| 11日 琉球大学教授 比嘉 照夫(ひが てるお) | 2000.11.11 | |
| EMフェスタ総括(1日目) |
| The Theater Event -------- | Effective Microorganisms | |
EMの共生的性格が私たちを導く
今日は、たいへんすばらしいお話をたくさんいただきました。
まず確認をしたいことは、EMの効果の根元についてです。これは、基本的には抗酸化作用、要するにものをサビさせない、劣化させない、また劣化したものを元へ戻す…という蘇生の力です。
EMの場合、微生物が増えて、どう作用したという話よりも、抗酸化の力を持った微生物の活動の結果そのもの、本来の蘇生的な力が戻って効果が上がるという仕組み、これが一番基本的なことです。それからもう一つは、その蘇生を支える波動の力がこの裏に存在している点です。
この波動というのは、いろいろ調べてみますと、どうも重力波的な性格を持っている。ですからこの二つが働きますと、先程言いましたように、蘇生的な状態になってきます。
それからもう一つ、EMはEMだけの働きを見ようと限定した環境で実験をすると結果は出ません。しかしEMが増えると、その環境にある自然界の微生物が全部働いて、そしてお互いのマイナスをプラスに変えるという、共生的、共存共栄的な性格を持っているのです。
ですから、それはある意味では、私たちに暗黙の教育をしてくれています。社会施設などの例を見ましても、いろんなかたちで、このEMのあり方そのものが、私たちをリードしている。こういうことも、今回の発表を聞いていただくなかで、頭を整理する意味で、大前提として理解いただきたいと思います。
畜産分野では問題点をほぼクリア
最初の吉田君の説明により、畜産分野に関しては、問題点をEMでほとんど解決できるところまできたと言えます。乳房炎の例を一つ取ってみてもそうですけれど、これだけ経済効果が上がる方法はないと思います。畜産の分野ではもう結論が出たといっても過言ではないでしょう。しかし、その畜産廃棄物をどう上手に利用するか…という点ではまだ弱かった。でも、吉田君の報告でいきますと、固体と液体の混ざった状態の畜産廃棄物でも、EMを入れて臭いを消して、アンモニアや硝酸体窒素のレベルが下がれば、その状態のまま畑に還元できる。
汲み取りし尿を資源化するとか、あらゆる廃棄物を資源化するときに、今までのように乾かしたり、加工して…ということではなくて、液状のままでもすぐに使えるということは非常に革新的な方法です。ですからEMの場合、従来の方法にとらわれずに新しい方法を取り入れてやっていただければ、かなりおもしろいことになります。要するに、省エネ且つ効果的で、すべての分野でさらに深い応用ができるであろうと考えられます。
ネットワークをつくり知恵を出し合おう
藤川さんの活動ですが、ずいぶん試行錯誤しながらもがんばってきました。現在では同じような取り組みが茨城県取手市の方でも行われ、いろいろなところで、EMを使って町をよくしていきたい、環境をよくしていきたい…というNPO(非利益法人)団体が設立されています。今度は、NPOどうしのネットワークを作ることも考えるべきでしょう。
しかし、従来の技術に合わせて処理をしようというところは考えた方がよいでしょう。例えば今回のEMフェスタの会場に『蘇生利器』という生ゴミ処理機が展示されています。この処理機は生ゴミを投入しますと、短時間で処理されます。これを乾かさずに、ちょっと濃いめのEMを散布してビニールの袋に入れて発酵させれば、時間が経つほど素晴らしい飼料や肥料になる。あらゆるところに応用ができるわけです。これを活用すると生ゴミを集めて来て乾燥機で乾かすというシステムがいらなくなる可能性があります。EM技術というのは、このように常に進化を続けますから、いま自分たちが一番いいと思っていても、後進になってしまうこともあるんです。ですから、皆さんにも新しい情報を次々と取って頂きたいと思います。
明日の講演でもお話をいたしますが、大事なことは、NPOを立ち上げて、みんなで良くしていこう…という心意気です。また、現在の方法に固執せずに、みんなでネットワークをつくってどんどん知恵を出し合いながら、方法や組み合わせをいろいろ考えていただければと思います。
国家レベルでEM普及
朝鮮民主主義人民共和国の、梁さんの説明ですが、すでに沖縄の新聞『琉球新報』をはじめマスコミで報じられているように、朝鮮民主主義人民共和国はEMを国家レベルで普及をする方針を固めました。EMによる土壌改良が、党の4大農業綱領の一つに入っているのです。そして梁さんから説明がありましたように、国の隅々までEMを広げられるようになりました。
ここで問題となったのは、朝鮮民主主義人民共和国ではEMの培養に使う糖蜜がありませんので、独自にEMを開発する必要があった点です。また、品質検定をどうするかという問題もありました。
抗酸化力の実験については、作物の生産能力、光合成のレベルが上がるということ。それと同時に、カタラーゼ化成、それからクロロフィルの含量、それからストレスの多い条件に入れてみて、どういうふうに変わるかなど、独創的なチェックの方法がありました。またSOD(体内の活性酸素を除去する作用のある酵素)活性のデータも貴重です。これはEMを20倍にすると、ビタミンCよりも身体にいいという結論でした。同時に光合成能力がすごく上がっており、MDA(過酸化脂質)が減っていますから、実際の数値よりも、内容は2倍高いとみた方がいいです。
これだけ基礎研究ができて、自分たちの製品をチェックできるという体制・研究のシステムは、もう世界のトップを走っております。ぜひ他の国々のみなさんも、朝鮮民主主義人民共和国の体制を勉強していただきたいと思います。
EMでいのち溢れる善循環を
岩瀬くんの発表についてですが、EM-Xセラミックスを撒いた場所の植物、土壌などすべてのものは高レベルの共鳴波動を持つようになります。これは蘇生型の波動ですから、効果がすべて均一に伝わります。そしてその波動がまた積み重なっていく特徴を持っています。
できるだけ、メーカーの方にも、発酵型のEM-Xセラミックスを可能な限り、安くたくさん供給できるような態勢はできないものかと指示しています。機能性セラミックスの方は値段が上がって、皆さん不満な面もあるようですけれども、農業用に関しましては、これからもっと安く皆さんに供給できる態勢をつくっていこうと調整しているところです。
それからドクター・スイドラーの発表も素晴らしかったと思います。世の中を良くしていきたい…とはだれもが思っていますが、世の中を良くしていくための土台づくりがたいへんなんですね。しかし、それぞれの立場で、EMの概念、つまり共存共栄の概念を忘れず、さらにEM技術を取り入れていくと、世の中の矛盾点がプラスに変わっていき、共存共栄的な社会ができる。これを推進していこうという発表でした。
そして、北海道壮瞥町の福祉施設、「たつかーむ」ですが、この施設では以前、有珠山の噴火のとき、各地のEM関係者の皆さんに卵を買っていただいたり、たくさん協力をいただきました。ここでの結論は、EMの生み出すいのち溢れる善循環…。要するにEMの本質的なところをつかまえておられるのです。そして、あらゆるところにこれからどう使うかという…私たちの課題は、もうここまで来ているということです。
望まれるEMのプロの育成
つい先程お話いただいた岡山県船穂町の土井町長の発表につきましては、行政側とすれば、どうすれば地域のみなさんが快く地域を良くするために協力をし、行政コストを下げていくか、こういうことに尽きるわけです。そのためにはやっぱり市長さんや、EMを指導していく人がプロであり、理念・思想を掲げ、それを実行していくということが大切です。土井町長はEMのプロフェッショナルですから、そういう方とみなさんが育っていけば、まったくEMを知らない一般の人々もいつの間にか引き込まれて協力し、良い町を作っていくことになります。こういうふうな仕組みが発表の中に見え隠れしている。パネルディスカッションでもこのことを引き出していただければと思います。