パンフレットに「最初はここに行ってみよう! はじめての方にも分かりやすいEMの説明etc…」とあるのが初心者コーナー。実際に立ってみると、「EMとはEffective Microorganismsの造語で有用微生物群のこと。要するに、人間にとってよい働きをする微生物の集まり。いろいろな特色を持つ善玉菌を組み合わせることによって…」と、ビギナーを対象に分かりやすいパネルの数々。EMをキャラクター化した人形の模型なども展示されていた。
EMの働きとは 初心者コーナーに展示してあるパネルは、EMのプロフィールを紹介。それによると、EMには主な特色が3つあるという。まず臭いを分解すること。家庭用ペットやトイレ、汚染された川、ヘドロが溜まった海などで悪臭を抑える効果がある。2つ目は生ゴミをはじめとする「有機物」が大好きなこと。生ゴミなどの有機物を分解して有用な堆肥にする。3つ目は、抗酸化物質の力でモノを酸化させないこと。
EMはひとつだけの菌ではなく、有用微生物群…菌の集まりであることも説明されている。主な菌は、乳酸菌、糸状菌、光合成菌、酵母菌、放線菌の5つ。それぞれ違った特性があり、乳酸菌は有機物を発酵させ、自身を増殖する。糸状菌はコウジカビが代表格で、ミソや酒の醸造の際に使われる。光合成菌はEMのなかでも中核をなす菌で、他の有用菌と結びつきパワーアップさせる特性を持っている。酵母菌の仲間はビールやパンづくりに使用される他、有機物を分解して他の微生物を増殖させる効果がある。放線菌は山土や腐葉土などに含まれ、土や植物の病原菌を抑える働きを持っている。
このようなさまざま特色を持つ菌が共生しているのがEMなのだ…とパネルは解説している。
EMの持つ抗酸化作用の効果 初心者コーナーでは、随時レクチャーも。お隣で行われるミニセミナーの担当者・波照間永一さんが、こんな話をしてくれた。 「…モノが酸化する…とは、食物が腐ったり、鉄が錆びたり、建物が老朽化すること。そこには、有害な微生物や化学合成物質の影響がある。人間が病気や体調不良を起こすのも体内の活性酸素の働きが要因だ。ところがEMには、モノを酸化させない性質があり、有害物質を抑える性質がある。土や畑の環境を改善して農産物を腐りにくくしたり、生ゴミを腐らさずに発酵させて有機肥料にする働きなどがあるのだ。腐敗菌や有害物質が酸素を利用(酸化)するのと逆に、EMは酸素を嫌う特徴がある。生ゴミ処理の際、米のとぎ汁EM発酵液を作るときにフタをしっかり密閉するのはそのためだ。容器内の酸素が減れば自動的に有害微生物が減少し、有用微生物が増加する。“悪”と“善”の立場が逆転するのだ…」
このコーナーは、家族連れが多かった。子どもたちに熱心に説明する大人の姿も見受けられた。主婦層は食品のEM効果に関心を示し、年輩の方々は、環境関連のパネルを熱心に見つめていた。
技術がいろいろ応用できる 解説によると、EM・1は80種類以上の微生物を培養したもので、EMの基本。EM-Xは発酵処理した植物から抽出した抗酸化力の強い清涼飲料水。EM・Zは抗酸化力を強化した工業用の製品で、エンジンオイルの劣化防止、燃費向上などに効果を見せる。有害な排気ガスを減らす効果もある。EM・セラミックスは、EMやEM-Xを粘土に混ぜ合わせ高温で焼いてセラミック化したもので。強い抗酸化力を持ち、肌着や陶器などにも利用されている。EMボカシは米ぬかを有用発酵させたもので、用途に応じて一般用と農業用の2種類がある。自分で作ることも可能だ。
このなかで、直接人体に取り入れるのは清涼飲料水EM-Xだが、愛好しているというある来場者が「5年前から毎日5ミリ程度摂取しているが、病気もせずに健康が維持できている」と効果を嬉しそうに披露してくれた。
家庭でEMを使うには さまざまな用途にEMは利用できるが、では、家庭ではどのような場面で使えるのだろうか。パネルは、身近な利用法も紹介していた。 まず、EM発酵液には消臭作用がある。液を希釈してスプレーすると、壁や床にはカビの防止、畳やカーペットにはダニ防止、台所の落ちにくい油汚れやタイルの目地などには汚れ落としの効果がある。さらに、洗濯物に吹きつければ、アイロンをかけた後パリっと仕上がる効果もあるという。EMを家庭で取り入れているという来場者によれば「一番助かるのは油汚れ。スプレーしておけば汚れがつきにくくなる」そうだ。
パネルによると、風呂、炊飯器、魚の水槽にEMセラミックスを入れると水の性質が良くなる…という。毎日出る生ゴミは堆肥として再生利用でき、そのEM処理の過程で出る排水は、汚染を防ぎ、環境を守ることにもつながる…。
これらの利用方法は、多くの成功事例から集約したものだとブース担当者はコメント。「効果が現れるには、持続することが一番」と、利用の心掛けをアドバイスした。