EMフェスタ2001
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EM活性液分科会
EMフェスタ2001
専門分科会
『EM活性液製造について』
コーディネーター
屋宜 芳文 (株)イーエム研究機構本社
パネリスト
星野 豊 (株)イーエム研究機構 東京事務所
宮島 正登 (株)イーエム研究機構本社
津曲 徹 (財)自然農法国際研究開発センター
2001.11.17
司会:
皆様、こんにちは。参加者の皆様、遠いところをおこし頂きましてありがとうございます。また沖縄県内の方もお忙しい中、ご参加いただきましてありがとうございました。
当分科会は、EM活性液分科会ということで進めさせていただきます。
最初にメンバーの紹介の方をしていきたいと思いますので、宜しくお願いいたします。まず私はコーディネーターでEM研究機構の屋宜と申します。よろしくお願いします。パネリストの方がEM研究機構の 星野 豊さん、同じくEM研究機構の 宮島 正登さん、自然農法国際研究開発センター関西地区普及所の津曲 徹さんです。よろしくお願いいたします。
最初に本分科会を開催する目的をお話していきたいと思います。EMが開発されて約20年近くになりますが、当初と比べまして農業、畜産のみならず環境浄化、要するに汚水処理とか河川浄化、ゴミ処理などの分野にここ数年かなり使用されるようになってきました。これは非常に喜ばしいことであると同時に、それだけ環境問題が深刻化していることを示しています。
例えば環境の汚染として諫早湾の水質悪化問題やゴミの問題、化学物質による土壌汚染やダイオキシン公害などは解決するのが非常に厳しい状況にあります。一番最近では狂牛病問題ですね。狂牛病は、病気にかかった牛の肉骨粉を飼料に混合するため、それを食べた牛に病気が伝染するとか、従来では考えられない現象がどんどん起きています。実際EMはその持っている抗酸化力という性質において、それらの諸問題を全て解決できる可能性を持っています。
しかしながら現場の方で、なかなか効果が出ないとかうまく使えないなどのお話もよく聞きます。EMを使用して現場で効果を出すというポイントは大きく分けて二つあります。この二つのポイントが満たされていない場合、思うように効果が上がらないということになります。つまりこの二つのポイントを満たしてさえいれば、ほぼ全ての場面において効果が出せるのではないかと思っています。
その二つのポイントというのは、その1がEMを大量に使用することです。それは現場の状況にもよりますが、出来るだけ多く使用するということです。そして二つめが本分科会を開催するにあたっての当初の目標ですが、適正かつ高品質の活性液を使用することです。逆に言えばこの二点が満たされていればほとんど効果が出ますし、満たされていなければなかなか効果は出てきません。そのことをベースに今回のEM分科会を進めていきたいと思います。
主に本分科会では、EM活性液製造に関して重要な要因となる、種菌の状態、糖蜜、水質、培養容器、微生物の増殖のポイントに関してのお話を進めていきながら活性液の製造に関していろいろと討論していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
最初にEMとは何か?ということと発酵の定義についてパネリストの 宮島 さんの方からご説明をお願いいたします。
宮島:
こんにちは。まず始めにEMについてご説明したいと思います。
EMとは有用微生物群の略ですね。エフェクティブ・マイクロ・オーガニズムズという有用微生物群の英語の頭文字をとったと略語で、よくお耳にされているかと思いますが、この中身は5科10属80種余りの有用な微生物を集めた微生物資材です。
通常販売されているような微生物資材は単一の微生物もしくは同じ性質を持つ微生物を複数組み合わせたものが多いのですが、EMはこれだけの数を組み合わせた微生物資材でたくさんの微生物が持っている力を集めるので相乗効果が期待出来ます。
司会:
それでは、その構成する微生物の主な働きを紹介してください。
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宮島:
この表を上の方から説明しますと、光合成細菌はEMの中心的な微生物ということで有害な物質を浄化し抗酸化物質を生成するということで、中心的な働きをしています。
乳酸菌、酵母菌について説明しますと、乳酸菌はよく乳酸飲料などで身近にある微生物ですが、乳酸を生成することによってpHを下げて病原菌の増殖を抑制します。酵母菌はパンなどのいろいろな発酵食品に利用されている代表的な微生物で、様々な栄養成分を作りだします。
糸状菌、放線菌については、糸状菌はよくお酒や味噌などの発酵に利用されている麹菌などがありますが発酵によっていろいろな有用物質を生産します。 放線菌はよく山の土のにおいという、イメージがありますけれども、病原菌の増殖を抑制する物質を作ります。これらの微生物がEMの中に入っております。
司会:
次にEM活性液の発酵ということに関して、 宮島 さんご説明していただけますでしょうか。
宮島:
こちらで「発酵とは」と定義づけて書きましたが、広い意味では微生物によって行われる物質生産ということですが、細かく定義しますと酸素を必要としない有機物の分解です。分解したら分解産物が出るわけですが、この分解産物が人間にとって有用であるということです。 これが人間にとって有用でないという場合は、逆に腐敗ということになります。
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司会:
発酵というのは酸素のない条件で微生物、つまりEMを増やすと同時にそのEMに有効な物質を作り出させる、ということで理解していいわけですね。
次に、EM活性液からの微生物を分析したデータがありますので、パネリストの 星野 豊さんの方から、EMを一回発酵させて作るEM活性液の微生物の組成について、簡単にご説明していただきたいと思います。
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星野:
まずその前に3、4分程度微生物についてのお話をしたいと思います。
微生物は目に見えない1万分の4ミリの世界なものですからなかなか親しみにくいと思いますが、この地球上では全て事柄に微生物が関与しています。その中で有用な微生物いわゆる善玉菌と、悪玉菌と言われている人間にとって具合の悪い病原菌とか腐敗発酵で硫化水素やアンモニアなどの悪臭を発生させる微生物に大別されます。
その中でEMのように抗酸化力を発揮する菌を善玉菌と言っております。
特に今は「プロバイオテクト」と言う概念が普及しています。簡単に言うと腸内細菌がビフィズス菌などの善玉菌が優勢な人たちは健康でいられますが、悪玉菌の方、つまり大腸菌とかクロストリジウムなどが多い人は、健康を害しやすいということがあります。
病原性大腸菌0ム157のようなものを食べると強烈な下痢をして、不幸にして亡くなる人が出てくるという話も微生物の影響です。なにしろ微生物はお腹の中に500 種以上が生活していますし、皆さんが食べた食物はまず胃酸で酸化分解して腸で吸収するかたちですから、良い微生物を腸内に増やしていこうというのが「バイオプロテクス」の趣旨でEMの考え方もそれと似ています。
私たちは生活の中で合成洗剤とか化学物質を用いて出来るだけ微生物を殺そうという方向で生活をしています。「邪魔者は殺せ、臭いものには蓋をしろ」ということですが、こういうかたちを取ると酸化型の強烈な菌が残ってしまい、やがて多数を占めることになります。そういう世の中が今の世の中で、環境問題の原因になっているわけです。ですから、このままの生活を続けていくと他の生物がみんな絶滅し結果として人間も死滅してしまう、ということですがEMを使うと有害物質が無害化されて生物が多様化しますので環境を蘇生させます。
またEM活性液の菌数を数える方法がありまして、私がやった方法は嫌気的な状態が出来ないので好気的な状態でやりました。
私は土の微生物や水の微生物を測定する仕事を33年間やってきました。
一番下に出ているプレートは(有)サン興産業や(株)EM研究所で作ったEM1で製造後1年間保証付きの微生物です。これはレスティングと言って休止細胞になっているので数を数えると、60、70、80くらいの数でしか検出されません。製品では微生物が休眠していますので腐敗型の場所に使用するときは、活性化して数を増やしてやるということが大切です。そうすることによって、腐敗菌が優先している状況を改善するのに役立ちます。
司会:
1ccあたり100万単位のEM1号の微生物をEM活性液にすると1ccあたり億単位まで微生物を増やすことが出来るということですね。
星野:
このようにEM1号を活性化するとものすごく微生物が増殖しますので、それを使用するとすばらしい効果があがります。
司会:
次にEM活性液の中にどのような微生物が存在しているかを説明していただけますでしょうか。
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星野:
これは光合成細菌で先程 宮島 さんから話があったようにEMの一番中核になる微生物で、アンモニアとか硫化水素などの汚染物質を利用する微生物です。これはEMを分離した中で、ムコールや放線菌、ロドシュードモナスです。この辺の赤い微生物がロドシュードモナスですけれども、光が当たると体内にカロチンを蓄積するので赤く見えます。
司会:
では次に活性液から分離された微生物を説明してください。
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星野:
ここで見つかったのは3種類の微生物で、これはバチルスという微生物です。黒っぽく見えるのが栄養細胞で、細胞内のピカピカ光っているのが胞子です。
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これは酵母菌の仲間ですね。いわゆる母細胞があって出芽というかたちで分裂していくタイプの酵母ですね。
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乳酸菌の中でこういう種類も検出されています。
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これは光合成細菌で、バクテリオクロロフィルから同定したものです。ここは乳酸菌で、このときは純化出来てなかったので栄養細胞が長いやつと、それから運動性の激しい小さいやつが入ってミックスした状態です。これが光合成細菌です。
司会:
これは活性液の中で、光合成細菌と乳酸菌がグループになって増えている状況と思っていいわけですか。
星野:
とりあえず単離出来なかったときの状態ですね。このあと単離して同定します。
これもちょっとまだ外部機関に出して同定してもらわないと分からないのですが、黄色い系統の菌が何種類か出てきます。細胞はこれですね。
それから皆さん、EM活性液には放線菌が入っていないといわれることもあると思いますが、これは私の方で見つけた放線菌でグリセウス・タイプとそれからストレプトマイセス・アルブスというタイプでオリーブの系統です。
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司会:
放線菌も検出されたということですか。
星野:
これは既知の乳酸菌の仲間をちょっと電子顕微鏡でさらに大きく見せた写真です。
これがEM1号の分離プレートで、この時に何種類かの放線菌など、いろいろな微生物が検出されています。
天然の栄養源の中には全て微生物が存在しており常在菌とも言いますが、この中にも数多くの微生物が入っています。また糖蜜の品質を一定化させるということで滅菌してしまうと微生物の数が非常に少なくなります。
これはバチルスって言う菌ですが、それは私が持っているバチルスを抑える方法でやると消えてこういう菌が見つかるということは出ています。また、EM活性液を使って米のとぎ汁を発酵すると酵母菌が表面に浮いて来ます。これは酵母菌の細胞に脂肪質が多いので表面に浮いてくるわけです。
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これはEM活性液を使ってコメヌカだけでボカシをつくったときに出現した酵母菌です。酵母菌というのは2系成と言って母細胞から出芽して増殖するタイプで生育中に酸素が存在すると、こういう竹の節のような「バンブー・シェイプ」とよばれる形で増殖していきます。皆さんはこれを見たときに、放線菌や糸状菌とよく間違われるみたいですが一部大きい細胞を観察した場合は、酵母菌が主体になっている例が多く見られています。
司会:
ここまで見て分かると思いますが、非常に多くの微生物がEM活性液に存在することが分かると思います。
それでは活性液の製造及び使用に関してのポイントがありますのでご紹介します。EM活性液はEMを活性した液なので、元気なうちに使うというのが一つのポイントで、pHに直せば3.5 以下の品質ということです。
活性液の使用に関してのポイントの方を 津曲 さんの方から解説していただけますでしょうか。
津曲:
まず活性液の完成の目安ですけれども、皆さんよくご存じのように、pHが3.5 以下というのを基準にしていただきたいと思います。糖蜜の中の雑菌や水の中の雑菌がpH3.5 以下にならないと抑えられないということを考えますと、そのあたりを十分に認識していただきたいと思います。
それからEM1号では微生物は休眠しております。皆さんはEM活性液と言いながら、ずっと大事に保管されている方が多いのですが、保管期間が長くなると微生物の活性が低下します。字を読まれたとおりEM活性液なのですから微生物が活性したうちに使うことに意味があります。
私の実験でやった場合に、百倍利器のような機械で製造する場合は糖蜜の濃度が若干薄くなります。糖蜜の濃度の薄いEM活性液の微生物の活性を調べましたら、2週間ぐらいで活性が落ちてきます。そういうことから考えるとEM活性液が1週間で完成したとすると、その次の1週間ぐらいまでに使い切るということが大切です。それが活性液をうまく使う方法だと思います。活性液は元気なうちに使うということが大切です。
司会:
ありがとうございます。
これは先程 星野 さんがやった実験で1ccあたり約100万個の微生物がいるEM1号を活性化すると微生物数が1ccあたり億単位になるということと一緒だと理解してよろしいですね。
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ここで私の方からご説明させていただきます。この左側のグラフと右側のグラフは、条件を一緒にして活性液を作ったときの微生物の増殖を示したものです。グリーンのラインが乳酸菌の増殖でピンクのラインが酢酸菌の増殖です。あともう一が酵母の増殖ですけれども、縦軸の上の方が微生物数が多いことを示しています。
いい種菌と言いますか、普通のEM1号でEM活性液を作ると、左側のグラフのように乳酸菌と酢酸菌が急激に増殖していくという状況になりますが、種菌が古くなっているとか、品質が悪くなると酵母菌がかなり旺盛に増殖します。また酵母菌の方は有機酸を利用するためEM活性液のpHを上げる性質がありますので、活性液を製作する時の種菌はなるべく新しいものを使用することが大切であるとご理解していただきたいと思います。
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こちらが糖蜜を0.5 %、1%、5 %と濃度を変えて培養したEM活性液のpHの下がり方ですが、実験室できちんとコントロールすると0.5 %の濃度でもpH3.5 以下に落ちます。ですが現場の方ではそういったわけにはいきませんので、糖蜜を若干多めに使ってEM活性液を作っていただくというのが品質を安定させる一つのポイントだと思います。
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では活性液のpHが落ちるのはどういう状況かと言うとEMが働いて有機酸を作り、その有機酸によってpHが下がるという現象が起きますが、このグラフは糖蜜を1%、3%、5%、10%と濃度を変えて培養したときの各種乳酸菌の生成状況で、糖蜜が多くなれば生成する有機酸の量も多くなって酸度が高くなります。つまりpH的に安定しやすいということが言えると思います。ただ糖蜜の濃度は高ければいいというものではありません。やはり濃度が高くなると発酵が遅くなりやすい、雑菌が混入しやすいなど欠点はありますが感覚的に糖蜜の濃度でpHの下がり方も変わってくるということを理解していただきたいと思います。
こちらはEM活性液の顕微鏡写真ですけれども、非常にいい状態ですね。微生物の細胞が太くて、しっかりして、数も多いという状況ですね。イメージ的に見て下さい。ここでpH3〜3.4 位ですね。こちらのEM活性液では糖蜜などの基質をちょっと薄いものに変えているもので、菌の数が少ないのですが、菌の状況としてはいい方だと思います。
悪い活性液というか、pHが下がらない状況になりますと微生物がゴミのようになっている。つまり栄養体が栄養を消耗し、ゴミクズみたいになってしまいます。このようなEM活性液は使ってもそんなに効果は出てこないですね。
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こちらがEM活性液を製造するときに使用するメインの材料であります糖蜜の分析例です。大体、日本国内にはインドネシア産と沖縄産の方が流通しており糖分で46〜60%ぐらいあります。発展途上国の方が製糖の技術が低いので、糖蜜の糖分が非常に多くなっています。
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これが沖縄県産の糖蜜の分析値ですが、ケイ酸、カルシウム、マグネシウム、リン、ナトリウム、鉄、アルミニウム、硫黄などのミネラルが非常に多く含まれています。ですから豊富なミネラルと糖分が微生物を活性させる一つの要因になっていることも理解してください。
これは糖蜜の顕微鏡写真ですが、ちょっと分かりにくいのですが、砂糖の結晶と微生物が写っています。糖蜜は長く保管すると、酵母菌がかなり表面に増殖してくるという現象が見られます。このような古い糖蜜でEM活性液を作ると、最初から泡だけ吹いてpHが下がらないという現象が起きてきますから、材料はなるべく新しいものを使うようにして下さい。ちなみに糖蜜1グラムあたりにも大体1000程度の一般細菌が付着しており無菌ではありません。
こちらがちょっと分かりにくいのですが、糖蜜0.5 %で培養したEM活性液の顕微鏡写真です。こちらは5%です。微生物が黒く点々と見えますが、やはり5%で培養した方が微生物の数が多くなります。
今、種菌と糖蜜の話をしてまいりましたが、次に、EM活性液を製造するときに非常に大事な要因に水質があります。EM活性液を作製するときにはEM−Xセラミックスやセラミックスパウダーを用いて、使用する水を処理すると良好なEM活性液が製造できます。この件につきまして、また 津曲 さんの方からご説明を受けたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
津曲:
現在EMXセラミックスパウダーが販売されており、EM活性液を作るときに利用することは非常に有用ですけれども、いいと思うと皆さん大量に入れるのが習慣ですが、やはり1,000 分の1の比率を目安に入れられたらどうかなと思います。入れることによって、EM活性液がいやな臭いがしない状態になることが確認出来ると思いますので、是非お試しいただきたいと思います。ですが、量をあまり入れるとpHがアルカリ側に傾きますので、それで発酵が悪くなることもあります。目安は1,000 分の1ということで使用していただきたいと思います。
司会:
星野 さんは現場に行くにあたって、ご自分でペットボトルを用いて培養の実験していますが、ご自分の感覚としては、セラミックスを活用したときと普通の水だけで作ったときの違いを何か感じることありますか。
星野:
そうですね。私は微生物を大分扱ってきたものですから独自の方法で、米のとぎ汁EM発酵液などを作っています。それを、お風呂などいろいろ使用していますが柑橘類、果物の皮などを一緒に入れて作つくります。先程お話しましたように、微生物というのはどんなものにも付着しているものですから、根菜類とか葉菜類とか果実、それぞれに基質を利用して増殖出来る微生物が付着しています。
EMの中の微生物を多様化させると、有機物を酵素で分解します。私はそう意味で、お米のとぎ汁に糖蜜を入れて、EMXセラミックスのパイプ35を二つぐらい入れて連続的に培養しどんどん家から流しています。トイレであろうと流しであろうと、お風呂で使ったり洗濯で使ったりというかたちで大量に使用しています。そうすると私はマンションに住んでいますが、塩ビのパイプからタンパク質がへばり付いた真っ黒いよごれが全部取れて、非常にきれいになって流れがよくなります。それと同時に、これが下水を流れて河川を流れて海まで行って有害物質を無害化していって、生物を多様化することによって環境を浄化します。
質問と答えがちょっと違ってすみません。
司会:
EM−Xセラミックスで処理すると具体的にどういうことになるか、数字で見ていきたいと思います。
これはEMの培養ではありませんがホテルの上水タンクにEM−Xセラミックスを水質の向上を目的に設置したときの予備試験です。ORPつまり酸化還元電位という指標を用いて腐敗度合いを見ることが出来ますが、これが高いほど酸化しやすい、つまり腐敗しやすい性質をおびてきます。
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これに対照区として沖縄ホテルという那覇市内のホテルの水を用いて、試験区1にはアムロンのNタイプのセラミックス100 グラム、試験区2にはマルイシのパイプ35を100 グラム、試験区3には、このNタイプとパイプ35をあわせて200 グラムを投入しました。水の量は約1リットルです。その24時間後のORPを見ていただきたいのですが、無処理の水が601 から526 に下がっています。これは塩素が揮発したので下がるわけですが、セラミックス処理すると試験区1では390 、試験区2では458 、試験区3では317 とORPがかなり下がってきます。つまりそれだけ抗酸化力を持つ水になるということが言えます。
ただ沖縄の水のORPはもともと高いので、数字としては高くなりますが、セラミックス処理を24時間行っただけで数字の変化が出ました。 ここまでお話して来まして、EMの活性液を培養するにあたっての大切な要因を三つ、種菌と糖蜜と水ということで話をすすめてきました。その基本的な性質はいままで話しましたが、要因を改めてひとつひとつ見て行きたいと思います。
それぞれのパネリストの方に聞いてみたいと思いますが、EM1号を種菌としてEM活性液などを製造する場合に何か注意していることがありますでしょうか。量的に多くするとか、なるべく新しいものを使うとかですね。 星野 さん、どうでしょう。
星野:
そうですね。お米のとぎ汁のようなものをそのまま流すと悪い微生物のエサになって腐敗しますので、EMのような善玉菌で発酵させて流すということ。それで注意事項としてお米のとぎ汁を使うときは、出来るだけ早くEMで発酵させるということです。寒いときはペットボトルをお風呂などに入れておいて保温するということが大切です。何故かというと、EM菌の中で乳酸菌は分裂速度が約30分位と言われており、培養基質によって多少違いますけれども最初に乳酸菌を増殖させるということが大切です。
私がやっている実験ではpH4.6 以下の酸性になって来ると、腐敗型の微生物が増殖しにくくなってくるのが解っておりますので、最初に腐敗型の微生物を増やさず発酵型の微生物を増やすために温度を確保することが重要です。ですから生ゴミなども出たらすぐに米のとぎ汁EM発酵液を散布してやると乳酸菌の働きで、腐敗型に行かなくなりますから臭いにおいが無くなります。
EMはすごくいい働きがありますから、是非他の人にも使ってもらえるようにしたいと思って、糖蜜の代わりに砂糖を使用したコメのとぎ汁EM発酵液を配ったりしますが、それを放っておくとすぐに酪酸菌とかが増殖して腐敗型になる例が多いので、培養してから早めに使用するように指導しています。
長く保管する場合は必ず糖蜜を3%ぐらい入れてEMのバランスを取り、長期保存できるものを渡します。ただEM菌を入れたらEMだと思ってしまうと、腐敗させて失敗したりします。その辺は私も注意してやっています。
司会:
宮島 さんは、自分で使われるときは、水とか糖蜜とか種菌とか、何か注意されていることあります?
宮島:
私の経験ではEM活性液を作ったり米のとぎ汁EM発酵液を作る場合に、発酵を高めるために糖蜜の濃度を3%から5%ぐらいで作るようにしています。立ち上がりの発酵のときに糖蜜の濃度が薄いと失敗しやすいので、このような濃度で使うように心がけております。
司会:
糖蜜とかですか?
宮島:
糖蜜もEM1号もそうです。
司会:
多めに使うのがポイントということですね。分かりました。
津曲 さんの方は今申し上げた種菌、糖蜜、水に関してEM活性液を作るとき、ご自分でどのようなことを留意なさっていますでしょうか?
津曲:
やはり今言ったように最初のボトルを使うときは、なるべく多くの種菌を入れることが大切なのでEM1号を多めに入れると失敗が非常に少なくなります。
標準的なのが、EM活性液を1リットル作製するときに糖蜜とEMを10〜20ccずつ入れるというものですが、その分量で最初から製造するとどうしても嫌な臭いが抜けない場合が多いと思います。ですからEM1号の量を多くするということが大切になります。
また所によってはEM活性液を種菌に使われるところがありますが、そういう場合はEM1号をより多く入れる、具体的には1%入れるところを3%入れるとか5%入れるということですね。そのような方法を皆さんに指導したり、自分でも心がけております。
司会:
ありがとうございます。
星野 さんは何かありますでしょうか?
星野:
今、 津曲 さんが話されたことは、すごく大切ですね。容器の場合、一回腐敗型の微生物に占拠されてしまうと大変です。
微生物は、皮膚の一つの毛穴に29万種類入れるほどで、1万分の4ミリぐらいの大きさで目に見えないくらい小さくまた数も多いものですから、特に1トンとか大きなタンクで培養するときは特に気をつけて、腐敗型に行かないように仕込みます。その時に、EM−Xを5,000 分の1とか1万分の1の比率で入れて培養して、一回目に善玉菌を棲み込ませることが大切だと思います。
例えば鹿児島のお酢なんかでも、本来は栄養源だけ与えてもお酢が出来るのは分かっていますが、それは酢酸菌が容器に棲みついているからです。ですから皆さんEM1号を買われたら、あのボトルでまず一回作ってみてよいEM活性液とはこういうものだと自分で感じてください。EM1号のボトルにはEMがしっかり住み着いていますので良いEM活性液が出来るような能力が備わっています。いいものが出来た容器を使っていけば失敗が一つは少なくなりますね。
司会:
製品として売られているEMを使ったあとのボトルがものすごく培養しやすい容器だということですね。
星野:
そうですね。最初の方は出来るだけあれを使われたら、いいEM活性液が出来ます。あとお茶のボトルはカテキンとかタンニンとか微生物の増殖を抑える物質が残っている場合がありますので、お茶のボトルで作るときは気をつけてください。ミネラルウォーターやスポーツドリンクのボトルなどはミネラルが豊富ですから、EMを培養するのに有利です。
司会:
ありがとうございます。
ちなみに私がEM活性液を作るときは量が少ないので早く菌を増やす目的で、最初は大体1%とか薄めの糖蜜で仕込みます。そしてある程度発酵してきたときに、あと残り1%とか2%継ぎ足すという方法を取ります。2度手間ですけれども、そういう作り方でずっとやっていて非常に発酵具合がいいものですから、興味ある方はその方法も試されてみてください。ですが、業務で大量に作る方には非常に大変だと思います。そして最後に 星野さんが、容器が非常に大事ですよというお話をしました。容器などの培養槽は非常に大事です。培養槽の中を常に清潔に保たないと、いいEM活性液はまず作れません。この点に関して、また 津曲 さんの方からご説明をお願い出来ますでしょうか。
津曲:
多くの皆さんは、EMを培養していますから培養槽の中はもう善玉菌だらけになるということを考えて培養槽を洗浄しないケースが多いと思います。実際、大きなタンクで培養されている方のタンク表面を見ると、真っ黒な有機物がこびりついて、臭いにおいを発しているEM活性液を作っていらっしゃる方も多いですね。やはりEMも多勢に無勢と言いますか微生物の固まりですから、なるべくタンク内部の汚物を洗浄してあげるということが非常に大切になります。特にペットボトルで培養していますと水の首回りといいますか、水際のところに白いの物が溜まりますよね。その白いのがまだ白いうちはいいのですが、容器を放っておいてしばらくするとこれが黒く腐敗し、雑菌が一気に増殖します。ですから、容器はなるべく使い続けるということが一つポイントになりますが、そういう汚れを常に洗浄するなど培養槽を清潔の保つということも非常に大切なことです。
司会:
あとですね、 津曲 さん。容器の上部だけではなくて、例えば大きい容器で作ると底に澱が溜まりますよね。それについても少しご説明していただけますか?
津曲:
はい。特に1トンタンクぐらいで作ると容器の底にスラッジのようにベトッと溜まるものがでます。それをそのままにしておいて2、3回ぐらいEM活性液を培養すると、それが腐敗してEM活性液が非常に変質しやすくなります。できれば一度大きなタンクで作ったら澱を全部抜いて洗浄し、次の培養に使用するようにして頂きたいと思います。
司会:
もちろんきれいに水洗いなどの洗浄を行ってからまた作り直すということですね。
EM活性液を製造するにあたっては容器も非常に大事な要因のひとつになります。EMを使用している皆さんがどのような容器で培養しているかというと、ペットボトルやポリプロピレンの10リットル容器を使用するのが一般的ですね。業務的になりますとフレームのついたプラスチック製の1トンタンクとか、農業用のローリータンクを使って培養していくというのが一般的だと思います。完全に密封出来るプラスチックのドラム缶なんかもよく使われます。これは口が小さくて掃除がしにくいという欠点がありますが、金属のパッキンで閉める蓋の大きな使い勝手が良いものもあります。
大量に使う場合はFRP、つまりガラス繊維の大型のタンクが使われるケースもありますが、底の澱が非常に洗いにくいのと密封しにくいという欠点がありましてあまりお勧めは出来ません。
それとは別に、「百倍利器」という商品名で販売されていますが温度を保って培養する機械もあり、「百倍利器」以外にもいろいろなメーカーで製造していますので、そういう機械を利用するというのも一つの方法だと思っています。
あと培養期間中に、不自然な攪拌を行うことは雑菌を増やすという注意事項があります。この点につきまして 津曲 さんの方からご説明していただけますでしょうか?
津曲:
EMを培養する機械には攪拌装置というのが付いていますが、特に「百倍利器」のように糖蜜の濃度が薄い場合に頻繁に攪拌をするとpHが下がりにくくなることがあります。ですから薄い濃度の糖蜜でEM活性液を作成する場合は、攪拌をあまりしないようにすることが大切です。頻繁に撹拌することによって、逆に雑菌が混入するということも十分に考えられます。
司会:
あまり頻繁に撹拌しないということですね。分かりました。
それともう一点、これもEMを培養するときに非常に大事なことになると思いますが、温度管理ということに関して、また 津曲 さんの方からご説明していただきたいと思います。
津曲:
通常EMの中にいる微生物や自然界に存在する微生物のほとんどが人間の体温と同じ35〜36度で繁殖力が非常に旺盛になります。ただし全ての微生物の繁殖力が旺盛になりますのでEMを培養する場合は雑菌の繁殖を抑制するという目的で35〜36度よりも若干高い温度、つまり37〜38度か上限40度くらいまでで温度管理するのが良いと思います。
よくコメのとぎ汁EM発酵液を作られる方は、お風呂に入れられますよね。お風呂は41〜42度の水温になっていますので温度的にはいい状態になります。よい発酵をさせようということであれば、コメのとぎ汁EM発酵液もお風呂の中に一緒に入れてあげるということが大切です。
司会:
ありがとうございます。 小さい容器ですと温度管理も非常に楽だと思いますが、農業や畜産に使用する、あるいは河川浄化で使用するので大量にEM活性液が必要な場合どうしても大きなタンクで培養します。その時は、どのようにして温度を確保したり管理したりする方が望ましいと思いますか?
津曲:
そうですね。サーモスタットなどを使用して常に温度管理出来るようにするのが非常に好ましいと思いますが、非常にコストがかかります。出来れば一度糖蜜を溶かした状態にして高い温度にしてしまってからグラスウールなど断熱性のものを外部に巻きつけて、急に温度が下がらないような状況を作ってあげてゆっくり温度が下がるようして培養すれば常に高い温度でなくてもかまわないと思います。一度水温を高くして、40度くらいを目安に種菌を投入する。その状態で1日か2日位ある程度温度が保てるならば大きな容器でも対応できると思います。
司会:
最初で温度を高くすればあとは自然放熱で温度が下がりますが、その間に増殖をさせてしまおうということですか。
津曲:
そういうことですね。
司会:
その手法に関しまして微生物の増殖から見た場合、温度というのがどのように作用するか 星野 さん、何かご意見があればお願いします。
星野:
温度に関してですが自然界の微生物は、温帯地方とか熱帯地方、亜熱帯、寒冷地方など全ての環境に存在していますし、全ての微生物が温度特異性をもっています。いわゆる雪の上で生活するような菌もあるし、圧力がすごくかかるようなところで生活する微生物もいます。そういうことで微生物というのは、多様化させれば多様化させるほどその能力が高まるという考えから、培養初期に出来るだけ温度を高くします。温度を上げて2、3日したら自然の温度で培養する。そうするとpHが酸性になりますから腐敗型には行きません。その後、自然の温度変化によって高い温度と低い温度を繰り返し、中の生物を多様化させる。そのように培養すると非常に酵素力が強いEM活性液が出来ますから、色々な場所に使用したときに時に良い効果が出せると私は思っております。
司会:
最初、60度とか70度という温度で培養するケースがありますがEM菌は抗酸化力を持っており熱に強いから大丈夫かと思いますが、その点はいかがでしょう。
星野:
全ての微生物は地球創世以来から、いわゆる氷河期やそれ以前の地球が誕生した初期の灼熱の時代に生活した37億年の歴史があります。原始細菌とか古生細菌とか言われている生物はそういった長い年月をかけて生き残ってきた菌ですから、温度の変化にかなり耐えることが出来ます。つまり温度耐性を、獲得していく力があるわけです。それからNaClなど食塩とか塩濃度に耐える能力を持っていますし、微生物自体もそういった環境に適応することが出来ます。トレーニングを絶えず行えば温度に対する耐性も出て来ますね。
司会:
あと牛乳などの低温殺菌では温度60度で2時間くらい殺菌が、その温度からEMの培養をスタートさせると、病原菌なども抑制できる可能性ありますか? 津曲 さん。
津曲:
はい、十分にあると思います。ただし種菌を入れる場合は60度の中に入れてしまうと、微生物の中で死滅するものも出てきますのでやはり冷めてきたとき、大体、人肌くらいになったときに入れてあげるということに気をつけて頂きたいと思います。
司会:
一度60度くらいまで水温を上げて、冷めるのを見ながら人肌くらいの温度になったときに入れていただくということですね。ありがとうございました。
次に、EMに入っている主な微生物の増え方の説明をしていきたいと思います。これは、糖蜜の濃度を変えてEMを培養したときの乳酸菌の増殖についてですが、 宮島 さんの方からご説明していただきたいと思います。
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宮島:
この実験は、EM1号の濃度と培養温度を固定して、糖蜜の濃度を変えて行った場合の微生物数の変化を見ています。グラフの横軸が培養開始からの時間、縦軸が微生物の数を示しています。
これは乳酸菌ですが、特徴的なのは培養開始5日目から1週間目くらいに活性のピーク、つまり増殖のピークがあるということが特徴です。
司会:
この件は、先程からの 星野 さんや 津曲 さんがよくいっておられたEM活性液は活性の高い1週間以内に使い切りなさい、ということとも関連してきますね。
宮島:
そうですね。
司会:
ありがとうございます。 次に酢酸菌の方もご説明していただきたいのですが。
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宮島:
このグラフは前の乳酸菌のグラフと同じように横軸が時間、縦軸が微生物の数を 示します。大体乳酸菌と同じように5日目から1週間目ぐらいに増殖のピークが見られます。
司会:
EMの中で有効な働きをする酢酸菌も、乳酸菌と同じように初期の増殖が非常に高いということですね。
最後にEMの中に入っている代表的な微生物である酵母菌の増え方についてご説明していただけますか。
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宮島:
EM活性液の中の酵母について調べると、特徴的なのは培養開始から乳酸菌や酢酸菌が5日目から1週間目で増殖のピークがあるということが特徴的ですけれども、酵母の場合は乳酸菌や酢酸菌のピークが過ぎた培養の後期に増殖の傾向が見られます。ただこの実験では糖蜜の濃度を一番低くした場合、つまり1%にした場合に培養初期の酵母菌の菌数が高いという傾向が見られます。
司会:
その傾向から考えると薄い糖蜜で培養した場合に、具体的には乳酸菌と酵母菌は糖分など同じ基質を利用するので、その取り合いになって乳酸菌が増えなくてpHが下がらないというような現象が出てくる可能性もありますね。
宮島:
そうですね。そうなるとまた雑菌が増殖したりして、そのような現象が現れるのではないかと思います。
司会:
それを現実的に考えれば最初から酵母が出てpHが下がる場合に、糖蜜を増やしてあげるとか砂糖のような糖分を足してあげればいいわけですか。
宮島:
そうですね、はい。
司会:
栄養分を増やすという意味ですね。実際EM活性液を作っていて、なかなかpHが下がらないなどの経験をされた方は、今のお話をご参考にされて、今後の製造にトライしてみてはいかがでしょうか。
次に図表ばかり説明して申しわけないので、写真資料の方も見てもらおうと思います。
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この写真は何を比較したかと言うと、表面に浮いている酵母の色ですね。これはEM活性液がいいか悪いかという指標の一つとして、ある程度使えるのではないかと見ております。この場合pHと臭いだけでいい悪いという判断をしましたけれど、臭いが悪くpHも高いEM活性液の表面というのは、このように茶色の酵母菌がかなり厚く張るような傾向があります。
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これはpHも低く臭いも非常に良好なEM活性液で、このように酵母菌が真っ白い薄い膜のように張ってくるという傾向がよく見られます。もしご自分でEM活性液を製造される場合の指標にされてください。あと表面に張る酵母菌に関しては、あまり厚く張り過ぎますとよくありません。なぜかというと酵母菌自体非常に栄養分が高いものですから、死んだ酵母菌が沈澱して腐敗の元になりますので、あまり厚く張るようなケースでは除去してあげるということも大事なことだと思います。
それでは最後に 津曲 さんがおっしゃっていた出来のいいEM活性液を次のEM活性液を作るときに少し戻してあげると具合のいいEM活性液が出来ると言うことに関して解説していただこうと思います。よろしくお願いします。
津曲:
酒蔵や味噌蔵は、同じところで何回も何年も製品を製造しています。そうすることによって少々雑菌が混入しても、その環境で製造すればいい製品が出来るということを皆さん体験的に分かってらっしゃると思います。
コメのとぎ汁EM発酵液も1回目作ったボトルよりも2回目作ったボトルの方がいい発酵をし、早く発酵をするということを皆さんは体験していると思います。同じ所で繰り返し繰り返しEM活性液を作ると非常に発酵をします。さらに先程EMは活性したときに使ってくださいと言いましたが、活性したEMを少し残しておいて、さらにそれにEM1号を足すことによって微生物の密度を上げたEM活性液が出来ると考えられます。
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これは一度私の方で行った実験ですが、きちんと温度をかけた状況でEM活性液を製造しました。4月4日に製造したEM活性液を3%残して、4月7日に足しているということですね。4日に作ったものを7日、7日に作ったものを10日に足していったグラフです。それの1週間後のpHとEC、一部欠けていますが乳酸菌数と酵母菌数を計った実験の結果です。これを見ていただくと1回目はpH3.56で際どい数値ですが、2回目、3回目と回を重ねていくに従ってpHが非常に早く下がっているのが分かっていただけると思います。やはり繰り返し製造することが有効であるということを示しています。
先程はあまり話しに出ませんでしたが、乳酸菌の数も培養を増すことによって増えていますし酵母菌は逆に減少傾向にあります。何度も作っているコメのとぎ汁EM発酵液は液面に白いカビが発生しませんが、そういった状態になりやすいので、いい発酵液の状況はなるべく同じ容器で何回も作るということが大切です。それによって容器を馴らすということもありますし、EM活性液の密度を上げるということが言えますので、ぜひやっていただきたいと思います。
司会:
この場合、EM活性液を戻すということもやりますが、悪いEM活性液は使用してはいけないということですね。
津曲:
そうですね。やはり臭いを嗅いでいいEM活性液だと思われるもの、それも活性している時期に次の培養に戻してあげればいいと思います。先程 星野 さんが、一度失敗したEM活性液で培養すると、また失敗して、失敗が続くという話になりましたが、やはり最初に製造するEM活性液にはなるべく大量のEM1号を入れて、きちんとした状態のものをつくって、それにEM1号を足してまたEM活性液を製造してEM菌の密度をどんどん高くしていくという感じで作って頂きたいと思います。
司会:
もちろんEM活性液を更新するときには、種菌として新しいEM1号を入れて、糖蜜も入れてということですね。種菌だけで繰り返して培養すると、バランスが崩れてしまいますからね。
津曲:
それはもう1回か2回培養するだけですぐ臭いが変わりますから、皆さん分かっていただけると思います。やはり新しいものを作るときには、必ず種菌として新しいEM1号ならびに糖蜜などの培養基質を添加していくということですね。
司会:
ありがとうございました。
今まで我々はEM活性液の品質、つまり製造に関してのポイントということで、種菌、糖蜜、水質、容器、温度、また繰り返し培養する方法ということでお話をしてきました。今日お話した中で皆さんにお伝えしたかったのは、いいEMを作るためには材料や製造の段階をきちんとコントロールして、いいEM活性液を作って、大量に使っていただきたい、という我々の思いがあったものですから、今回の活性液の分科会はEM活性液の製造に関しての部分に触れるというかたちを取りました。
あと残り時間が10分少々ございます。今から、今日我々が討議してきたことについて、会場の皆さまから広く質問を受けたいと思いますので質問のある方は挙手していただけますでしょうか?よろしくお願いいたします。
質問者1:
山口からまいりました梅津と申します。二つほどお尋ねしますが、一つは良いEM活性液を作る場合はpHが3.5 以下というように言われました、その活性力と言いますか、その活性の期間が2週間くらいと言われましたけれども、このpHが3.5 以下が保持出来れば2週間より長く保管していいのかどうか、というのが一つ。
二つめはEM5号と言いますか、いわゆる有機酸とか、あるいは焼酎とかを入れて製造したEMがありますが、このかたちでやると長く保存が出来るのかということです。これは6か月くらいの保存期間があると言うのをよく聞いているのですけれども、その時々の違いをご説明していただけますでしょうか。お願いいたします。
司会:
津曲 さん、お答え出来ますか?
津曲:
まず、pH3.5 以下を守っていれば長く持つかということですが、変質はしません。しかし、微生物はどんどん活性を失っていきますので、活性があるうちに使うというふうに考えていただきたいと思います。
それから今EM5号の配合は1:1:8の比率で酢と焼酎を入れており、一番多い糖蜜の比率は5%と思いますが、1:1:8の比率だと糖蜜の量がそれ以上、つまり10%入っていますので、それだけいっぱい糖蜜が入っていれば半年くらい置いておいてもEMが糖蜜を利用しきることがないのです。ですからそれだけ糖蜜をいっぱい入れた場合は半年ぐらい保管してもまだEM5号は活性しています。そのようなEM5号をしばらく暖かいところに置き蓋を開けると、プシュッと言うと思います。そういう状態であれば、中の微生物が活性している証拠ですから使用できますし、糖蜜の濃度によって保管期間も異なってきます。
私が先程ご説明させていただいたのは「百倍利器」のように薄い濃度の糖蜜で作った時に2週間ぐらいが活性のピークですということです。ですから糖蜜をいっぱい入れた場合は、やはりその分だけ保管期間が長くなるということになると思います。
司会:
よろしいでしょうか。あと何かご質問ございませんでしょうか?
質問者2:
荘司 千葉から参りました荘司と申します。米のとぎ汁をペットボトルに入れてコメのとぎ汁EM発酵液を毎日作っていますが、最初に作るときは当然、糖蜜とEM、それからコメのとぎ汁を全部かき混ぜて作ってペットボトルで培養しますね。1日置いておくとペットボトルの下の方に米の汁と言うか、白いのが溜まります。あれが気になってペットボトルを1日1回かき混ぜてしまうと言うか、振ってしまいますが先程、攪拌はよくないというお話を聞きました。あれは大型の容器で製造する場合の話だと思いますが、ペットボトルの場合には別にそういう事をする必要が無いとか逆にやってはいけないのでしょうか、教えて頂きたいのですが?
司会:
星野 さん、コメのとぎ汁の件ですが、お願い出来ますか。
星野:
特別振らなくても中で攪拌しますから、別にそういうことはしなくても大丈夫だと思います。また逆にガスが出ている時に振ると蓋が閉まらないとか、中味を噴きこぼしたりとかします。ですからそんなに特別振る必要はないと思います。
司会:
この件に関して 津曲 さんの方は何かあります?
津曲:
先程、無意味な攪拌は良くないと言いましたけれどもそれは酸素を大量に混ぜ込むような攪拌のことで、あまり好ましくありません。
もう一つのポイントはコメのとぎ汁EM発酵液も微生物です。やっぱり毎日愛情をかけてあげることが大切です。微生物がその愛情に応えてくれるわけですね。先程の方は毎日撹拌しているということなので、そういう愛情のかけ方によってとぎ汁の発酵も良い方向に変わります。ですから振る、振らないというよりも、愛情かけてあげるとことが非常にいいことではないかと思います。それに、ペットボトルの場合は密閉されていますので、それで振っても空気が入るわけではありませんから今やられているように攪拌されることは問題ないと思います。逆に微生物にエネルギーを与えるという意味で非常にいいことだと思いますので、是非かわいがってあげていただきたいと思います。
司会:
よろしいですか。 他にどなたかいらっしゃいませんか? なんでも結構です。はい、お願いします。 質問者 長野県の小布施町の方と一緒にまいりましたが、EM活性液を作っていて2、3日開いて次に作るときにはどの程度の洗浄をしたらいいのか教えていただきたいと思います。 つまり「百倍利器」でEM活性液作っていますがしばらく使わなかった場合、次に作るときの洗い方というのはどうすればいいのでしょうか?
司会:
我々はメーカーさんではないので機械の内部構造がよく解りませんので、詳しいことはメーカーさんの方に問い合わせて下さいませんでしょうか?ただ基本は、残ったEM活性液を空気に触れさせないということです。要するにEM活性液を使い切って容器内に空気に触れた有機物がある状態が悪いのですから、EM活性液を使い切ったらすぐに洗浄するというのが基本です。先程の大きなタンクなどもそうです。
星野:
使いきれなかった場合には、別の容器に移し変えて下さい。なるべく酸素を切るような小さい容器に移しかえておいて、発酵させるタンクの方は洗って乾燥させて保存してください。
EM活性液は、なるべく酸素を絶ったようなかたちで保存するということが大切です。特に今日皆さんとお話した中で一番大切だと思うことは、悪い方向に行かないようなEM活性液を作ればEMというのはものすごい力を発揮しますし、効果が出ないような悪いEM活性液を使用してEMが効く,効かない論議をするのはもうやめましょうということです。どうやったら一番うまく効かすことが出来るかということを今日はお勉強してもらったと思っています。
司会:
どうもありがとうございました。
星野 さんは、今日の自分のご感想を今述べられましたので、残るパネリストの 宮島 さんと 津曲 さんにEM活性液を作る時のポイントもしくは効かすコツ、大事なことなど何かありましたら、簡単にお話してもらいたいと思います。
宮島:
私たち一般家庭でEM活性液を作ると言うと、大体ペットボトルを使用してやっている方が多いと思いますが、実は冒頭で申し上げましたように活性液を作るということは発酵させるということで、小さなペットボトルで味噌やお酒を作るのと全く同じ発酵ということをさせているということです。あとEM活性液を作るということは、眠っていたEM1号の菌をそれぞれ活性化させて代謝を促すとともに量を増やすことが出来ますから効率的で経済的であるということと、あと発酵することによって生成された有用な物質、養分ですとか抗酸化物質などを利用するということに目的があると考えています。ですから実はペットボトルで密封して培養するということはとても大切なことです。
司会:
ありがとうございます。それでは最後に 津曲 さんお願いいたします。
津曲:
はい。あの何度も言っていますが、EM活性液を何度も作るということが基本的に活性液をよくする方法だと思います。1回だけ作って使わないでずっと放っておいて、蓋を開けてみたら臭かったとか、ではそれで止めちゃおうかというのではなくて、やはり一回作ってみると先程データで見たようになかなかpH下がりにくい場合が多いです。それであきらめないで、何回もやっていくと必ずいい発酵になります。例えばpHが下がってなくても臭いがよければ、必ずもうEMは働いています。そういう意味で、今までの常識からはずれる部分も出てくると思いますけれども、やはり何回も愛情をかけて作ってあげるということを念押ししておきたいと思います。
司会:
ちょっと時間をオーバーしておりますが、本日のEM活性液分科会をこれで終了させていただきます。三人のパネリストの皆さんに、感謝の意を込めて拍手をお願いしたいと思います。どうもご静聴ありがとうございました。
EM活性液作製方法について =活性液作製の基本= 1.活性液は、EMを活性化した液 元気なうちに使う 製品のEM1の状態は菌が眠っている状態になっています。活性液はその眠った状態のものを起こして、活性状態で使用するところに意味があります。活性液を作成して1ヵ月以上も使わずに保存するとせっかく活性化した菌が眠ってしまいますので、完成したらできるだけ早いうちにお使い頂くことをお勧めします。
活性液の完成の目安はpHで判断します。pHが3.5以下になったことを確認して使用してください。
2.活性化には温度管理が大切 すべての菌は増殖に適した温度を持っています。EM活性液の中ではじめに繁殖してほしい乳酸菌の増殖の最適温度は35〜36度ですが、一般の細菌もこの温度域が最適温度です。良い活性液を作製するには若干高めの温度37〜40℃で増殖させます。そうすることによって雑菌の増殖を抑え、乳酸菌や酵母などの発酵菌が優先した状態になります。
3.不自然な攪拌は雑菌を増やす。 どのようなタイプの活性液の作製装置にも攪拌装置がついています。しかし、活性化途中で攪拌をすると好気性の雑菌が繁殖しやすくなりpHの低下を阻害します。良い発酵をしていれば必ず自然対流が起き攪拌されますので攪拌をしないようにするとpHの低下がスムースになり、よい活性液ができます。
4.繰り返し作成することでパワーアップ 味噌蔵の様に長年その場所で発酵を繰り返すとその菌が装置に定着し良い波動が移ります。 同じ装置で何度も繰り返し活性液を作成することをお勧めします。さらに、前回作成した活性液を1割程度残して、新しいEMと糖蜜を入れ活性化すると菌の密度が上昇しより良い活性液になります。しかし、前に作製した活性液が活性を失っていない内に次の活性液を作成しないと意味がありません。
5.培養槽の内部は清潔に EMの活性液を作製しているのだからといって、雑菌の増殖を気にしないようですと良い活性液は作製できません。一度培養を終わった培養槽の内部は軽い水洗いで結構ですので洗浄してください。 特に、活性液を作製すると水面辺りに白い膜がこびりつきますが、この汚れは丁寧にとってあげてください。腐敗菌の増殖のもとになります。
6.EMXセラミックスやEMXで波動の強化を 活性液を作製する際に、EMXセラミックス、EMXセラミックスパウダーを入れたり、EMXをいれて、水の抗酸化の波動を強化することで、発酵菌の増殖を促進し、強力な活性液が作製できます。使用する水を事前にセラミックス処理をすることはもちろん発酵させる時にもセラミックスを添加することは有効に働きます。
7.活性液作製にEM1のみでなく、EM2・EM3も同時に添加する。EM3はEMの中心的存在である光合成細菌を主体とする液体です。EM3を添加することによって光合成細菌の強化した活性液ができるだけでなく、乳酸菌などの発酵菌の増殖を活発化することができます。またEM2は光合成細菌と乳酸菌や酵母菌の共生関係をスムーズにする働きがあります。 以上のような働きによって、EM2とEM3を活性液の作製時に投入することによってEMの中心的な働きをする菌を強化し、pHが低下し安定した活性液にすることが出来ます。 EM活性液の具体的な作製方法 1. 水を活性液作製装置に溜め、ヒーターを入れ、水温を40℃にする。
2. 水温が40℃になったことを確認したら、糖蜜1〜3%を添加し1〜2時間攪拌をする。
3. EM1、EM2、EM3をそれぞれ1%程度いれる。できればEMXセラミックスパウダーを0.1%程度入れる。
4. 再度攪拌を1時間程度したらそのまま攪拌は止める。
5. 初期の培養期間(3日間)の設定温度は37〜40℃の間に設定する。
6. 仕込日の翌日には下方から発酵によって泡を浮き上げるので、2日間は容器を密閉状態にしないほうが良い
7. 2日後に容器の蓋やエアー抜きのバルブを閉め密閉状態にする。
8. 3日後にヒーターを切り温度を下げる。
9. pHの低下(3.5以下)を確認したら、30分程攪拌をして全量引き抜き、別の容器に移し替える。
10.容器内を水で洗浄する。特に水面辺りは丁寧に この方法を繰り返すことによって最低でも1週間で 活性液が完成します。一週間ごとに前回作った活性液を1割程度次の活性液作成のときに添加すると、活性期間が短縮できます。