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専門分科会
2000.11.12
教育分科会 『学校教育におけるEMの活用』
コーディネーター:前田 泰宏 具志川市立兼原小学校教頭(沖縄県)
 パネリスト  :松井 幸彦 岡崎市立緑丘小学校校長(愛知県)
 パネリスト  :嘉納英明 具志川市立あげな小学校教諭(沖縄県)
 パネリスト  :冨田元久 福島市立福島第四小学校教諭(福島県)
The Theater Event --------
Effective Microorganisms


 教育分科会は、コーディネーターの前田泰宏さんがまず、「今年度は総合学習が大きく関わってきている。環境教育を取り上げる学校、学年、学級では、今後EMの活用が広がっていくであろう」と切り出し、「いろいろなアプローチの仕方が考えられるが、この分科会では、心の教育、まちづくり、学習ネットなどでEMの活用に取り組んでいる貴重な実践例を聞くことができると思う」と教育現場でのEMの多様な可能性を期待した。






インターネットでEM情報を

 福島県福島市の小学校教諭・冨田元久さんは、EMを使ってクラスの給食の生ゴミの肥料化に取り組んでいる。その実践例をインターネット上で紹介したところ、「意外にもEMボカシの特約店が学校の近くにあることを知り、さらにそれが縁でカナダからの留学生のEM視察が実現することにもなった」とインターネットで人の輪が広がっていった体験を披露した。「さらに、EMフェスタの事務局から(フェスタで)発表していただけませんか…というメールが届くに至って、インターネットの可能性を再認識させられた」と述べた。
 現在、TOSSランド(無料の教育ポータルサイト)では、EMで検索すると24件の実践例が紹介されている。冨田さんは「今後教育現場にインターネットが不可欠になっていく」と述べ、フロアにも「ぜひEMの具体的な実践をホームページにアップしていただきたい」と呼び掛けた。


EM活動を日常化していくべき

 沖縄県具志川市の小学校教諭・嘉納英明さんは、社会科教育・総合学習の場での「EMによるまちづくり」の実践例を報告した。  子供たちとまちづくりという観点から学習を進めたところ、子供たちは空洞化問題が深刻化している商店街の人を元気づけたい…と、思い思いのボランティア活動を始めたという。その一環として“あげな子ども市場”を開催し、次にEM関連品を含んだ“具志川市子ども物産展”を成功させた。さらに、EMを活用したEM公園を構想し、具志川市長へ提案するに至った経緯を紹介した。
 嘉納さんは今後の課題として「総合学習、環境学習の中でEMを学び、活用する機会を学校の中で作っていくべきだ。日々の清掃活動などを通してEM活用を日常化していくことも必要」と述べ、総合学習の進め方として「地域にどういう人材・施設があるかなど、ふだんから情報収集が大切。今後教師は単に教室だけでなく、施設を利用したり、地域の人を招くなど、コーディネーターとしての役割がますます重要になっていく」と主張した。そして、「子どもたちによる、EMを活用した夢のあるまちづくり構想に期待している」としめくくった。


学校の取り組みが地域の環境運動に

 愛知県岡崎市の小学校校長・松井幸彦さんは、学校ぐるみでEMを実践し、河川の浄化に成功した体験を披露した。
 平成十年に赴任した学区内にある六斗目川は、悪臭が漂う汚い川だった。学校でボランティアを募り、清掃作業や魚の放流、ぶなの木の植栽などを実践。続いて、川にEM活性液を投入する活動を始めた。「毎週月曜日にペットボトル120本ずつEM活性液を流し始めたが、効果がなかなか現れず、3カ月目に差し掛かると不安になってきた。その矢先、川の水が霧が晴れたように変わっていった。水草も増え、魚も増えた」と当時を振り返った。
 学校での緑化委員会から始まった運動が、PTAだけでなく学区民の協力を得るようになり、どんどん輪が広がっていった。松井さんは「成功は多くの方々に支えられた結果」と強調。現在、「川にすべての思い」を託して、きれいな川になるように『わくわく総合学習』を実践しているという。学年ごとにさまざまな川との触れ合いを楽しんでいるそうです。
 3人の報告の後、フロアから「生ゴミの発酵と腐敗の違いをどのように教えたのか」という質問があり、冨田さんは「比較してみるのが一番いい。たまたま理科の時間に使った豆かすがあったので、その腐敗の臭いと発酵の臭いを比べさせた」と体験談を披露。フロアから「臭いの問題は重要。臭いを消す…ということだけで発想してはまずいと思う。自然の中にはさまざまな臭いがあり、それをどう感じ取っていけるかが大切。微生物も人間も共生していかなければいけない。EMはその部分でも非常に重要な問題提起をしていると思う」という意見が続いた。
 また、質疑のなかで「どのようにPTA、子供、職員をリードしたのか」をめぐって意見交換があり、「子供が動くと、周りの父兄が動いてくれる。これが一番大きいポイントではないか。子どもを動かすのは教師であり、教師を動かすのは校長の仕事。しかし、命令的な態度をとってしまうと反発もあり、長続きしないと思う」という声があがった。
 さらに、フロアから、EMボカシネットワーク代表の比嘉節子さんが、EMによる学校の環境教育を支援するネットワーク(仮称)を準備中であると報告。「今後EMに関する企業や人材を網羅して、それぞれの地区に登録をしてもらい、その方たちに資材や資料の提供、情報の収集、発信を行っていきたい」と抱負を述べた。

※事務局注:2000-11 EMフェスタ200012月8日「環境学習ネットワーク」として発足
ホームページ http://www.school-em.net