びつけていくか。
 環境を良くし、そして人に優しいというのはどういう方法で施設作りをした方がいいのか。そういう意味からEMに取り組み始めました。
 当初、私はEMというのは何にでも効くものだろうと思いまして、いろいろやって来ましたけれども、やっているうちにEMというのがどういうものかということがよく分かりまして、苦労の末、完全無農薬ゴルフ場をやっております。ただし、無農薬にするのもいろいろと問題があります。その問題点を当初から知っていれば、より早く商業ベースに乗れるのではなかろうかと思います。
 今はEMの持つ効果というのが非常によく理解出来ましたので、スムーズなコース管理、草花の管理、そしてトイレ・レストラン、各調理場の排水など、様々なところでEMを活用しております。また、汚れていた池を浄化しましたところ、そこには今絶滅が危惧されているメダカが生育できるようになっておりますので、総合的な環境が良くなってきていると言えるのではなかろうかと思います。
 一番喜んでおりますのは、今まで農薬を使っていた職員たちであります。風が吹けば反対側に回らなければいけない。反対側に風が吹けば、また反対に回らなければならない。非常に危険度の高い農薬使用でありましたけれども、今は風が吹こうと雨が降ろうと、自分も被りながらEMを散布をしている状況でございます。
 これからスライド等で説明していきますが、こういうかたちでEMと出会い、これまでの成果やこれからの課題、また改善すべき点等々、皆さんにご紹介をしていきたいと思います。
 私たちの町は沖縄本島北部の本部半島と呼ばれる位置にありまして、その一帯は国頭マージという赤土が広がっている地域であります。この赤土は粘土質なものですから排水性が悪く、また乾燥が続くと石のように固くなる最悪の性質を持つ土壌であります。こういう現状の改善と周辺環境に配慮したゴルフ場の経営をしようという思いから、無農薬にして7年目になるという状況であります。
 先程もお話をしましたとおり、導入のキッカケはやはり身体に良い、環境に良いということであります。近くの川や海を浄化できて、そこに生き物を蘇らせるということであれば、観光と結びつけることが出来るということであります。
 平成11年度からイーエム研究機構指導の下、コース池の浄化やグリーンの病害防除の試験を進めてまいりました。コウライ芝に来るいろいろな病害の問題、土壌の活性化の問題等、そしてEMというのは雑草も育てるし、虫も育てる。その代わり土壌も作りあげるということから、このような浄化、グリーンの病害防除の試験を進めてまいりました。
 今回の試験区としましては、当コースの中で状態が悪く、ほぼ同じ土壌条件である2番ホールと3番ホール、そして6番ホールを用いております。2番ホールはEM処理区、EM資材をふんだんに使った処理区であります。3番と6番ホールは対照区として、EM活性液だけを使いました。当ゴルフ場では全コースEMを用いておりますので、ここで言うEM処理区とは、EM活性液はもちろんのこと、EMボカシやEMストチュウ、そしてEM-Xのセラミックス等のEM資材を総合的に用いた処理区であります。
 EMストチュウと言いますのは、食酢とアルコール、その他植物エキスをEMで発酵させたものです。
 EMの使用方法は、EM1号、2号、3号を用いて培養したEM活性液の散布を基本としております。EMボカシU型、つまり農業用ボカシとEM-Xセラミックスパウダーの蘇生型を適宜に利用しております。 


 写真は試験前の2番グリーンの写真です。少し見えにくいようですが、冬場雨の多い時期に見られます「ラージパッジ」という葉腐病が、あちらこちらで発生しております。


 病状がひどい場合は赤茶けて裸地化する場合もあります。また、ところどころに見られている黒い斑点はミミズの糞であります。排水性が悪いためか、雨が降った後によく見られます。
 ミミズというのはEMを使うことによって土壌が非常に良くなったということでありますが、まだまだ土壌の改善、つまり排水性が悪いのではないかと考えております。排水性が良ければ、雨のあとにミミズが地上へ出てくることも無いだろうと。これからの緊急課題であると思います。これからストチュウなどを大いに活用して、防除していくことがこれからの課題であります。
 昨年8月、沖縄県内で非常に大きな被害を出した台風8号通過後は、対象区の3番ホールで「犬の足跡」と呼ばれる枯葉性病害による被害が深刻化しておりました。EM区の2番ホールでも若干の病害が見られましたが、EM資材を多く使っている関係上、他のホールよりも症状が軽いものでした。
 同じく県内に甚大な被害を出しました台風14号の通過後は、台風8号通過のときと同じように、EM資材を十分に活用している2番ホールは健全であったのに対し、対象区の3番ホールや6番ホール、つまりEM活性液だけで土壌作りをしているグリーンでは、病害による色ムラを確認することが出来ました。EM活性液だけではなく、EMボカシやEM-Xセラミックスも用いて土壌作りをすることで、このような効果が出たのではないかと考えております。


  試験開始から1年後の2番ホールでは、冒頭でご紹介しました状態と打って変わり目立った病害もなく、健全な状態になっておりました。このように1年で大きな変化が見られるようになっております。


 比較試験の1年後における芝生の根っこの様子につきましては、土の付いている部分、つまり根圏がEM区の方が長いことが分かりました。EMボカシやEM-Xセラミックスの併用により、土壌が非常に活性化して、土壌中の微生物が芝生の生育に効果を与えたのではないかと考えております。根圏の発達や土壌の改良にはEM活性液の使用だけではなく、EMボカシやEM-Xのセラミックスの併用がより効果的であると思います。それによって病害からの抵抗性向上に繋がっていくと思います。
 実のところ、このようにいいことばかりではなく、ゴルフ場の無農薬管理はかなり難しい点がございます。当グリーンで繁茂している雑草にチドメ草という薬草の一種がありますけれども、薬草の一種といえどもグリーンではやはり雑草に違いないものであります。雑草の進入経路といたしましては地下からの進入が大部分、そして風により種子が飛来して来るということも考えられます。病害虫等の被害によって密度の薄くなったグリーンで発芽、繁殖しているということです。ただ当ゴルフ場では、グリーンを健全育成し、芝生の密度を高くして雑草の進入を防ぐ努力をしているところであります。それにはまずしっかりした土壌作りが大切であるということは言うまでもありません。
 EM資材をフルに活用して、芝生の生育を助け、そして密度を高くすることによって雑草の入る余地を無くすというのが、これからの大きな課題であり、EMの活用方法ではなかろうかと考えております。
 グリーンに雑草が増えてきますと、どうしても人間の手作業だけではコスト高になりまして、最悪の場合、芝の張り替え作業を行う場合があります。先程も申しましたように、芝生の健全育成にはまず土壌からと考えております。芝の張り替え時には、基礎となる土壌作りをEMボカシU型(1kg/_)、そしてEM-Xセラミックスパウダーの蘇生型(10g/_)を使用しております。植えつけた後の状態は非常に良好であります。芝生がイキイキしており雑草も無く、EMボカシとEM-Xセラミックスが非常に土壌の活性化を促しているのではないかと考えております。




 当ゴルフ場には湧水の池がありますが、そこにEM活性液を投入したところ、非常に綺麗で底の見えるような池になりました。皆さんもご承知だと思いますが、国内でも非常に数が減少したメダカ、沖縄ではリュウキュウメダカがおりますけれども、そのメダカを11番ホールの池で繁殖させることに成功しました。本当に底が見えるほど綺麗になっておりまして、「メダカの学校」として地域の子供達の環境教育に役立っております。現在ではおたまじゃくしやヤゴ、県指定天然記念物のイボイモリなど、いろいろな生き物が溢れる水辺になっております。


 私どもはホテルの施設を持っている関係上、建物をどう長く持たすかということでいくつかの取り組みを試みています。ひとつはプールの塗装の中にEM-Xセラミックスパウダーを入れて塗装し、塩素による酸化を軽減するようにしております。また、人体への影響も考慮し、循環ろ過器の中にもEM-Xセラミックスボールを充填しています。
 その効果はまだこれからですが、泳いでみるとかなりの効果は出ているような気がいたします。


 その他、窓枠のアルミサッシのシリコンコーキングへもEM-Xセラミックスパウダーを混入して利用しております。当初、ピンホール現象や乾燥具合がどうなるのかと心配もしましたが、非常に仕上がりは良く、何の問題も出ませんでした。コーキングについては5年で張り替えをしなければいけないのですが、EM-Xセラミックスパウダーを1%混入することで10年も20年も長持ちし、EMの持つ「ローコスト、ハイクオリティー」に繋がっていくのではないかと思い取り組んでいます。


 今年の6月にEM活性液を自動で作る「百倍利器-2」を導入しました。沖縄県内では当社が初めての導入と聞いております。これにより、今まで1000倍から500倍で散水しておりましたものが、200倍から300倍と濃く出来ますので、非常に早い土壌の改良が出来るのではないかと思っております。
 今回のまとめといたしましては、EMを十分に活用することで、ある程度の病害抑制が可能であることが分かりました。更には芝生の根圏育成にも非常に効果的でありました。今後は、新しいEM-Xセラミックスの活用や植物抽出資材、例えば「虫よバイバイ(商品名)」などを活用して、さらなる病害虫の防除、またそれに付随して健全なグリーン育成を進めなければならないということが分かりました。そして芝生の密度増加による雑草対策が今後の課題だと考えております。
 簡単ではございましたけれども、これで私どもの発表を終わらせていただきます。ご静聴大変ありがとうございました。

司会:
 ありがとうございました。  細かい話も含めてざっと伺っただけですが、無農薬でのゴルフ場管理は、かなり大変だったのではないかと思います。今日は本部グリーンパークのグリーンキーパーをしておられる花城博行さんも来ていらっしゃいますので、また後ほどお話をお伺いしたいと思います。
 EM資材を総合的に活用することによって、難しい無農薬ゴルフ場の事例の発表を聞かせていただきました。また同時に、今後の課題も見えてきたということですけれども、EM発祥の地沖縄で、このようなすばらしいゴルフ場がしっかりと根をおろしているということを大変嬉しく思います。
 さて、日本全国北から南まで、いろんなゴルフ場がございます。EMに対して全然知らなかったけれども、何かのきっかけで始めることになったとか、果して使って良いものかどうかと恐る恐る始められる方、色々な距離感でEMに出会われるゴルフ場もいっぱいあると思います。
 そのようなゴルフ場の例として、福島県いわき市にあります小名浜カントリー倶楽部のサブキーパー山田修さんの方からお話を伺いたいと思いますけれども、山田さんはどういった経緯からEMをやられることになったのでしょうか。

山田:
 そうですね、私が住んでいる四倉町というところの小さい河川に、市が率先して浄化を図る運動をやっていたんです。私の家はその川べりを通って帰るわけですが、例年、夏場の蒸し暑い夕方頃帰ると、どうしてもクサくて窓を閉めてしまう。エアコンは私自身あまり好きでないので使わないんですけれども、浜辺を通っていざ国道から自宅に帰る角を曲がった途端、自然に窓のスイッチに手が伸びてしまうという状態だったんです。それである時、何か考えごとをしていたのか良く分からないんですけれども、窓を開けたまま通過したわけですよ。そしたら着いてから、「あれっ?」と思ったんです。それで2〜3日、またそのことは忘れていたんですが、またニオイがしない。そういう状態が3度くらい続いたんですよ。それで改めて車を降りて立て看板を見たんですが、『EMによる河川の浄化を行っています』ということで初めてEMを知った。それが私とEMの出会いです。

司会:
 それは昨年のいつぐらいですか?

山田:
 いや、それはだいぶ前ですね。それでうちのゴルフ場の会員さんで、その四倉の河川浄化に係わっていた方がいらして、小名浜のゴルフ場は確かに良いと。だけど夏場の散水時期になると、なんでこんなにクサイんだと。そういうふうな苦情が出ていたんです。それをその四倉の会員さんが、じゃあEMをちょっとやってみないか、ということでうちの支配人に話を持ち込んだらしいんです。それがNPO法人地球環境・共生ネットワークの華山さんに伝わって、取りあえず1年試験的にやってみようという形で入ったわけです。


 西の3番コースに観賞用の池があります。水は井亀池という25万トン位の別の池から汲み上げて使っているわけですが今までは白く青くではなくて、何と言うか白黒く、グリーン系に近い濁りがあったんです。それがEMを使ってから半年、今年の夏あたりからほとんど濁りのない綺麗な水になりました。

司会:
 それはもとの25万トンの池の水が汚れていたということですか?

山田:
 そうですね。夏場になると我々の手はコース管理の方に向いてしまうので、そういう労力の面で指導員の方に迷惑をかけた面もありますけれども、まあとりあえず水は綺麗になったと。だから私たちがEMをそれほど信用していたわけではないんです。効くのか効かないのか分からないけれどもやってみようと。でも何からやっていいのか分からない。だからとりあえずEMを使ってみようか、ということで始まったのが2000年の1月か、前年の12月か。正確に言うと99年12月頃ですね。ちょうど1年とちょっと過ぎたくらいです。これが水源地の池の脇というか端の部分に葦の生えた部分に、EM活性液を米のとぎ汁でさらに培養して、あの当時150L注入しました。

司会:
 クラブハウスの食堂などで出来た米のとぎ汁?

山田:
 そうです。それを取ってもらいまして、花用の温室がありますので、そこである程度培養して散布しています。最初は始まったばかりなので、また冬場でもあるし、それほど管理の方にも手はいらないので、とりあえず5〜6人も出してやる大々的な作業になっています。




 今年の3月、指導員さんの方から四倉川で使ったタンクをもらいまして、池の水源地、ゴルフ練習場の下にあるんですが、そこに培養液を作りまして、それがある程度熟成したところでポンプアップして回りに散布してます。.jpg


そこが綺麗になってきたら、うっすらと魚の影が見えるんですよ。非常に情けない話なんですが、魚がいるかどうかすら分からないような状態だったんです。魚が跳ねない限り「あっ、いるな」っていうのが分からないほど濁っていました。それが6ヵ月から7ヵ月で鯉やブラックバスが泳いでいる。ブルーギルがいる。それからタニシが圧倒的に増えた。そういう状態になっています。それで上から見て、確かに底が見えるようになった。いや、底が見えてガッカリしたのは浅かったことですよね。非常に浅い。ビックリしました。そして不法投機物がいっぱい捨てられていることに更にビックリしました。

司会:
 この水はEMの処理前からコースに撒かれていたもので、それで全体にニオイが出たり藻が生えたりしたらしいですね。それは改善されましたか?

山田:
 改善されました。私の方は今のところ、最初にも言ったように、今回出席するにあたって、「私はまだEMを100%は信用していませんと発表しますよ」ということは言っていたんです。「それでもいいですよ」というから出てきたんですが、ゴルフ場の経営を目的とした場合、100%EMだけに頼ることは出来ないんです。通常管理もやっていかなければならないですから。しかし通常管理をやってきても、その水のニオイは消えなかったというのは事実です。だけれども今年の夏は水のニオイ、それから透明度、それらがはるかに改良された。そういう効果が出ています。それによって、ライグラスの夏場の散水による苔藻の発生による溶け込みとか、そういうものが緩和されたということは事実です。もちろん農薬が削減出来る化学肥料が削減出来るという形が私も望んでいるところなんですが、今のところはとりあえずは水の浄化だけでEMを使わせてもらっています。

司会:
 そういう恐る恐る使ってみて、副次的な結果としていい結果が得られたという感じですね。でも何か問題はなかったですか?

山田:
 本部グリーンパークさんが言ったように、ミミズの発生が多くなりました。私たちのゴルフ場も25年を迎えて、出来上がった時に早くオープンしたいがために客土を入れるのを怠った例もあるんですよ。それでもグリーンの中は殺虫剤なり殺菌剤なり、ある程度通常管理は行っていますので、ミミズの出も少ないんですが、殺虫剤の行き届かないアプローチ周り、そこにミミズの発生が今年は目立っていました。それは土の活性化が出来たということなんでしょうけれども、営業的に見ると良くないと上の方からのお叱りもあります。

司会:
 つまり菅原さんご自身としては100%の信用にまでは至ってないけれど、そこら辺の問題も踏まえて、将来性というか、可能性としては段階で手応えはおありですか?

山田:
 そうですね。将来的には期待できそうだなという予感はあります。だけれども現状のゴルフ場でEMを使おうと思った場合、「効くか効かないか分からないけれど使ってください」というのではゴルフ場は使えないと思うんです。ですからある程度ゴルフ場用に研究されて、なおかつ商品化されたEMというものを出していただけると使う可能性は大きいと思います。

司会:
 そうですね。いわゆるゴルフ場というビジネスの中で使える資材か、使える技術かというのは、やはり安定化された技術や資材として確立出来るかというのが重要だということですね。

山田:
 そうですね。それが一番我々にも使いやすいし、予算的にも立てやすい。EMを使えばこれだけの農薬が減少できて、そしてこれだけ利益が上がりますよ、というような形になった方が一番いいんじゃないかと思います。

司会:
 そうですね。ありがとうございました。
 次に発表していただきます茨城県の霞ヶ浦出島ゴルフクラブの代表取締役でおられる菅原秀樹さんはEM歴も長く、ご自身もEM生ゴミの堆肥化など、色々な場面でチャレンジされておられるとのことですが、まずは菅原さんご自身がEMと出会われたときのお話からしていただけますでしょうか。

菅原:
 私が最初にEMに出会いましたのは、ちょうど平成8年の頃だったと思うんですが、ある県のゴルフ場の下流に農薬が流れ込みまして、養殖業に被害が出たということが全国的に広まりまして、かなり「ゴルフ場はけしからん!」と叩かれた時期がありました。その時に、たまたま本屋をぷらぷら歩いていましたら、比嘉先生の『地球を救う大革命』という本が目に入りまして、それを一読しましたところ、大変すばらしいことが書いてあるので、「これはもしかしたらゴルフ場に応用できるのではないか」ということを考えまして、そこからスタートしたワケです。
 私どものゴルフ場は霞ヶ浦のほとりにございまして、大変水質管理が厳しいところです。




 27ホールの林間コースですけれども、水管理に大変神経を使わないといけないということで、まず浄化槽の水質管理から入りました。  霞ヶ浦に放流する茨城県の水質基準は、特にリンの値ですけれども、4mg/rの規制なんです。ところが、私どもの霞ヶ浦町の場合はすぐ裏に霞ヶ浦が控えておりますので、ここは2mg/r以下が放流基準となっております。まずこの数値をEM処理でクリア出来るか、ということがまず一点。
 それから浄化槽で処理された水を芝生に散布出来るか。そしてこれで何か効果が出ないかというのがもう一点。
 さらにEMを使って剪定芝を堆肥化できないかという3点を試みました。
 うちの浄化槽は日流入量50t。一日大体300人くらいのお客様が来ますから、それらの人たちの汚水処理が出来る容量です。長時間接触曝気方式の浄化槽になっております。
 使用資材としてはEM2号、3号、4号をブレンドして培養したEM活性液1000rを、最初の頃は月1回のペースで流量調整槽に500r、汚泥濃縮槽に250r、逆洗ポンプ槽に250rを入れておりました。現在は週1回、流量調整槽に200r入れております。農業用1トンタンクの周りを断熱材と木枠で囲みまして、パネルヒーターを入れてEM活性液を作っています。
 これは大変興味深いデータなんですが、平成9年5月27日と書いてあるところがEM処理を始めた日なんです。それ以前というのは、EMを使わずに浄化槽の管理をしていました。これは窒素の値なんですが、15mg/r以下が放流基準になっています。実は5月27日以前に、つまりEMを使わない普通の浄化槽管理をしていた時期に、放流基準をクリア出来てなかったという事実がありました。ところが5月27日以降、EMだけでやるようになってからは、窒素の値がどんどん下がってまいりました。


 問題のリンなんですが、これもEM使用以前は水戸市内の基準もクリア出来ないほど値が高かった時がありました。浄化槽の装置自体に問題があったということなんですけれども、5月27日以降に数回上がっています。この時、実はEMを使い始めてから初めての試練が来ておりまして、最初からEMだけでやろうという信念でやっておりますから、当然脱リン剤も使わずにやっていました。しかし、思うようにリンの値が下がらないばかりか、運の悪いことに県の水質検査に掛かってしまいました。私どもは「自然環境のためにEMで処理しています」と言ったんですが、「EMでリンが下がるはずが無い」と一蹴されまして、3か月の間にリンの値を下げるように命じられました。その間なんとか下がるんじゃないかと期待していたのですが、結局ダメでして、このまま行くと営業停止だと脅かされていたものですから、仕方なく脱リン剤を入れて基準値をクリアするところまで下げました。それから県に報告をしまして、脱リン剤の使用をやめたんです。ところがそのあと不思議なことに、EMだけで基準値2mg/rをクリアしている。そしてそれが現在にも至っているというのが事実です。


 そういうことで、浄化槽での試験結果は処理水の水質向上と、それから凝集剤の無使用でリンの基準をクリアすることが出来たということです。あと悪臭がまったく無くなったというのは、EMを使っている方だったら常識だと思うんですが、やはり浄化槽の上に立ってニオイがしないというのは皆さんビックリするようです。我々は当然だと思うのですが、浄化槽の中に入ってもまったく悪臭はしません。これはEMの効果だと思います。
 一応浄化槽の水質が安定したということで、次に取り組んだのが中水利用です。管理棟前にある試験グリーンを使いまして、EM処理水にどのようなが効果があるのかということを試験しました。
 浄化槽の処理水にEM活性液を1000倍になるように希釈して、その水200rを10日に1回の割合で撒きました。試験グリーンの真ん中にロープを張って、対象区とEM区の二つに分けて実験しました。対照区は井戸水の散水を行いました。芝の種類はベント芝です。散布前の両処理区の根の状態を調べたのですが、特段変化はなく、同じような感じの状態でした。
 始めて2か月後の根の様子については、パッと見た感じ根の密集度が違うというのが分かりました。根の長さはそんなに変わってないんですけれども、根の密集度が違いました。それから表面の、我々はサッチ層と言っていますけれど、EM区の方が薄くなっていることが分かりました。


 写真は始めて10か月目くらいです。ハッキリと根の密集度が違うのがお分かりいただけるかと思います。
 科学的にアプローチでどうか、ということでこれは大変興味深かったんですけれども、微生物層がどれくらい変化したかがグラフでお分かりいただけると思います。サンドグリーンは基本的に微生物が定着しにくい層なんですけれども、それでもこれだけの結果が出てくるというのが大変興味深かったことです。


 試験結果がこのように出まして、先程も言いましたように、根の発育状況において密度が濃く、サッチ層が薄いということ。これは病気になりづらいという一つの指標にもなります。しかし問題点は当然ありまして、120日目ぐらいにEM区にブラウンパッチが発生しまして、この時の発生原因が要するに肥料分を全くあげていなかったことなんです。EMの浄化槽で処理した水をEM活性液と一緒に散布するだけですので、肥料分がまったく無かったというのがブラウンパッチ発生の原因ではないかと考えています。


 あと、浄化槽から出る汚泥の利用についてですが、汚泥というのは通常産業廃棄物ですので、業者にお金を払って引き取ってもらっているんです。これは我々の浄化槽で年に約2〜3回やらなければいけなかったものですから、悪臭がしない汚泥なのでこれを剪定芝と混ぜて使えないだろうか、ということで実験をすることにしました。


 このように芝の土手を作りまして、その中に汲み取ってもらった汚泥を入れました。通常でしたらもの凄くクサイと思うんですけれど、まったくニオイしないんです。この裏が実はホールですから、普通ならクサくてとてもじゃないけれども皆さんから苦情が来ることもまったくありません。この汚泥には堆肥の発酵促進効果もあるようです。

司会:
 これでどのくらいの日数が掛かりますか。

菅原:
 大体1か月くらいで出来ちゃいますね。夏場でしたら本当に早く発酵します。実は我々は農園もやっておりますので、そこにこの汚泥ミックス芝生堆肥を使っています。




 梨畑などはほとんど堆肥の中に木が植わっているような感じの状態なので、とても甘い梨が、もちろん無農薬ですけれどもクラブハウスでお土産として売ったりしています。大変好評でして皆さんよく買っていっていかれます。


 食堂から出る生ゴミもEM処理しています。食堂で出る生ゴミを脱水機で処理しまして、水を抜いたものにEMボカシを入れて一次処理します。次に農業用のタンク中に入れまして、2次発酵させています。これも農園に返しまして堆肥として使っています。


 出来たものはクラブハウスの前で売っているんですけれども、当クラブの人気アイテムになりまして宣伝効果も出ております。




 その他、農園の一部で鶏を100羽ほど平飼いで飼っているのですが、そこに先程の生ゴミをおやつ代わりに与えていまして、1日あたり50〜60個のタマゴが取れます。それがまた非常においしいタマゴなものですから、朝来たお客さんが予約されてすぐに売り切れてしまうという状況です。
 今後我々の課題としては、さらに浄化槽の水質を上げて、クラブハウスの中水利用もやりたいと思っています。それから本コースのグリーンへの中水散布をやりたいんですけれども、設備的な問題がございましてそれが課題として残っています。
 最終的にはコース全面に散水して、我々の目標であります完全無農薬、化学肥料を使用しない管理技術として確立していきたいと考えています。
 EM技術と出会いまして一番何が変わったかと言うと、やはり我々のスタッフの意識の改革もあったかと思います。単にEMを撒くだけではなく、やはりそれに携わる人の気持ちが変化していくというのがこのEMの素晴らしさではないかなというのが、今私が感じている素直な気持ちであります。

司会:
 ありがとうございました。  
菅原さんのお話では、管理棟前の試験からクラブハウス前のパッティンググリーンを使って、通常管理と同じような形でEMを使ってみてどうなのかという1年間のテストが終わりいい成績というか、非常に品質の高いグリーンが維持出来るということです。今度は本格的に本コースでのEM処理水の中水利用を計画していらっしゃるということですね。施設の問題を解決し、是非とも頑張って下さい。発表ありがとうございました。  
 以上のお三方からお話を伺いましたが、時間が余り無いので要点だけにいたしますけれども、それぞれの立場、それぞれのスタンス、それぞれのスピードでEMに取り組まれていると。同時に取り組むということは、色々な問題も次々に出てくるということで、それに対するチャレンジも含まれていらっしゃると思うんですけれども、最初に発表されたEMらしい形でゴルフ場作りを目指されている本部グリーンパークさんのところは、今日はグリーンキーパーの花城さんがいらしてますけれども、実際の作業というのはどうだったのでしょうか。
 かなり暑い地域ですので大変なこともあったと思うんですけれども、その辺のご苦労を教えていただけますか。

花城: 
 
EMの作業に関してはほとんど面倒くさいとか辛いとかそういうことはほとんどありません。むしろ農薬とかの場合には、前のホール三つから四つくらい空いていないと散布が出来ないという厄介な問題があります。お客さんの健康への問題もありますから。でも、EMの場合は一つぐらいでも散布は可能ですので、そういう面ではほとんどないです。

司会:
 EMには健康に関する不安もないですからね。  
 芝の育成ということに関しては、例えばミミズとか、いわゆる自然管理、ゴルフ場というのは人工管理のところが多いわけですけれども、そこら辺で悩まれている部分もあるとお聞きしましたけれど、どうですかその辺は?

花城:そうですね。例えば農家さんはミミズとか出たら喜ばれると思うんですよ。でもゴルフ場の場合、特にグリーンに関してはどうしてもパッティング・クオリティーについてお叱りを受けたりしまして、たいぶこのところ良くなって来てはいますけれども当初はかなり悩んでいました。

司会:
 先程支配人のお話の中で、EMで土壌をどんどん柔らかくしていけば、ミミズが深く入って外に出てこないというお話がありましたね。それを目指しているということですけれども、その傾向は見えてきましたか?

花城:そうですね。EMストチュウにトウガラシを入れてみたり、他の植物抽出液を利用したりしたためか今年はだいぶミミズが地上に出なくなったというのはあります。

司会:
 そうですか。どうもありがとうございました。  
山田さんもキーパーということで、今までのコース管理の方法からEMに切り換えるというよりも、平行してEMをどう使っていくかという提案があったと思うんですけれども。いわゆる化成肥料とか農薬とかは、EMはちょっと違うと思うんですけれども慣行のやり方で、EMをどのようにすれば一番使いやすいだろうとお考えですか?

山田:
 そうですね。まだEMに関してそれほど詳しいデータを持っているわけでもないので。我々は始まって1年目なんですよ。そうするとこれから1年目に水の浄化が出来たからということで、EMをやめるわけにはいかなくなったわけですよ。これから続けていかなくちゃならない。そうすると今まで毎月1回行っていた予防殺菌・殺虫剤をいかに省けるか。そういう事前の管理が「出たとこ勝負」になってもいいのかなと。
 今までは病気を出さないようにと予防をやっていました。だけども今のご時世「そんなお金は無い」と上の方から言われます。だけども病気を出せば怒られます。そうして1か月に1回のところが、2か月に1回に減ったとしても予防的にはやらないといけない。そういうことが事後処理で早期発見・早期治療ということで、事後処理の薬剤だけで済むようになれば、薬剤にかかるコストは下がってきますよね。私らはまだ1年目なので、とりあえずその方法で今年、来年と考えていかないと。
 それとあとは出島さんが言った剪定芝の利用ですか。まあ我々は刈カスと呼んでいるんですが、刈カスの利用というのは、この前出島さんにもお話したとおり、流れ出る液を分析してもらって下さいと。

司会:
 野積みしている時に出てくる水分で、液肥みたいなものですね?

山田:
 そうです。それを分析してもらってください。「良さそうだな」ということになれば、今まで化学肥料を使っていたコストもどんどん下がってくるんじゃないか。そういう考え方によってはなんとかEMを利用出来る方向にも行けるんじゃないか、という感はあります。

司会:
 土壌改良剤としてEM-XセラミックスやEMボカシを使うのは非常に基本的と言いますか、正解だと思うんですけれども、日常管理の中では三社とも水を使ってのEMというのが一番現実的に使われている方法のような気がします。あとは今日お話があった病気の問題とか、芝の育成の問題に対するEMの効果ですね。先程は本部グリーンパークさん、小名浜カントリー倶楽部さんのキーパーさんにお話をお伺いしましたが、本日は出島ゴルフ倶楽部のキーパーをしておられる小神野聡さんもいらしてますので、ちょっとお話を聞かせていただけますか?

小神野
: 
 霞ヶ浦出島ゴルフ倶楽部の小神野と申します。前置きがちょっと長くなりますけれども、EMをやろうと思った前にですね、先程社長も言いましたけれども、いわゆるゴルフ場は農薬漬けだとかなり非難を受けておりまして、それじゃダメだと前々から思っていました。たまたまそういうときにEMに出会って、「それではやってみよう」と入った経緯がありました。
 我がゴルフ場は一応茨城県では良い方のグリーンであると前々からの評判がございまして、ではより一層いいグリーンを作っていこうと、EMを使う前から土壌作りを考えていました。その土壌作りは何かと言うと、やはり微生物がどれだけ定着してくれるか。
 先程数字も出ましたけれども、砂にはほとんど微生物がいないと言われるほど定着が難しい中で、活性炭をはじめとする色々な資材を使いながら良くなってきたという経緯がありますのでどこのコースでもすぐに結果が出るというのはちょっと難しいと思います。
 密度の話が先程出ましたけれども、逆に言うと密度が濃すぎちゃうと今度はグリーンが乾かないで病気の原因になる。パッティング・クオリティも多少変わってくる。芽数自体が自分の考えでは1cm四方で13〜14、そのぐらいが目安と考えています。ですから、逆に作りすぎる場合は施肥量が少なくなっていく。当初私は1_あたり窒素12gでやっていましたが、現在は4.5gでやっています。状況自体は今の方が非常に良いです。根自体がよくなって施肥量が少なくなれば、肥料コストも下がってくる。
 無農薬でやっていると病気に関してはやっぱり出ます。でも出方自体が非常に緩和されます。それは間違いないです。そのことによって例えば先ほど小名浜カントリーの山田さんも言ってましたけれども、例えば通常1000倍で使用する殺菌剤などは、ウチでは2000倍で十分なんです。そういう面ではコストが半分になるわけですから、うまく使っていくと減農薬、あるいは無農薬に近いものが出来ると感じています。

司会:
 さっきサッチ層の写真が出ましたけれど、あれちょっと教えていただけますか?

小神野:
 サッチ層に関しては、やはり微生物にしか分解出来ないんです。あの刈カスが全部バケット(刈カス回収機)の中に入らないで、グリーンの上に散れちゃっているんです。あとは根の残渣ですね。冬と夏に根が切れますので、それがそのまま土中に残る。その分のいわゆるサッチ層と言いますか、非常に湿気を持ったフワフワしたスポンジ状のものなんですがそこで病原菌、いわゆる悪玉菌が発生して病気の原因になるというような状況です。

司会:
 そうしますと、サッチ層が薄くなって根の生育がよくなる。あと病気についても回復が早くなって来る。
 具体的にコスト面で言いますと、どこが削減されるんですか? 小神野 先程も言いましたけれど、薬剤に関しては今の数字だと半分なんですが、実際の感覚でいくと、4分の1くらいになるのではないかと。肥料分に関しては3分の1〜4分の1になるかと思います。

司会:
 ありがとうございました。  
菅原さん、EMが環境に良いということは分かりますけれども、今の時点での感想と言いますか、感触として、ゴルフ場にとってEMはプラスになる技術、資材でしょうか?

菅原:
 私は十分ゴルフ場経営に役に立つ資材だと思っています。ただやり方がまだまだ確立されていないということで、皆さん試行錯誤されながら取り組まれているというのが正直なところだと思いますので、そこら辺をマニュアル化できるような技術に出来れば私は十分多くのゴルフ場が使えるものになると思っています。

司会:
  当山さんはゴルフ場にとってプラスな技術であるというだけではなく、別な面から見れば、EMを使ったゴルフ場は地域社会の環境についてプラスの存在になりうると思いますか?

当山:
 はい。実はEMを使うことにより、無農薬になったということで、牛や山羊などを養っている方々がゴルフ場の中へ餌の草を刈りに来ています。今まで薬漬けのゴルフ場が無農薬になったということで、地域の中でと言いますか地域とともに地域の皆さんに還元できているのではないかと考えています。
 あと、池からオーバーフローした水が川や海に流れているのですが、そこにはたくさんの生き物が棲むようになっていて「あの水路の水はよくなったな」という声も聞かれております。
 これからの課題は、EMを使っているゴルフ場が本当に商業ベースに乗っていけるかどうか。それが今後の大きな課題でしょうね。ということでイーエム研究機構さんにも是非そういう時には、EM活性液もしくは別のEMの資材を使えば『このような効果が出るよ』という技術面の指導がもっとあれば、他にも波及効果が出ていくのではないかと考えております。確か私ども農薬を使っている時には200万円ぐらいの農薬代を出しておりましたけれどもEMは40万円程度でしかも大いに環境作りに貢献をしているという意味については、EMの持つ「ローコスト、ハイクオリティ」が実現されているのではなかろうかと考えております。

司会:
 ありがとうございました。 実はこのEMフェスタに先立ちまして、今年の秋に今回ご出席いただきました本部グリーンパークさん、小名浜カントリーさん、出島ゴルフさんの三社でゴルフ場研究会という勉強会を立ち上げております。その活動の延長として今回の分科会があったわけですけれども、この間は出島さんでやって今回は沖縄。それで来年の春には新しい仲間も募りまして是非小名浜さんでこの勉強会を開きたいと思います。興味のある関係者の方々は、私の方までご連絡いただければと思います。  
山田さん、まだ初心者ということで色々と問題もあるとは思いますけれども、川の浄化もありますし今後も頑張っていただけますよね?

山田:
 いや、もちろんやめるわけにはいかないですよ。

司会:
 お時間が過ぎて、なかなか皆さんのご質問を受けられないんですけれども、どなたかゴルフ場のプレイヤーとして「こんなゴルフ場だったらイイな」というご意見を聞かせていただければと思うんですけれども。

質問者1:
 私は栃木県の足利から来ました中庭と申します。
 私もゴルフを楽しむ一人なんですが、ゴルフ場へ行く楽しみの一つにグリーンがどんなグリーンかというのが一番楽しみなわけですね。このグリーンの管理は大変だと思いますけれども、今の話を聞きますと非常にすばらしいグリーンだと皆さん方おっしゃってますけれども、実際にプレイヤーの皆さんがどんな反応をされているのか、それから沢山の生き物まで出てくるという話。しかも小名浜カントリーさんの場合は、1年間という短い期間でそういう現象が出ているという素晴らしい話を聞かせていただきました。こういった事例を我々の地域にもどんどん普及出来ればいいなと思っていますしそれには他の地域、一般の会場でこういう説明会が出来る機会を、今後どんなスケジュールで考えられているのか。そこをちょっとお聞きできればと思います。よろしくお願いします。

司会:
 他のお客さんの反応ということなんですけれども、どなたかそういう声があれば、ちょっと聞かせていただけませんか?

当山:
 はい。確かにEMをよくご存じの方の反応はグリーン状態が多少悪くても理解してくれますが、グリーンだけでゴルフを楽しみに来ているお客様からは、かなりのクレームがございます。『なんでグリーン状態が悪いんだ』と。ゴルフ場はグリーンフィー(グリーン使用料)というだけ、お金を取ってやっているわけです。その辺から考えると、まだまだこれからの研究課題があるのかな、というのが現実です。ですから小さい内に雑草を取って、そこに密度の高い芝生を作りはじめる。そして病気や雑草が流行ったら、早期発見・早期対策で対応するという考え方で進めていく。やがては芝の密度が高くなり、土壌がちゃんと出来れば、農薬を使っているゴルフ場にも負けないグリーン作りが出来るんではないかという気はしますけれども、やっぱり比較されるとちょっと弱いというところはあります。よろしいでしょうか。

司会:
 情報の発信ということなんですけれども、実は先日東北3県の支配人会議というのがありました。そこに私どもの方からお願いしまして、ゴルフ場研究会として出島ゴルフの菅原社長さんに出向いてもらいました。
 東北の支配人の方にEMゴルフ場の話をしてもらいまして、非常に興味を示されたらしく東北も色々ボランティアの方たちが盛んに活動されていますので、来年あたり益々盛り上がるのではないかと思います。これからも一応ゴルフ場研究会、今仮の名前で「オールインワン」という名前を付けましたけれども、皆一つになってという意味でホールインワンではなく「オールインワン」という仮称を付けております。その事務局はEM研究機構名古屋事務所に置きまして、またご希望があればそういう形でのゴルフ場の当事者による講演とか、情報発信をどんどんしていきたいと思います。
 すみません時間になりましてあと一つだけ、会場から質問があれば。はい、どうぞ。

質問者2: 
 先程の方と同じように、私もゴルフをプレーする立場からちょっと質問させていただきたいんですが、私も地元の人間でございまして、グリーンパークゴルフ場では、ずっとキーパーや支配人のご苦労も目の当たりに見ております。
EMでゴルフ場のグリーンを商業ベースに乗せるのは、これは至難の技だというふうに私の側から見ても感じております。EMを使うことで環境に優しいし、人間にも優しいし、またプレーヤー側からも大変素晴らしいところもあります。しかしながら、実際ただゴルフだけを考えますと、今ゴルフの世界選手権が御殿場で行われておりますが、ああいうふうな素晴らしいグリーンを作るまで出来るとお考えでしょうか。出島ゴルフはチャンピオンコースだと聞いておりますが、そのような感触は持っておられるんでしょうか。

司会:
 どこまで目指せるかということですね?

質問者2:
 ですから、今農薬でもってほとんどのゴルフ場が管理をしているわけですね。特に我々沖縄からしますと、県内のほとんどがコウライ芝を使っていて、県外へゴルフに行くとベント芝でやるのを楽しみにプレイするわけです。球を打つとピシャとボールが止まりますし、そしてパターを打つと早いということでコウライ芝よりもずっと高速なグリーンなんですね、ベントの方が。ああいう素晴らしいグリーンを大会でも、例えば日本オープンだとか世界選手権が行われるようなグリーンまで仕上げられる感じをお持ちかどうか。またそこまで極めてやっていけるんだというお気持ちがあるのかどうか、ちょっと聞かせていただきたいと思います。

司会:
  菅原さんお願いいたします。

菅原:
 はい。結論から先に言いますと、もちろん目指しています。ただ、その技術をどう高めていくかは今後の課題なんですけれども、EMの持っている力を引き出していけば出来るんではないかなと思います。
 無農薬で管理している本部グリーンパークさんが本当に苦労されているのがよく分かります。しかし今のところ、我々はそこまでは出来ないのが現状ですので、やれるところからやろうというのが基本的なスタンスです。ですから、EMを使いながら少しずつ薬剤の量を減らしていく。やはりグリーンだったら殺菌剤、殺虫剤、あるいは除草剤の三つだと思うんですね。その頻度をどれだけ下げていけるか。当然薬剤を打てば菌が死ぬわけですから、その後にEMを打って土壌回復を高めるとかですね、そういった使い方を極めていくことで全体的な農薬の量は減っていくのではないか。これはたぶんキーパーの小神野も同じ考えだと思うんですが、行き着くところがもしかしたら完全無農薬かも知れませんし、それは現在取り組んでいるところですので、結果が徐々に出てくると思います。

司会:
 根の張りとかを見ますと、質的なものの可能性は十分感じるんですけれども、コース全体での管理運営技術というのはまだまだこれから、今は積み重ねている途中ですけど、これからも色々と時間をかけて取り組んでいくご姿勢だと思います。
 本当にまだご質問やご意見も出るかとは思うんですが、私の進行の悪さでもう時間がなくなってしまいましたので、今日はこれで締めさせていただきます。ではまた第2回がいつ出来るかは分かりませんけれど、今後とも皆さんに情報発信していきたいと思いますので、ご興味を持ってお見守りください。どうもありがとうございました。